評価 (3点/5点満点)
この本のテーマは、人間関係に消耗せず生きるための方法、「組織の中で自分を貫くための要諦」についてです。
著者は、日本維新の会の元代表で、大阪府知事や大阪市長を務めた橋下徹さん。
タイトルの「折れない心」の趣旨は、「これが個性だ」と言える「自分の軸」を自身の中に見いだすこと。集団の同調圧力から自分を解放し、「個」として生きる勇気を持つことです。
日本人が人間関係で悩みすぎてしまう理由は、「みんな仲良くしよう」「足並みを揃えて頑張ろう」という「集団の同調圧力」にあるのではないでしょうか。
しかしこれからの時代、同調圧力は「個性がない」「主張がない」とネガティブに見られることになります。
「個」を確立し、「自分の軸」を持つためには、自分と他人が異なることの〝ズレ〟を怖がらない訓練が必要です。
そのズレから「自分だけの意見=持論」を語る必要があります。
みんな、本当は人間関係で悩んでいるのではなく、自分の軸を見出して「個」として生きる覚悟を持てていないことに悩んでいるのかもしれません。
「目の前の人間関係にとらわれていると、人生で本当に大切なことを見逃してしまうよ」
他人に振り回されることなく、自分を貫くための視点・考え方が身につく1冊です。