厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2017年45冊目『資格試験に「忙しくても受かる人」と「いつも落ちる人」の勉強法』

2017-01-29 18:47:44 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

開成、東大、司法試験一発合格、TOEIC900超、簿記1級・・・そんな試験の神・鬼頭政人さんによる、「独学力」を身につけるための指南書です。

難関校や難関資格に合格するのは、地頭がいい人ではなく、勉強法を間違えなかった人。受験生のとって本来大事なのは、塾に通っていない時間にどれだけ密度の高い勉強を継続できるかであって、塾で授業を聞いている時間ではないと言います。

受験生のピラミッドの頂点にいる層は独学派。塾頼みの勉強法はきわめて非効率なのです。

この本では、著者ご自身の経験や難関試験に挑む受験者たちを大勢見てきた中で「受かる人」と「落ちる人」の特徴や共通点を明らかにしていきます。

本書の考え方のポイントは、自分の弱い意志を仕組みで押さえ込むために、自分が逃げられない環境を自分なりにつくって、その環境で全力を出し切れば必ず成果が出るということ。

言い訳をせずに結果の責任は自分にあると思えるまでには厳しさもありますが、やはり行き着くところは自分がやるかやらないかだけなのでしょう。

【my pick-up】

◎受かる人はナルシスト、落ちる人は謙虚

試験勉強において自己肯定感はきわめて重要な要素です。「受かればいいな」で受かるわけがありません。自己肯定感の強い受験生なら「自分が解けない問題なら他の奴らも解けないだろう」と思えます。試験勉強を突破したいなら少し自信過剰なくらいがベスト。開成や東大も、ある意味ナルシスト集団でした。教師が授業で言うことよりも、自分で考え、導き出した選択に絶対の自信を持っている同級生が多かったのです。

◎受かる人は1年後の合格を目指す、落ちる人は3年後の合格を目指す

私は司法試験を含め世の中に存在するすべての資格試験は、1年間猛烈に勉強すれば必ず受かると信じています。受からなかったらそれは物理的に時間が割けなかったか、勉強効率が悪かったか、集中が足りなかっただけ。言っても資格試験はただのペーパーテスト。答えがあります。正解のないビジネスの世界で会社を上場させるほうがはるかに難しいのです。

◎受かる人は友達が少ない、落ちる人はリア充

社会人受験生でいままで通りの交流の仕方をしていると、まず結果が出ないと思っていいでしょう。上司や同僚であれば、試験勉強をしている旨をきちんと説明して、日中に十分なコミュニケーションをとっていれば、わざわざ飲みニケーションを図る必要はありません。私は「俺、開成に行きたいからもうみんなと遊ばない。誘わないでね」と宣言した記憶があります。「あの人は大事だ」「あ、この人ともつながっておきたい」そうやって八方美人になったところで、その人たちが試験問題を解いてくれるわけではありません。資格試験への挑戦は平時の延長でできるものではありません。自分のなかで非常事態宣言が発令されていないといけないのです。その試験に受かることが最優先事項であれば、友人がひとりふたりいなくなったとしてもいいではないですか。資格を取って専門職の世界に飛び込めば、もっと刺激になる人脈はいくらでも築くことができるのですから。

◎受かる人は参考書を変えない、落ちる人は参考書を変える

勉強期間中に参考書を変える行為はいままでの努力を台無しにする愚かな行為です。仮に参考書を変えるとするなら相当早い段階でするべきです。「この本では絶対に受からない」という致命的な欠陥を抱えたテキストなどそもそもないのです。試験勉強をはじめるときは実際に本屋にいって、自分の目で参考書を見比べてみること。そして一番印象の良かった本を選ぶこと。あとはその参考書を信じて、どれだけ没頭できるかです。

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2017年44冊目『本当は怖いデスクワーク』

2017-01-28 21:42:56 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

睡眠時間よりも仕事で座っている時間の方が長いビジネスパーソンも多いのでは?

ある調査では、世界で最も座る時間が長いのが日本人であり、1日平均8~9時間も座っているとのことですが、1日の座位時間が8~11時間だと、死亡リスクが1日4時間未満と比べて15%も上昇するそうです。

この本では、長時間にわたる座りっぱなしが、さまざまな病気や症状の原因となり得るそのリスクや対策法を紹介します。

健康管理術20

就業時間内

1.椅子、机、PCの高さを適切にし、正しい姿勢を維持する

2.伝達事項は内線や社内メールをできるだけ使用せず歩いて相手のところまで行く

3.1時間に1度は必ず目と体を動かす

4.30分以内のミーティングはスタンディングで行う

5.3人程度のミーティングは散歩ミーティングで行う

通勤時・自宅にて

6.通勤時は少しでも座る時間を短縮するため電車やバス内では立つ

7.少し早く起きてひと駅でも歩く

8.帰りの「ちょっと一杯」は立ち飲み屋で

9.テレビのCM時間も有効に使う

10.適切な睡眠時間を確保する

メンタル

11.「何と向き合うか」が鍵

12.笑うシチュエーションを作る

13.部下を育て仕事を任せる

14.自分が望んでいることの本質を知る

15.時には頭から完全に仕事のことを外す

食事

16.野菜、海藻、きのこ類など食物繊維の多いものから食べる習慣をつける

17.丼物、麺類などの単品を避け、日本食を意識して摂る

18.よく噛んで腹8分目に

19.タンパク質は魚、肉、卵、大豆など動物性と植物性をバランスよく摂る

20.食器の大きさや色を変えてみる

長時間のデスクワークは体だけでなく、ストレス耐性も弱くしているようです。

病気は早期発見よりも重要なのは「予防」。様々な情報の中から、本当に健康にしてくれる健康法であるかどうかを見極め、「病気は他人事」という意識を変えましょう。

生活習慣を考え方も含めて改善し、健康を維持することは、仕事に向き合う姿勢を変えて仕事の充実感を得ることに繋がると思います。

【my pick-up】

◎「座りっぱなしで縮んだ寿命」を取り戻す方法とは

座りっぱなしで高まったリスクを帳消しにするために必要な運動は「時速5.6kmの速さの早歩きを1時間」あるいは「時速16kmの速さでサイクリングを1時間」に相当すると言います。この調査結果から、比較的強度の高い運動を1日に1時間以上することがベストだということがいえます。

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2017年43冊目『片づけHACKS!』

2017-01-23 21:38:24 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

小山龍介さんのハックシリーズ最新刊は、面倒な片づけをハッキングし、クリエイティブに楽しんでしまおうという『片づけHACKS!』です。

本書での片づけ術の本質をひとことで言えば、「手放す」ということ。

新しいチャンスを呼び込むには、まず余白をつくり出す必要があるのです。

暮らしの収納から、オフィス・チーム・タスク・情報・思考の整理、そして「オフィス」から「フィールド」(現場)へ。片づけに関するライフハック術(テクニック)が満載です。

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2017年42冊目『大学付属校という選択』

2017-01-22 19:48:13 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

今、中学受験において、大学付属校への人気が高まっています。2020年度以降予定されている大学入試改革の影響だと考えられています。

この本では、大学付属校の中でも早慶MARCH関関同立(早稲田、慶應、明治、青山学院、立教、中央、法政、関西、関西学院、同志社、立命館)の11大学に焦点を当てています。それは、付属校の中でも圧倒的な人気を誇り、実際の内部進学率も格段に高いため。

現在日本で議論されている大学入試改革の目指す姿が、すでに海外の大学では標準的になっている。一発勝負の一点刻みの試験で合否を決めるようなことは少なく、小論文や面接が重視される。日本の大学付属校が、身内だけで実施している内部進学の仕組みが、海外ではどこの大学を受ける際にも通用するのである。要するに全部が内部進学のようなものだ。(P.25)

大学入試改革が成功するということは、内部進学制度と似たような手続きで、一般の高校生も大学に進学できるようになるということ。大学進学校の相対的な特異性は失われる。(P.263)

現状、付属校から大学へ内部進学ができる仕組みは、海外ではほとんど見られない制度です。大学へ続く内部進学ルートがある学校で中等教育(中学校・高等学校)を受けることの意義を考える1冊。

また、教える側が主体となるのではなく、学ぶ側が主体となる教育へのあり方への転換も、今後問われることになりそうです。

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2017年41冊目『アメリカの大学生が学んでいる「伝え方」の教科書』

2017-01-21 22:44:28 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本は、アメリカのプレゼンの教科書『The Art of Public Speaking』の日本語版です。1983年に初版が刊行されて以来12版を重ね、ハーバード大学やニューヨーク大学などアメリカの1300以上の大学が本書を教科書として採用しています。

本書では、プレゼン(英語圏では「パブリック・スピーキング」とも呼ばれます)が上手になるコツが非常に具体的に書かれています。

日本人が苦手とするのは主に、具体的に語ること、ストーリー(ちょっとしたエピソード)を語ること、そして相手目線で伝えること、ではないでしょうか。

自分が言ったことを聞き手が理解できなければ、話し手である自分が悪い。本書が指南するのは、まさに「話し手責任のプレゼン」です。

伝える目的(サマリーセンテンス)から準備し、プレゼンのアウトラインをしっかり作り、言葉を選びます。また、ビジュアル資料の使いこなし方や説得のテクニックにも触れています。

【my pick-up】

◎聞き手を分析する-聞き手は「聞きたい」と思ったことしか聞かない

話し手として押さえておかなければならないポイントは2つです。(1)聞き手は、自分の知識や信念にもとづいて話を聞き、判断するということ。そして、(2)話の内容は聞き手に関連づけなければいけないということです。聞き手に、「これは自分に関係のある話だ、ちゃんと聞かなければ」と思わせるのです。

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