評価 (3点/5点満点)
30歳でFIRE(経済的自立)を達成した著者が、FIREを達成するために考え抜き実践したこと、FIRE後に体感し試行錯誤して得た「主体性を高める思考法」を紹介します。
FIREとは、ややもすれば個人の幸福の最大化だけを考え、社会のことを考えない「個人主義・利己主義の権化」と思われかねない概念です。
しかし本書では、「社会と積極的に関わっていくFIRE像」を示し、その実現に向けた考え方や行動法を発信しています。
【my pick-up】
◎おすすめは目的が明確な読書
情報は「受ける」のではなく、主体的に「取りにいく」姿勢が大切です。読書をおすすめします。SNSやテレビは、流れてくる情報を受け取るだけのスタイルに対し、本は目的や興味があるからこそ手に取ります。つまり本を読むことは必然的に「これを知りたい」「これを学ぼう」という目的意識があります。
◎仕事時間が長いことによる影響
仕事の時間が長くなると「1つの世界に身をおきすぎる」「健康上の影響が大きくなる」といった側面が強くなります。会社の社風や文化、人間関係に影響を受けて、よくも悪くもその世界が当たり前になり、気づかないうちに視野がせまくなります。また労働時間が長すぎると、徐々に思考力が落ちてきます。
◎「先延ばし」という麻薬
先延ばしにした結果、往々にして忘れるのです。「あ、あのメール返さなあかんなぁ・・・」と思いつつ先延ばしにしているうちに、翌日も翌々日もおっくうになります。そして、次第に忘れます。先延ばしが往々にして迎える最悪の結末は、「忘れてしまう」ことです。
◎「やらされ感」を排除せよ
指示待ちで受動的につくった成果物は、自分の意思が反映されません。「自分で考える」プロセスを経ていないので、失敗したときに次にいかせる課題点が見えないのです。主体的に考えると課題点が見つかりやすく、次にいかせます。