評価 (3点/5点満点)
次の3つの要点がそろっていると、わかりやすく論理的に話せるようになるのではないでしょうか。
1.使っている言葉の意味することが明確でわかりやすい
2.原因と結果や、前提と結論、といった論理展開がきちんとしている
3.話す順序や、話のまとめ方が、構造的になっていて、聞いているほうがすっきりと理解しやすい
この本では、これらができるようになるためのヒントをまとめ、練習しながら身につけられることを目指しています。
「論理的に話す」というと、「自分らしさがない」「冷たい感じがする」というふうに考える人もいます。これは論理的に間違っています。「自分らしさ」はその論理の展開の中に埋め込むことができます。「そういう考え方をするんだ。あの人らしいな」と伝わればいいのです。根拠の示し方や、その情報を集めるリソースや、視野の持ち方から、その人らしい考え方は伝わります。(P.104~105)
話し方だけでなく、聞き方、書き方についても同じポイントで解説されています。また、伝えるにあたっては、目的を明確にすることも重要だとしています。「自分はどうしたいんだ?」という問いかけをしてみましょう。
【my pick-up】
◎話す目的をはっきり最初に明示する
応用として、メールの本文冒頭に、そのメールの目的を示すのもいい方法です。「日程の相談と、報告が2点あります」と最初に書かれていたら、メールの受信者は、その対応にどれぐらいの時間がかかりそうか、すぐに返信すれば良いのか、とりあえず受け取ったことだけを連絡して、返事自体は後で良いのかということをイメージできます。
◎中学英語のつもりで主語・述語を意識する
どうすれば仕事上での適切な日本語を鍛えることができるのでしょうか?私が意識してやったのは、英語の文法をとにかく真似することでした。日本語力を鍛えるのに、英語の文法?と不思議に思うかもしれませんが、主語・述語などを曖昧にせずに言葉を使うことの良い勉強になるのです。英文法では主語が何かを明らかにすることが一番大事です。