厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2022年193冊目『メールで「失礼な人」にならない方法』は、テキストだけでその人が判断される時代に必須の技術

2022-08-31 12:47:43 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

自分でも気づかないうちに、相手に不快な思いをさせたり、失礼に感じる文章を書いてしまったりしていませんか?

 

この本の目的は「テキスト・コミュニケーション」スキルの向上です。

私たちの伝え方のルールが2020年代に入って大きく変わりました。

「対面でどんどん人を巻き込みながら仕事をしていく」というタイプの人が減り、「テキストを使ってみんなを引っ張っていく」そんな新しい活躍の仕方をする人が増えました。

 

本書ではコピーライターが文章を書くときの視点をもとにして、日常のテキスト・コミュニケーションで使ってみたくなる技術が盛り込まれています。

 

【my pick-up】

◎テキストだけでその人が判断される時代が来た

なにより怖いのが、メールやチャットなどのテキストで上手く伝えられない人は、「存在感」がなくなっていくことです。メールの宛先やチャットのグループには入っているけど、書き込むのが苦手で、なにも発信ができない。これでは、いないのと同じになってしまうおそれがあります。これからは、文章のコミュニケーションだけでも存在感を出すことが重要です。文章に、自分のすべてを入れ込まなくてはいけない時代になっているのです。

◎数字がキャラを確立させる

あなたの趣味がマラソンで、「毎日10キロのジョギングを週5日、1年間続けています」と書けるなら、それはほかの人には書けないことです。しかも、あなたが努力家であることも伝わります。数字は、あなたのキャラクターの輪郭をハッキリさせる効果があります。また、「10キロも走るなんてすごいですね!」「週5日も走っているんですか?」と、数字がハッキリしているほうが、コミュニケーションも盛り上がります。

◎相手に文体を合わせるとコミュニケーションも合ってくる

僕は基本的に、相手に合わせることにしています。たとえば、細かいことですが、文章の最後で、「よろしくお願いします」で締める人もいれば、「よろしくお願い致します」と書く人もいます。こういう表現を無条件で、相手の書き方に合わせていくのです。相手の文章に硬さを合わせていく作業とも言えます。

◎「」で無意識のアンダーラインを

「想いを1行にすることが大事です」と書くのと「想いを『1行』にすることが大事です」と書かれているのでは、明らかに後者のほうが「1行」と強調したい部分に目がいくのがわかりますでしょうか?テキストで人を動かせる人は、かぎかっこで見てほしい部分を上手にコントロールしています。このやり方は、対比を強調することなどにも使えます。「いま必要なのは理屈より感性ではないでしょうか?」という分も「いま必要なのは『理屈』より『感性』ではないでしょうか?」とされたほうが、より頭のなかに対比が入ってきやすくなると思います。

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2022年192冊目『はじめての経理のおしごと』は、経理の仕事の世界を覗くことができる1冊

2022-08-31 12:36:09 | おすすめビジネス書

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評価 (4点/5点満点)

経理で働いてみたい、簿記を学んでいる、そんな皆さんのために経理の仕事の世界が覗いて見える1冊です。

 

第1章 経理のお仕事とは?

第2章 「簿記」を知れば「決算書」が読めるようになる

第3章 経理に必須「簿記」ってなに?

第4章 仕訳パターンを知ろう!

第5章 現金と預金の管理

第6章 「売上」や「仕入」の管理

第7章 給与の計算と支払いのお仕事

第8章 決算と手続き

 

私も経理の管理職になって10年近くたちますが、初めて経理に携わってもらう方にぜひ読ませたいと思います。

 

特に、42ページにある経理と各ステークホルダーとの関係を示した図(なぜ決算書が必要なのか?)や、71ページの「取引の二面性」は、ある程度経験のある経理パーソンでも、改めて経理の本分や簿記の本質を押さえる上で重要な個所です。

 

【my pick-up】

◎経理の基本になる複式簿記

「複式簿記」は、取引を2つ以上の側面から記録し、複数の項目で帳簿に記録していく方法です。取引の二面性をとらえるともいいます。

お金が増えたときに、どうして増えたか原因と結果を正確にとらえて記録する方法です。複式簿記は、一つの取引の原因と結果を左と右に振り分けて記入していきます。

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2022年191冊目『「社長」の本分』は、経営の全体像や社長に必要なスキルが分かりやすく体系的に整理

2022-08-26 13:55:18 | おすすめビジネス書

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評価 (4点/5点満点)

著者は公認会計士の武田雄治さん。中小企業の経営者を対象にした「黒字社長塾」も主宰されています。

 

武田さんは2019年12月に「経理」の本分を出版されていますが、今回は社長に必要な能力・スキルを俯瞰できるような内容となっています。

 

「経営とは社会的価値を創出する方法」「セールスは既存顧客に売上を上げること、マーケティングは新規顧客を開拓して売上を上げること」など、著者独自の定義づけをもとに、できるだけ平易に、経営と社長業の全体像を示し、体系的に説明されています。

 

また、本書で用意されている「ビジネステンプレート」を作成していくことにより、最後には経営戦略・経営計画が完成するようになっています。(社長のビジョン・ミッションをもとに、部門長・担当者クラスが作成するシナリオMAPやアクションプランMAPも用意)

 

3,200円(税抜)となかなか強気の価格設定ですが、MBAの教科書的なものとは一線を画し、経営の実践に即活用できるので、読者が思考しながら使い倒せば、価格以上の価値は十分にあります。                                                                                                                                          

 

巻末に紹介されている参考文献も、本書と合わせて読んでおきたい良書揃いです。

 

【my pick-up】

◎財務分析とは「今月の数字」と「過去の数字」の比較

財務分析は、簡単にいえば、財務上の「あるデータ」と「あるデータ」を比較することである。

「今期の数字」と、「過去の数字」「予算・計画の数字」「他社の数字」そして「社長のカン(勘・直感)」とを比較し、変動の原因を言語化するのが財務分析である。

◎経理部門の無駄な業務の見直し

まず、業務上差し支えないのであれば、経理部門から現金や金庫をなくすべきである。社内に現金を置くから、経理担当者の業務が増え、「見えない経費」が膨らむことになる。

また、経費精算は月1度にすべきである。毎日(もしくは毎週)経費精算をしているがために、経理担当者が年中領収書・レシートのチェックに追われているという会社が少なくない。経費精算を月1度にして、給与と一緒に振込をすることで、経理担当者の日々の業務を削減することができるはずである。月1度の経費精算で困る社員がいたら、出張旅費等を一部前払い(もしくは仮払い)すれば済む話である。

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2022年190冊目『40代から手に入れる「最高の生き方」』は、時間・お金・心の3つの余裕を40代で揃える

2022-08-26 13:43:47 | 日記

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評価 (4点/5点満点)

40代からでも遅くない「最高の生き方」を見つけるためのコツを教えてくれる1冊です。

 

40代に「時間の余裕」「お金の余裕」「心の余裕」の3つの余裕が揃うと、以後の人生が楽しく充実したものになるとのこと。著者は以下の生き方を手に入れたそうです。

 

・仕事は常に余力を持てるようになり、残業はゼロになった。

・副業で安定した収益があるので、勤め先の会社が嫌になったらいつだって辞められる。

・仕事のストレスが激減、今ではほぼゼロになった。

・自分のやりたいように、能動的に行動できるようになり、疲れることがなくなった。

・自分の軸が太くなり、惑うことがなくなった。イライラと怒ることもなくなった。

 

人生100年時代に突入し、40代なんてまだ前半戦。人生の半分以上を消化試合にしてしまって良いのか?

日本の40代を元気にしたいという、著者の想いが本書に詰まっています。

 

【my pick-up】

◎人生を見渡せるようになる40代で心の余裕が生まれる

折れずに前向きにコツコツ一歩ずつ進んでいけば、ある時、突然惑わなくなります。印象としては、人生において習得するべき事柄を、ようやく一通り覚えきったイメージです。人生の研修期間がようやく終わったとでも言いましょうか。人とのコミュニケーション、理屈と感情のバランスの取り方、努力のさじ加減など様々なことが自然とわかってきます。そして、人生の目的、向かう先も明確になってきます。

◎一生勉強、一生成長していく気持ちを忘れない

自分の未熟さを知っておくと、相手に求めすぎる事がなくなります。自分が未熟なんだから、相手が未熟でも許容できます。優しくなれるのです。ギスギスすることがなくなります。「お前は何様なんだ?」「何を奢っているのか?」自分に対しても相手に対しても、できない事を許せるようになりました。

◎朝の3時間の使い方次第で人生は変わる

私は、早朝4時半には起床し、5時~8時の3時間を主に自己啓発や副業の時間に使っています。朝活を始めて1年半ほど経った頃、私は副業によって本業よりも大きな収益を得られるようになりました。本業に依存しなくても良くなったのです。これによる精神的安心感は想像を絶するものでした。会社で理不尽なことが起こっても、ストレスはゼロ。本業が全てではないと思えるようになってからは、堂々とした意見を言えるようになりました。上司の機嫌を伺わなくても良くなったのです。

毎朝の朝活では、3時間鬼集中して作業しています。本業の8時間×20年よりも、朝活の3時間×1年半の方がたくさん稼げるようになりました。夜はなるべく早く寝る。しっかり寝て回復することに努める。私は21時半には眠りにつけるよう、工夫をしています。40代は睡眠最優先でいきましょう。

◎「休みに仕事すればいい」は逃げの思考

一番問題だったのは、残業や休日の仕事で埋め合わせれば良いという思考。これだけは絶対に持ってはいけません。あまりに危険です。本来であれば、まず、就業時間中にできるように試行錯誤する。本気で悩んで、時間内にできるように努力する。できなければ許容範囲を超える仕事を受けない。受けられないと意思表示する。それでも、受け付けてもらえないのであれば、環境を変える、転職する。このような行動を取るべきなのです。

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2022年189冊目『外資系1年目の教科書』は、全ての企業人に必要となる変化に対応できるビジネススキル

2022-08-21 14:15:17 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

VUCA時代にどこでも活躍できる、どのような状況下でも生き残れる〝身に付けておくべき超実践的なスキル〟を紹介します。

 

本書のタイトル「外資系1年目の教科書」は一見、外資系企業に就職しようとしている方向けかと思われるかもしれません。しかし中身を読むと、全ての企業で働くビジネスパーソンに向けたものだと分かります。

 

【my pick-up】

◎集中的に仕事(Labor)する傍ら、自分の時間や家族との時間もしっかりと大切にする

Labor(仕事)についてですが、グローバルのメンバーには、残業するという発想がほとんどありません。ブルーカラー(工場で働く人)ではないので、時間で管理されるわけではないからです。目標に対する結果や成果が評価指標であり、もちろんタイムカードなどはありません。全てセルフマネジメントなのです。

◎無駄がないか、やらなくて済ませられるものはないか?

日本企業でありがちなのは、「その業務をこれまでやってきたからやっている。やることになっている(と盲目的にただ思っている)からやっているというケースです。前例主義を闇雲に踏襲してしまうのです。「その目的は?なんのために?」と聞いてみると、答えが返ってこなかったことがしばしばありました。それほど重要ではない業務に時間と労力をかけていないか、振り返ってみてください。

◎情報は自分から取りに行く

情報は自分から取りに行く、という姿勢が求められます。情報は待っていては来ないと考えましょう。入ったばかりの会社で、見知った人がいない中で誰かに頼むというのは気が引けるでしょう。しかし周りに尋ねることで、より早く自分の存在を、より多くの人に知ってもらうことができるので、一石二鳥です。

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