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(4点/5点満点)
ベストセラー『スマホ脳』の著者、アンデシュ・ハンセンが2016年に刊行したのがこの『運動脳』です。
・脳にとって最高のエクササイズは身体を動かすことだ。身体を動かすと認知機能や幸福感が向上する。
・運動の習慣があると、新型コロナに感染しても入院して集中治療を受けるリスクが約50%減る。
・身体を動かすほど、脳に影響をおよぼすものはない。
・脳の効果を高めるには運動するほうが、パズルや脳トレよりはるかに効果があることを、研究成果がはっきりと証明している。
現代人を悩ませるあらゆる心身の不調は、身体を動かさなくなったことが原因だと言います。
この本では、今の時点において神経科学が立証している事実、つまり「脳のためにできる何より大切なことは身体を動かすことだ」ということを、さまざまな効果から解説します。
本書のテーマ・メッセージが、10年後、あるいは50年後には通用しなくなるという心配はないでしょう。
【my pick-up】
◎脳から「ストレス」を取り払うー抗ストレス体質を培うプラン
ストレスの緩和が目的なら、筋力トレーニングよりも有酸素運動のトレーニングのほうが効果がある。少なくとも20分は続けてみよう。もし体力に余裕があれば、30~45分続けよう。また、週に少なくとも2~3回は心拍数が大幅に増えるような運動をしよう。
◎「集中力」を取り戻せー集中力を脳に戻すプラン
歩くよりは走ろう。身体に負荷がかかればかかるほど、脳はドーパミンやノルアドレナリン(集中物質)をたっぷりと放出する。可能であれば30分続けてみよう。少なくとも20分は続けたいが、30分のほうが充分な効果が期待できる。
◎うつ・モチベーションの科学―「プチ・ランナーズハイ」で意欲を高めるプラン
うつ病とまではいえなくても疲労感が抜けない、あるいは気がふさいで仕方がないといったことはないだろうか。それなら外に出て走ろう。ランニングなどの心拍数が増えるような運動を定期的に長く続ければ、すばらしい効果を実感できる。その際、次に挙げる条件を目安にしてほしい。30~40分のランニングを週に3回行うこと。息が上がる程度には負荷をかける必要がある。その活動を、3週間以上は続けよう。運動の直後だけでなく、丸1日快調に過ごすためには、定期的に数週間続ける必要がある。
◎「記憶力」を極限まで高めるー何でも覚えてしまう具体的プラン
何かを暗記するときには運動してから、あるいは運動しながら覚えると効果が上がる。この場合、決して全力で行う必要はない。ウォーキングか軽いジョギングでも充分に効果がある。効果が最も上がるのは、トレーニングをしてから1日から数日後であることも忘れずに。何より運動を習慣づけよう。もちろん、一度でも記憶力は向上するが、認知機能の多くがそうであるように、記憶力も数か月にわたって忍耐強く運動を続ければ、さらなる効果が期待できる。
◎頭のなかから「アイデア」を取り出すー創造性を発揮するプラン
創造性を増やすために最も効果がある活動はランニング、またはそれと同じような活動だ。ウォーキングにも効果はあるが、走ったほうがより効果は大きい。できれば20~30分は走ろう。走り終えてから、創造の力が高まるのが実感できる。その効果は2時間ほど続くだろう。そして、習慣的に身体を鍛えておこう。創造性を高める運動の効果が絶大になる。
◎「学力」を伸ばすーIQを高めるプラン
脳に効果をおよぼすには、何より心拍数を上げることが重要だとされている。脈拍を1分間に150回前後まで上げることを目安にしよう。肝心なのは、運動の強度だ。また、活動は必ずしも「運動」でなくていい。ただ身体を動かして遊ぶだけでも効果はある。大人と同様、重要な点は子どもたちが何をして身体を動かすかではなく、とにかく身体を動かすことだ。最大の効果を得るためには、子どもたちが少なくとも30分、活動を続けることが望ましい。10~40分の運動をたった何度かしただけで、ワーキングメモリや読解の能力が向上し、注意力も持続するのなら、やらない手はないだろう。
◎健康脳―脳の老化に抗うプラン
脳の老化を予防するなら、毎日か少なくとも週に5回、20~30分歩こう。または週に3回、20分ランニングをしよう。それと同等の運動強度であれば、水泳やサイクリングでもよい。筋力トレーニングは身体機能を維持するのに役立つが、脳の老化を食い止める効果についてはまだわかっていない。効果が証明されるまでは、運酸素運動をお勧めする。