厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2019年119冊目『[実践]ストーリーテリング』

2019-04-28 19:36:56 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

ストーリーで話すことを一般には「ストーリーテリング」と呼びますが、ストーリーテリングにはこんな特徴があります。

・たとえ話、エピソード、映像、キャラクターなどを駆使して話に具体性と物語性を持たせる

・主張や意見、数字やデータも「こうなる」「こうなった」という頭に絵が浮かぶイメージや情景にして伝える

・その人らしい「世界観」を強く感じさせる

この本では、最近よく話題となる“ストーリーで話す”ということをどう具体的に実践すればいいのか、さまざまな実例を用いてわかりやすく解説します。

ストーリーテリングはもともとは、プレゼンテーション、講演、スピーチの技術ですが、実際はそこにとどまりません。相手軸での思考、ロジック思考、ナラティブ思考、説得以上に納得、伝えるではなく伝わる、といった考え方が凝縮されているのです。

仕事ではファクトとロジックが重要ですが、その2つだけでは人は動かないことがよくありますよね。人を動かして仕事を前に進めるためには、ファクトとロジックを包含したストーリーが必要です。

【my pick-up】

◎ストーリーテリングはリーダーにこそ不可欠

経営トップの方々が、プレゼンテーションやスピーチにストーリーテリングを活用することが多くなった。孫正義さんがそうだし、最近ではトヨタ自動車の社長・豊田章男さんのうまさも目立つようになった。従来型の経営トップは、経営企画室や社長室のスタッフが描いた原稿を演台で棒読みすることが多かった。しかし、原稿の棒読みでは人を動かせない。発奮させることもできない。企業にイノベーションを起こすことも無理だ。旧態依然とした原稿の棒読みでは、人は動かないのである。新しい商品や事業、ビジョンの発表会、あるいは年頭や創業記念日など、節目となる時には、トップが自らの想いを社員や顧客、取引先の人たちに伝えなくてはならない。そんな時にスタッフがつくった原稿を読み上げるだけでは、もはや経営者とはいえないだろう。孫さんや豊田さんのプレゼンテーション、スピーチにも原稿はあるだろう。しかし、自ら参画してつくっていると推測される。また、原稿の棒読みにならないような仕組みを構築している。

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2019年118冊目『自分は自分、バカはバカ。』

2019-04-28 19:23:39 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本は、職場などの生活圏、ネット、社会のいたるところに普遍的に存在する「他人を攻撃する迷惑な人」と賢く距離を取り、スルーする方法についてお伝えします。著者は、「2ちゃんねる」「ニコニコ動画」などを立ち上げてきたひろゆきさん。

ひろゆきさんは、周囲にいる人たちを基本「見下しモード」で眺めているそうです。「見下す」というのは、表現を変えれば「人間観察モード」ともいえます。「こんな人もいるんだ。へ~」と、自分と相手との間にはっきりと線引きをすると、相手に危害を加えられた時に生じるイヤな感情に振り回されることもなくなります。

また、自分は自分、他人は他人と全然気にしなければ、世界的に見ても、日本はお金を使わずに幸せになりやすい国です。

お金で幸せになれると思わない。ほかの人と比べない。

突き詰めるなら、これだけ守っているだけで、そんなに不幸せにはならないということが、本書から理解できます。

【my pick-up】

◎「発注者」と「メリット」を明確化する

上司に要求されるがまま、サービス残業をしたり休日出勤を繰り返したりしたとして、それが給料や待遇の向上につながっているのかどうか。会社によってはあなたの人のよさをどんどん利用してきますから、そういう場合はうまく断るべきです。たいていの場合、先輩や同僚は評価者ではありませんから、そういう人から言いつけられた雑用はきっぱり断るのが吉です。もう1つ、心がけておくべきは、上司や先輩を賢く使うということ。何かの仕事を初めて手がけることになった時に、まずは彼らの言うことをおとなしく聞いたほうがトクなことが多いと僕は思うわけです。

◎無茶ぶりされたら「できない理由」は言うな

スムーズに断りたいのなら、余計なことは言わず「無理です」とだけ言ったほうがいい。「無理です」と言って怒られたのなら、「無理なものは無理です!」と大きな声で言い返しましょう。議論が始まらないように仕向ければ、相手はそれ以上の提案をしにくくなります。社員の多くが「無理なものは無理」と断るようにすれば、経営者も何とか仕事のやり方を工夫するようになるんじゃないですかね。

◎「会社がなくなると困る」って、幻想だよね

最近の20代の人たちはそういう「ヘンな期待」を持ってません。会社に対してもある種、あきらめていて、そんなにストレスを感じていないように思うんです。だいたい世の中に、なくなったら困る会社や仕事なんてものはないんじゃないでしょうか。債務超過になってしまった会社なんて、さっさと清算してしまったほうがいいですよ。べつに東京電力が倒産したところで、電気が使えなくなるわけじゃありません。別の会社が東京電力の資産を買い取って、これまでの社員を使って同じようなビジネスを始めるだけ。自分の人生の中で、会社をそこまで重要視しなくていいんじゃね?と、試しに思ってみることが、精神的にラクになる一歩じゃないかと思うわけです。客観的に見て、株主にしても経営者にしても、身を粉にして24時間会社のために働いていたりはしません。仮に、皆さんがものすごく頑張って働いて、会社の利益が増えたところで、その利益はあなたのものになるわけでもないですしね。

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2019年117冊目『数字で話せ』

2019-04-28 00:00:47 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

・「数字で話す」とは、「数字で考えるクセをつけること」

・「数字で語る」能力とは、「計算力」+「伝える力」

・AIをビジネスに活用するというのは、数字で考え、伝える手法そのもの

この本では、正しく数字を捉え、伝える方法を解説します。

本書もとに、数字が苦手な人でも数字をベースに物事を考え、語れるようになること。また、最先端のAIの世界についても語ることができるようになることを目指しましょう。

【my pick-up】

◎あらゆる仕事を「335」で読み解く

どんなケースでも、成功率は335ファネルの5%くらいの水準に落ち着く。また、正規分布の考え方からすれば、こちらがどんなに頑張っても16%の人にはネガティブな印象を持たれてしまう。さらにいえば、ことさら努力しなくても、16%の人には好意を持ってもらえる、ということでもあります。割り切って1人でも多くの人に会う、ということが、やはり営業の一番の秘訣ということになるのでしょう。

◎ブームを作るには「語り続ける」こと

Sカーブの観点からは、同じことを何度も言い続けることは、実は正解なのです。同じことを何度も言い続けて、ようやく少しずつ浸透していく。そして、あるとき一気に社員の意識が切り替わるタイミングが訪れるのです。

また、「偏差値60以上の仕事」-上位16%にしかできない仕事ができるようになると、競争相手は一気に減ります。肝心なのは「偏差値60以上の仕事をする」と意識すること。

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2019年116冊目『2049 日本がEUに加盟する日』

2019-04-27 23:49:07 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本は、1989年から2018年の30年間を描いた高城剛さんの『分断した世界』の後編。世界中の未来予測を仕事とする者を高城さんが訪ね、彼らとの対話を重ね、2020年から2049年までの30年の未来を予測したものです。

・2030年代に世界的に気温が下がることで、食糧不足や、民族の大移動が発生する。そこに人々の感情の揺らぎやブラックアウトなどの突破的トラブルが加わることで、戦争や内乱、政治・経済体制の変革などが起こりやすくなるのだ。(P.43)

・今後30年かけて、米国の地位は相対的に落ちていく。だが、それに代わる大国はない。そう考えれば、世界は1極から多極へ移るだけでなく、国内での階級闘争も激しく起こることになるだろう。(P.76)

・中国は広大な土地と世界一の人口を背景に、今後もガラパゴスなまま伸びるだろう。だが、まもなく成長は、急速に鈍化すると思える。おそらく、アメリカと肩を並べる程度の市場にはなるだろうが、アメリカを抜いて覇権を握るのは無理だと、僕は考えている。(P.103)

・斜陽期に差し掛かっていると言っても過言ではない欧州から生まれようとしている「ポスト・シリコンバレー」や、世界を席巻する新自由主義の次に来る民主社会主義。成熟しきった欧州は、迫り来る暗黒の時代を超えることができれば、再び世界の中心になる可能性を持つが、残念ながら、その確率は極めて低い。新しい潮流は見て取れても、単一市場だけの価値しかないEUという壮大な社会実験は、すでに失敗したと見るべきだろう。(P.140)

・日本国内には嫌米機運が高まり、いまさらBRICsにも入れない日本が進む道は、世界的な孤立か、地域性を超えた新しい取り組み、すなわち新しいEUに加入するか、この2つの道のうち1つを選ぶしかなくなるだろう。今後、小氷期到来をはじめ、第二次世界大戦以上の地球規模のリスクに直面し、そこで世界は再び一つにまとまらざるを得ない。日本が加盟するEU、つまりは、このグローバル・ユニオン(GU)が、全地球的政府樹立のきっかけとなるだろう。(P.144・147)

今後、アメリカ、EU、そして中国の分断は、より大きくなると考えられます。世界は、ますます分断が続きますが、その後、再び統合に向かうことになるというのが本書での予測です。

人類史上最大の変革期を迎える私たちが生き証人として、直面するさまざまな苦境を乗り越えましょう。

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2019年115冊目『超集中ハック!』

2019-04-26 23:46:02 | おすすめビジネス書

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評価 (4点/5点満点)

著者の秋好陽介さんはエンジニア出身の起業家で、自他ともに認める習慣・仕組み化マニア。仕事やプライベートで実践した気づきやノウハウを日々ライフハック・ビジネスハックとしてTwitterで配信されています。

この本は、そんなツイートから「自分本来の仕事に集中するため」のライフハックとして100を選び、その背景にある考え方や具体的な事例解説を書き加えています。

ちょっとしたライフハックを知り、実際にやってみることで、いわゆる「QOL(Quality of Life)」が向上することを体験してみましょう。

【my pick-up】

◎60分のサウナ習慣

<ツイート>

経営者にサウナがおすすめの理由は深い思考時間と良質な睡眠を一瞬でつくれるから。経営者の仕事は深く考え抜いて意思決定すること。サウナ室では考えることしかできない。温冷交換浴により瞑想と同じリラックスもでき新陳代謝促進で深い睡眠にもつながる。深い思考とリラックスと睡眠が60分で得られる。

<解説>

私がサウナを習慣にするようになったのはここ1年半ほどのことです。それまでサウナはオジサンのものという先入観があったのですが、今では、サウナがあることがホテル探しの必須条件になっています。

◎ひとつやり切る

<ツイート>

毎日を10やると決めて10やり切れるかが超大事。たいていは10と決めて5くらいで夕方になり集中力が切れてうやむやにして6で終わる。翌日は7から始めるが10近くになると満足して9で終わる。その翌日にやばいと思って10やろうとするけど次のタスクがあり10が放置されるなんてザラ。やり切る人はすでに30やっている。

<解説>

私の場合は、その日1日でやり切りたいことは、最重要な3つしかリストアップしません。ふたつできればいいほうで、ただし、ひとつもできないというのはまずいと思っています。1日にひとつでも何かをやり切るようにすると、前進している自分、成長している自分を実感できるはずです。

◎古株を大切に

<ツイート>

「成長企業あるある」で古株より新しい社員のほうが優秀で差が開くなどといわれるが古株社員は既存運用になくてはならない存在で新しい社員は新しい事業など派手で目立ちやすい構造がそう見せていることも多い。それでも自己変革し会社の成長と同じく自己成長できる古株社員も多数おり会社の真の原動力をつくる。

<解説>

「これまでランサーズはこうだった」「前職ではこうだった」という看板はひとまず下ろし、これからのランサーズに一番いい制度をゼロベースで考える。この結果、これまでの制度が残ることも、誰かの前職にあった制度が採用されることもあるでしょう。ただ、結果は同じでも、そこに至るまでのプロセスが違います。

◎ザ・アンガーマネジメント

<ツイート>

経営者などのリーダーが身につけるべき必須能力「アンガーマネジメント」。いかに怒りの感情を制御するか。怒りを科学的に知り、怒りを鎮火させる方法を身につけるか、許しの領域を増やせるか。トップになればなるほど怒りとなる事象に数多く遭遇する。そのたびに怒っていては体もまわりもついていけない。

<解説>

怒りという感情は、悲しさとか寂しさなどの一次感情によって誘引される、二次感情。誰かが私を怒らせるようなことをしているとき、その原因は、自分が大切にしているものを「大切にされていない」ことに対する悲しみや寂しさだと思うようにしています。

◎メンタルを安定させるにはとにかくまず筋トレ

<ツイート>

明日「経営者・筋トレ・ダイエット」をテーマに登壇しますが、考えれば考えるほど筋トレの効用が経営に与えるインパクトが多すぎて、経営者が皆筋トレしたら日本のGDPが110%は上がるんじゃないかと思えてきました。

<解説>

自分をコントロールできている実感は、ランニングでも得られます。筋トレもランニングも、戦略を決め、実現可能な実行計画に落とし込み、日々の行動をやり切り、体重、体脂肪量、筋量、走量、取得栄養量などのKPIをモニタリングし、方向修正していくのがまさに経営と似ています。何にしても体は鍛えたほうがいいと思っています。体を整えていると、自信があふれて人に優しくなれて、明るくなれます。元気にもなれます。このために使う1、2時間は絶対に無駄ではありません。

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