厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2016年158冊目『ゼロから1を生む思考法』

2016-08-31 21:42:20 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

東大大学院工学系研究科教授の中尾政之さんが、「0から1を生む」ための16の思考法を提示します。上司の教授が定年となって中尾さんが教授になったとき、自分の思考形態が上司とまったく同じになっていたことに気づき、上司からの独立を宣言したとのこと。一時は、これまで仲良くしていた企業との共同研究も終わり、研究費が10分の1になったのですが、ここから思考プロセスが回り始め、新しいスタートとして行動した結果、トヨタやコマツなど多くの会社から技術コンサルタントや共同研究の依頼がやってきたそうです。

アイデアを四方八方に飛ばす3つの思考法

 「発散」思考、「プロセス重視」思考、「連想ゲーム」思考

新しいものを生む3つの思考法

 「マイスター」思考、「デザイナー」思考、「イノベーター」思考

頭の中に絵を描く3つの思考法

 「ビジュアライズ」思考、「アーティスト」思考、「バードアイ」思考

シンプルな疑問から始まる4つの思考法

 「Why not」思考、「What to do」思考、「抽象化」思考、「What→How」思考

ゼロベースで考える3つの思考法

 「失敗データ」思考、「1対1対応」思考、「フィールドワーク」思考

この本で紹介されている思考法は、何も商品開発や企画、デザインのような仕事に携わる人だけに有効なわけではありません。営業に携わる人でも、経理に携わる人でも、いずれかの思考法に引っかかり、ピピッとスイッチが入ると、「思考モード」が変わり始め、思いもよらなかったアイデアを着想したり、これまで考えもしなかった新しい未来を切り開いたりするのに役に立ちます。

中尾さんは「失敗学」「創造学」のエキスパートとして知られていますが、それらをベースに最近多くの人が「想像」や「創造」をしなくなった現状に対し、いつもの「思考モード」を変えてみる手助けをしてくれる1冊です。

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2016年157冊目『本物の勉強法』

2016-08-30 18:15:19 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

フリーアナウンサー・天明麻衣子さん2冊目の本書のテーマは、社会人の勉強テクニックです。

・情報収集と分析

・まね

社会人の勉強に欠かせないこの2つについて、具体的なテクニックも含めて紹介するとともに、「モチベーションの上げ方や維持の仕方」「英語マスター術」など、社会人が日頃悩んでいそうな事柄にも、明日から使える実践法を教示します。

社会人になったら学ぶための動機は自分で用意しなければなりません。また、学生の頃にやっていた勉強では問題が解決できないのです。社会人は、インプットとアウトプットの両面を常に意識しながら、学生とは違う社会人なりの勉強法を身につける必要があることを、本書から理解しました。

【my pick-up】

◎本を読み進めるコツ

私はあくまで頭から順に読み進めたほうがいいと思います。本にはしっかりした論理構成があります。その論理の流れを無視して読みたいところから読んでしまうと、作者が本当に伝えたいことが見えにくくなる、ということもあるからです。

◎今使うものを見極めよ

私は目安として、リビングのテーブルの4分の1に、出しっぱなしにする「一軍」のアイテムたちを置いておきます。目安としては、直近1週間で使わなければ、片付けても困らないことが多いです。あくまで厳選された道具のみを出していくことで、「今何をすべきなのか」ということも明確になりますよ。机の上の物の配置に気を配るようになると、「いま一番すべき作業はこれだから、必要な道具は手前に置いておこう」などと、すべきことの優先順位まで意識できるようになります。

◎面接の前に作りこまないこと

面接で気を付けるべきなのは、やはり「完璧を目指さない」ことです。ここでの「完璧を目指す」とは、事前に自分の言いたいことをカッチリと作りこんでおくこと。いくら見事な自己PRでも、面接官の意図を無視した一方的なものでは評価されません。言いたいことは箇条書きのメモ程度にまとめておくので十分です。

◎一つの目安はTOEIC800点

個人的には、800点に得点が届かない人は、とりあえずTOEICの勉強に集中すべきです。というのも、800点を取れていない人は、文法やリスニングなどどこかに穴があるか、ゆっくり考えないと解けずスピードが追いつかないかのどちらかなのです。そしてそのどちらの場合も、実際に英語ネイティブの人と臨機応変に会話をするのは難しいだろうと思います。

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2016年156冊目『歌舞伎町No.1ホストが教える 選ばれる技術』

2016-08-30 18:02:00 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

新宿・歌舞伎町で働くホストとしてこれまで28回「No.1ホスト」になり、現在は歌舞伎町のホストクラブの代表取締役を務める信長さんが、ご自身の経験から導き出した「選ばれる技術」について述べています。

今の世の中、イケメンのホストが必ずしも多くの指名を取れないように、「能力の高さ=選ばれる理由」という図式が通用しなくなってきていると言います。信長さんがこれまでに見てきた数多くのNo.1ホストたちは、必ずしもルックスに恵まれた人ばかりではなく、ルックス以上に「選ばれる技術」が重要とのこと。

「この人と一緒に仕事をしたい」と思ってもらえる人になる。「この人なら信頼できる」と思ってもらえる人になる。いざというとき「この人がいる」と思い出してもらえる人になる。むしろ、これからはできる人より「選ばれる人」、そういう時代になっているのです。

ホストの世界だから・・・と読まず嫌いせずに、ぜひページをめくってみて下さい。人間関係の技術、コミュニケーションの技術は、他のビジネスにも役立つことでしょう。

また本書を読むと、信長さんは大変な読書家であることも分かります。読書が仕事人としての自信づくりに大きな影響を与えることも学べます。

【my pick-up】

◎気がつけば、いつもそばにいる大切さ

私が一番有効に活用しているSNSは、LINEのタイムラインです。タイムラインからの反応が驚くほどに多いのです。LINEは使っている人が多いのが最大のメリット。半強制的に相手の目に触れさせることができるのです。私はタイムラインにできるだけ頻繁に投稿するようにしています。内容を考える余りに投稿しなくなってしまうくらいならどんどん投稿したほうがよいのです。毎日何かしら投稿することで、自分の存在を少しずつでもアピールできます。彼女たちがタイムラインを開くと、いつも私の投稿が載っているという状況をつくっておきます。そうすることで相手の記憶の片隅に常に「信長」という存在が刻まれます。SNSによって、間接的ではあっても接触機会を絶やさなかったことで「久しぶりに、また行ってみよう」と思い出してもらえたのです。かつては毎日メールを100人以上に送っていた時期もありましたが、それと同じような効果を生むことができるのです。SNSを有効活用したセルフ・ブランディングだと思います。

◎自分を磨きたいなら本を読め

一番手軽で、誰にでもできて、しかも効果の高い自分磨きの方法、それはやはり「本を読むこと」でしょう。中谷彰宏氏の『大人のスピード読書法』という1冊の本で「オレだって本を読めるじゃないか」という成功体験を得られたことで、本に対する抵抗感、食わず嫌い感が一気になくなったのです。ビジネス書に限ってはこれまでに1000冊以上を読んできました。今でも1週間に平均3冊くらいのペースで読んでいますが、少し時間が取れる週だと15冊ぐらい読むこともあります。それほどに本を読むことは、私の生活から切り離せない大切な習慣になっているのです。私がカリスマホストの称号を得られたのも、No.1の座を勝ち取れたのも、本を読むおもしろさ、読書による自分磨きの大切さに気づいたからであり、それがホストとして、経営者として、ひとりの人間として、今の私の土台になっているのです。

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2016年155冊目『ライザップはなぜ、結果にコミットできるのか』

2016-08-28 18:55:57 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

著者はフリーランスライターの上阪徹さん。以前『やり直し・差し戻しをなくすできる人の準備力』という本を、このブログでも紹介しました。

これまで成城石井やローソン、ドトールコーヒーなど、気になる様々な会社について取材し本にしてきた上坂さんに、「ライザップについて書いてみないか」という依頼が編集者からあり、自ら2か月間ライザップを体験して本書を書いています

その結果は、2か月で体重が7.2kgも減り、20代以来体重が60kgを切ったそうです。しかし、日々空腹に耐えられないような状況ではなく、むしろ思いのほか食べていたとのこと。

‘パーソナルプライベートダイエットジム’と言えるライザップの、イメージからはうかがい知れない本当の姿を紹介します。CMのようになぜあんなに痩せられるのか、ライザップは何を目指そうとしているのか・・・

ライザップの痩せるメソッドのポイントは、「筋力トレーニング」「低糖質食事法」「トレーナーによるマンツーマンのメンタルフォロー」の3つです。特に3つ目のトレーナーの存在が大きいと読んで感じました。しかも、そのトレーナーは他のスポーツジムとは違い、たんに痩せるだけでなく人生を変えるお手伝いをしている点が、ライザップ成長の原動力になっています。

ライザップに興味のある方だけでなく、新業態のつくり方、強みの生かし方、効果的な広告方法など、企業・経営活動全般にも参考になると思います。

【my pick-up】

◎「プロセス」ではなく「結果」を提供する

ライザップの費用について高額のイメージを持つ人も少なくないが、要するにこういうことなのだ。ライザップは、トレーニングだけを提供しているのではないのだ。「週2回のトレーニングだけではなく、それ以外の時間もフル活用して、トレーナーがゲストに向き合っていくんです」そしてゲストが満足いくような設備や環境づくりにも、費用は意味を持ってくる。払った費用にふさわしい場所が用意されるのだ。

◎社員が考えるライザップの「最大の強み」とは?

ライザップの一番の価値はトレーナーです。トレーナーの能力の中で、とくに大きいといえるのがコミュニケーションの力。人間性が問われますよね。「本音でいえば、お客さまもお待ちですし、できるだけ早くトレーナーを店舗に配属したい、という気持ちはあるんです。でも、譲れないところは譲れません。」人の喜びを自分のエネルギーに変えられる人。現在、ライザップのトレーナーの中で、トレーナー経験者は全体の半分にも満たないという。

◎日本人の「健康リテラシー」を上げていく

国民全体の健康リテラシーが、日本はまだまだ低いと思っています。肥満に関して、これほど許容している国は少ない。肥満に寛容な国民性だと思います。肥満が疾患につながるという認識がまだまだ弱いんです。一人ひとりが健康になることが、じつは社会貢献なんです。ライザップは、社会に貢献していく上で、「国民一人ひとりの健康リテラシーを上げていく」ということも、大きな目的としてやっていかなければいけないと考えています。

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2016年154冊目『役員になれる人の「数字力」使い方の流儀』

2016-08-27 21:30:06 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本では、「何でも数字に落とし込んで理解する作法」のことを数字力と定義しています。

どんなことでも数字に落とし込んで理解することは、ファクト=事実を知ることにほかなりません。また、数字力によってファクトを知ろうという姿勢や探究心は、自分の中に思考軸をどっしりと打ち立てることにつながります。

数字力の2つの基本作法

1.ならべる、くらべる

2.ファンチャートをつくる

「世の中」や「仕事」を数字にするたくさんの面白い事例や、数字力で分かったファクトを伝える技術、さらには数字力で組織を動かす方法が掲載されています。

他人と違った結論だっていいので、自分でアタマで考えて自分なりの結論を出すこと。そして、「わかる」で終わってしまうのではなく、「できる」ところまで自分を高めること。このような仕事の基礎を築く上で、本書の数字力を活用してください。

【my pick-up】

◎「私たちはほとんどの時間を会社で過ごしている」の実態は?

人生を考えるときは「たかが仕事」と割りきるくらいでちょうどいい!仕事より、総時間の7割を占めるプライベートの時間をどう有意義に過ごすのかの方が人生でははるかに大切!

◎世の中‘ROE祭り’だけど、本当に大切なのは「ROA」

極端な話をすれば、事業に必要な資金をできるだけ借入で賄ったほうがROEを高められるわけです。借入を多くして自己資本を少なくすれば、財務レバレッジは上がるから、ROEは高くなります。実は、このようなロジックにまっ先に飛びついたのがアメリカの企業です。借金が大きいと、景気がひとたび悪くなると大変です。

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