一生モノの勉強法―京大理系人気教授の戦略とノウハウ 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2009-04-03 |
評価 (4点/5点満点)
著者は京都大学教授で火山学が専門の鎌田浩毅さん。
アウトプットを意識した勉強法に関する本は最近かなり数多く出ていますが、本書の特徴はそのアウトプットも周囲に認められなければ意味がないとして、鎌田さんが戦略的に行ってきたやり方にあります。
それは、仕事の核となる知識の身につけ方はもちろん、私という人間に注目してもらうための教養を磨く勉強や、わかりやすい書き方・話し方といった周囲の人にうまく伝えるコミュニケーション技術にも及びます。
大学教授ながら、奇抜なファッションでTV番組に出演したりと情報発信にも積極的で、本書もビジネスマンのために書かれた実践的かつ投資対効果の高い内容です。
【my pick-up】
◎「締め切り効果」で時間の流れを制御する
ビジネスマンにおいては、何をおいても残業を減らすことです。残業に頼りきっていると、目の前の仕事ばかり考えるようになってしまいます。次第に自分のための勉強をする余裕を失い、将来に目を向けなくなってしまうのです。
◎飲み会に2時間以上いてはいけない
酒席は2時間が限界です。通常は1時間も飲めば酒席から得られるメリットは十分に享受できます。
◎「読む力」がすべての勉強の基本
読書に関しては、ますは多読が基本と言えるでしょう。本を読むことによって、社会を知るアンテナの数が増えるからです。
◎無理して本を疑う必要はない
本はテレビと違って読み手のペースで情報を摂取する分、「考える」という要素が大きくなります。つまり、本を読めば読むほど思考の時間を得るということになります。
◎スランプが来たら抵抗するな
あれこれ逡巡する前に、「朝8時に机に向かうのは、すでに決められたことですから」と、とにかく机に向かう。これが「勉強をシステム化する」ということです。
システムを作ったら、あとはただただ機械のように学ぶというのが、もっとも効率の良い方法です。