リスト化仕事術 毎日使えて一生役立つ 価格:¥ 700(税込) 発売日:2009-03-02 |
評価 (4点/5点満点)
本書でいう「リスト」とは、「~か条」「~つのコツ」「~つの原則」「~訓」「~戒」といった「箇条書きの形にまとめられた知恵やコツ」のことです。
前半では著者が選んだリスト50個が紹介され、後半では自らリストを作る方法が解説されています。
既に世の中に存在している、昔から語り継がれているよいリストを活用することは、考えること・やるべきこととその順番がスッキリわかり、すぐに仕事や人生の質を高めることができます。さらに自分でリストを作ることで、
・「フレームワーク思考」。リストのテーマに合った項目の候補を洗い出したりリスト項目を構成したりする、論理的な思考力。
・「要約力」。重要なメッセージを抽出して簡潔な表現にまとめる、論理的な思考と表現の力。
・「凝縮力」。要約された文章をより印象的な言葉に凝縮する、感性的な表現の力。
さらには、
・問題を正しく把握し、分析する力。
・メールや報告書を端的にまとめる力。
・経営フレームワークなどフレームワークを使いこなす力
・ビジョンやアイデアを言葉として具体化する力。
を鍛えることができます。
本書は2008年3月に刊行された『リストのチカラ』を文庫化したものですが、この中身で700円はとてもお買い得です。また、リストについてもっと知りたい方は、著者が運営している「*ListFreak」(http://listfreak.com/)もご覧ください。
【my pick-up】
◎よいリストの条件
形式面:印象のよさ(読みやすさ、思い出しやすさ)
内容面:わかりやすさ(一つのテーマについて語られていること、そのテーマがタイトルに要約されていること、リスト項目がそのタイトルを説明するものであること)
◎リスト化の8ステップ
1.【定義】テーマを掘り下げ、自分の思いを見出す
2.【列挙】リスト項目を思い付く限り挙げてみる
3.【分析】リスト項目を論理的に洗い出す
4.【構成】リストの流れを決める
5.【要約】材料を束ね、リスト項目をまとめ上げる
6.【凝縮】文の「密度」を高める
7.【修辞】読みやすさ・思い出しやすさに配慮する
8.【再定義】テーマを貫く思想を見出す
◎リストのチェックリスト
【範囲】タイトルに対して内容が網羅的(一貫性×幅×深さ)か?
【構成】使う順・大事な順など「流れ」はあるか?
【内容】意味ははっきりしているか?
【形式】読みやすさ・思い出しやすさへの配慮があるか?