小飼弾の 「仕組み」進化論 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2009-03-19 |
評価 (4点/5点満点)
著者の小飼弾さんは、書評ブログでは超有名な「404 Blog Not Found」(http://blog.livedoor.jp/dankogai/)の作者であり、以前はオン・ザ・エッヂ(現ライブドア)のCTO(取締役最高技術責任者)でもあったプログラマーです。
「仕組み」に関する本も最近かなり多く出ていますが、本書はプログラマーの経験から、仕組みの新たな側面を提案しています。
そのポイントは、ビジネス書でよく登場するグーグル社の20%ルール、つまり勤務時間のうち20%を自分の好きなプロジェクトに費やすのでは不十分で、「既存の仕組みを回す仕事を勤務時間の20%で終わらせ、80%を新しい仕組み作りに当てる」というまったく逆の比率で働くべきだということです。
たんに既存の仕組みを回しているだけなのに、自分は働いているつもりになっていないか?、本当に働いているというのは、新しい仕組みを次々に作り出すことだというのをこの本は教えてくれます。
【my pick-up】
プログラマーの三大美徳
①怠慢=繰り返しの仕事を「仕組み化」する
②短気=今後起こり得る問題を想定して仕事をする
③傲慢=人様に対して恥ずかしくない仕事をし、保守する
「怠慢」な仕組み作りのポイント
・繰り返しにできるところを見つけ出す
・繰り返して使いそうなものは名前を付けて保存し、再利用しやすくしておく
・自動化できるところがないかを探してその方法を考える
「短気」な仕組み作りのポイント
・置き換えられる要素がどれかを探す
・置き換えられないものをベースにひな形を作っておく
・要望に柔軟に応えられる仕組みを作る
「傲慢」な仕組み作りのポイント
・機能ごとに仕組みを作り、メンテナンスしやすくする
・仕組みを作ったら自動化する手法がないかを常に考える
・作った仕組みは名前を付けて保存する