気ままな思いを

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綴る雑日記です 

朝井まかて著「すかたん」を読んで(その一)

2014-08-01 | 読書


朝井まかての「すかたん」・講談社を探してみましたが、在庫が無く、
文庫本なら一冊あるということで、求めてみました。
朝井まかて・・・直木賞受賞の「恋歌」を読んで、名前を初めて知った方でした。



江戸詰の藩氏だった夫の大阪赴任で大阪に。急な病で夫は亡くなり、
自活する主人公の知里。大阪でも有数の青物問屋「河内屋」に住み込み奉公する。
厳しいおかみさんから叱責されながらも、日々を過ごし、遊び人の若旦那といつしか
恋に落ちて・・・という長編時代小説です。


小説の中から、大坂の商人の言葉の意味合いを、教えられました。

お為(ため)とは=ご祝儀、お小遣いのこと。
大阪の商人では、当主を旦那さん。その妻をお家さんと呼ぶ。
まだ、部屋住みで一家を任されていない、次の当主は若旦那さん。
その妻はご両人と呼ばれる。

すかたんとは、しくじり、失敗。しくじりの多い者(もん)。
どことのう調子ぱずれな者のことを、すかたんという。

大阪で「下がる」とは、南に行くこと。「上がる」とは、北に行くこと。

奉公人が本家から、のれんと得意先を分けてもろうて独立したら、別家はんと呼ばれる。
ご親戚が独立して店を興したら、分家はんという。

朝井さんの本は、とても読みやすいという私の印象です。
楽しく、軽快に読むことが出来ました。