行徳生活日記

「行徳雑学館」作者の日記。

2019年2月17日(日)の日記

2019年02月17日 | 日記

昨日の日記を書いて、コンビニの小さいサイズの弁当で早昼を食べてから、映画を見に妙典のイオンシネマへ行く。

見た作品はファースト・マン

1969年(昭和44年)にアメリカの宇宙船アポロ11号が人類初の月着陸に成功したが、その船長で初めて月面に降り立ったニール・アームストロングの物語。

(以下ネタバレあり)

自分が最近見た中では、なかなかいい映画。あまり万人向けという感じではない。大人向けというべきもの。ドキュメンタリータッチで描いていることで、入り込めない人は入り込めないだろう。

訓練機や宇宙船もコクピット内の描写が中心で、機体・船体もコクピットから見た感じの部分が中心で、全体はなかなか登場しない。さすがにアポロ11号が打ち上げられていくようすは描かれているが、それでも少ないほう。むしろ、そうした描き方で月着陸にいたるまでの並大抵でない苦闘のさまが伝わってくる。

物語はニール・アームストロングとその家族に焦点を当てて描かれている。そのため、月面に降り立ったニールが、幼くして病死した娘のブレスレットをクレータに残していく場面は感動的だった。感動的といっても、静かな感動というものだったが。

1969年は自分が小学3年生のとき。月面着陸の光景はテレビで中継されていたが、記憶に残っているものというと、あまり鮮明でない映像、ぎこちない動きの宇宙飛行士に、
「いったい、これ何?」
と思ったこと。思い描いたものとはかなり違っていた。

当時の技術では鮮明で高解像度の映像で伝えることは困難だったのだろうから、そんなふうだったのだろう。ところが、自分のほうはそれまでテレビの特撮もので人間が宇宙や月や他の星へ行くのを何度も見ている。実際に人類が月へもまだ行っていないというのは理解していたが、それが実現したときにテレビに映し出されるのは(鮮明さなどが)ドラマなどと同じような光景だと思っていたようだ。それで、がっかりしてしまったのだろう。小学3年ぐらいの子供の考えることはそういうものなのだろうけれど。

思うに、ある程度以上の年齢になっていないと、人類が初めて月に降り立った映像にも感動はできない。古い時代から人が空を飛ぶことへ挑戦が行われてきたこと、ライト兄弟が有人飛行に初めて成功したこと、宇宙開発も1960年代にはアメリカとソビエト連邦が激しく競っていたこと等々を、本で読んだり、映画で見たり、テレビで見たりして、そうした蓄積があって人類の月到達までのストーリーを知っているから、月着陸にも感動できるのだ。小学3年の子供だと、それまでの蓄積は特撮ドラマの場面ぐらい。なので、特撮の映像と比較して見ることしかできなかった。

それともうひとつ、「ファースト・マン」で月着陸船が月に着いたあと、船体からカメラがせり出して月面へ降りるハシゴ部分を映す場面が出てきた。実際に当時、テレビ画面で流れたような月面へ降りるニール・アームストロングの映像も登場した。それで、当時、子供ながら疑問に思ったが、長い間忘れていたことを思い出した。

月着陸船の船体やハシゴも映っていたから、その光景を映したカメラは船の外、つまり月面に置いて映しているのだと思った。そうなると疑問が湧いてくる。最初の一歩の前に、いったいどうやって月面に置いたのかということ。一度、月面に降り立ってカメラをセットしてから着陸船に戻り、あらためて月面へ降りる場面を映したのだろうかと思った。なら、中継された月面へ降り立つ場面は、実は2回目だったということになってしまう。

それとも、ラジコンおもちゃの車のようなもので、もっとしっかりした造りのものを持っていって、そこにカメラを載せて吊り下げるなどして月面に降ろし、遠隔操作で少し離れたところまで移動させてセットしたのだろうかとか、そんなことも考えた。

実際には船体からせり出すカメラがあって、しかも月面へのハシゴが写せる角度になるようなところに取り付けられている設計だったというのが、今回の映画でやっと分かった。

 

晩飯は松屋行徳南店へ行って、鶏と玉子の味噌煮込み鍋膳生野菜セット

昼間、晴れたらけっこう暖かだったが、日が落ちたあとはまだ寒い。夜の寒さが続くうちはこういう鍋メニューが食べたくなる。

 

そして夜、録画してある映画を1本見る。「ある愛の詩」という純愛もので、ヒロインが不治の病で死ぬという難病もののアメリカ映画。これが1970年(昭和45年)の作品で、アポロ11号月着陸の翌年になる。実際のその時代のアメリカの光景が映し出される。

大ヒットした作品だが、自分が小学4年のときで全然知らなかった。むしろ記憶に残っているのはテーマ曲。映画のヒットのおかげで、そのあと、あちこちで使われたから。

1970年にはテレビの歌番組(「紅白歌のベストテン」とか)で、歌の合間に出演歌手同士が短い芝居をやったりすることがよくあったが、恋愛ものをやるときにバックに流れる音楽は、たいてい「ある愛の詩」のテーマ。他にはお笑い番組でザ・ドリフターズの「8時だョ!全員集合」のコント、歌とバラエティ番組の「カックラキン大放送!!」、「ヤンヤン歌うスタジオ」などで歌手やタレントがやるコントでも、出だしが恋愛ものという内容だとやはりバックに流れる。そうやって繰り返し耳にするうちに、「ある愛の詩」という映画があって、そのテーマ曲だったというのを知る。

映画「ある愛の詩」は1970年代のどこかでテレビ放映されたが、意識して見た覚えはなくて、テレビを付けるかチャンネルを変えると放映していて、しかも、もう最後のところだった。

その最後のところは、死の床のヒロインに夫が添い寝で寄り添うという場面。

確かに見た記憶があるのはこの場面だった。