
<「すみだ北斎美術館」外観。出来立てのほやほやの美術館だ。>
すみだ北斎美術館は、東京都墨田区にある公立美術館で2016年11月22日に開館したばかりの新しい美術館である。この場所にこの館ができた経緯は、北斎が現在の墨田区亀沢で生誕し、その生涯のほとんどを区内で過ごしたことから、墨田区がこの偉人を顕彰し、地域振興の一環として美術館を建設することになったとのこと。総工費は約25億円。JR両国駅から徒歩約十分のところにある。
今、開館記念として「北斎の帰還-幻の絵巻と名品コレクション-」というのを企画展示している。期間は2016年11月22日(火) 〜 2017年1月15日(日)までだ。前から行こう行こうと思っていたのだが、なかなか行けず年を越してしまった。NHKの番組スケジュールをみたら、1月5日夜にプロファイラーで、1月8日には日曜美術館で「北斎」をやるというではないか。1月6日以降、特に9日以降は15日終了ということもあり、混雑必至だと思い、本日行くことにしたのであった。
常設展観覧料は400円だが、上の企画展示まで観ようとすると1200円かかる。が、非常に見応えがあり、十分元がとれる内容であった。北斎の生まれ故郷にして終焉の地である墨田に、その名も「北斎美術館」という箱モノができたのである。生半可な展示はかえって恥であり、関係者達もこの開館記念企画はぜひとも成功させねばならないと思って努力されたのだと思う。その意気込みは十分展示品にあらわれていた。見事で貴重な絵や仕掛けをじっくりと観させてもらった。また、他の美術館から借りてきた絵以外は撮影OKという、日本にはめずらしい寛大なルールもありがたかった。
いままで、観たいと思って、ついに観ることができなかった「富士越龍」も展示されていたのには感動した。残念ながら、撮影禁止マークが付いていたので、写真には撮れなかったが、脳裏に刻み込むよう観賞してきた。
以下は富嶽三十六景とかあまりにも有名な絵を除いて、本日、面白いなと思って撮った絵を披露。

<北斎の作画風景が人形になっていた。奥の女性は画家でもあった娘お栄。>
いやー、久々にじっくりと美術館を堪能してきました。「すみだ北斎美術館」いい美術館です。ぜひ足を運んでみてくださいマセ。