日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「成田空港」と「成田第二」は、違います。「思い込み」で、迎えは大変でしたね。

2017-04-07 08:44:08 | 日本語学校
小雨。

「菜種梅雨」なのでしょう、桜が三分咲きになった頃から、雨の日が続いています。けれども、この「菜種梅雨」よりも近しい言葉が「木芽時(このめどき)」。

子供頃、桜が咲くころに、何か事件が起こる毎に、「『木芽時』だからね」と周りの人が話していたのを覚えています。「だから、なんなんだ」という気も、その当時、しないではなかったのですが、何かこれを遣うと周りの人たちが「納得」してしまうのです。そして事件は終わりになるのです。それが何とも不思議でした。

「かわたれ時(彼は誰時)」という言葉にしても、日の光の溢れた時間帯から月の白い光への移行期に遣われます。境目の時期、あるいはそういった時間帯には「魔物」が潜んでおり、人はふっとそういう魔物に取り憑かれ、自分を失ってしまう…。そういう魔物に取り憑かれるかどうかは紙一重なのだ…。

さあ、本当のところ、どうなのかよくわかりませんが、不思議な時間帯というのはありそうな気がします。

さて、学校です。

昨日は、二組やってきました。ネパール組とベトナム組です。ネパール組の迎えはつつがなくできたようでしたが、ベトナム組はさあ、大変。

ベトナムからの便は同じような到着時間に、成田の第二になったり、第一になったりするそうで、それで、迷ってしまったようなのです。

迎えに行った昨年の4月生、行く前に、どんと胸をたたいて「任せておけ」。そして、一月生二人(彼女たちの同室になります)を連れて行ったのはいいのですが、どうも彼、「成田空港」へ行ったらしい。いえ、本当に「成田空港」へ行ったのです。

嫌になるくらい担当者から、「第二だからね」と言われ、チケットのコピーももらっていたのに、「成田空港」へ行った…のです。

幾度か連絡したのですが、そのたびに「まだ会えません」。「第二に行ったんですよね」「はい」。そのうちに、こんどは新入生の知り合いから電話が入ってきました。たどたどしい日本語で一生懸命に怒っています。それで、また電話。話しているうちに、どうも私が「成田第二」と言っているのに、彼が「成田空港」と言い換えているのに気づきました。

「成田空港には第一と第二がありますよ。どちらにいますか」それで始めて、気がついた…。慌てて、第二に向かいます。

かなり待たせたようでしたが、「会えた」という連絡が入り、まずはホッとします。ところが船橋で事故があったらしく、先行組(本当は一時間遅れだったのですが、ベトナム組が成田でシッチャカメッチャカしている間に、こちらの方が先に成田を出たらしい)とそこで一緒になったとか。

ネパールの学生に「今、どこにいるか」と場所を訪ねると、電話の向こうで、ベトナムの学生が「は~い、先生」。聞くと「一緒になりました」。まあ、自分たちの国の人間しか親しくしたことがない人たちが、来日早々に電車の中で知り合うというのもいいことです。

ただみんな疲れ果てているようで、市役所への登録などは「明日ね(つまり今日ですが)」。

まずは「ご飯を食べて休む」そうです。それから印鑑を作りに行くと言っていましたが、まあ先輩が付き添っているから大丈夫でしょう。迎えの時は、アタフタしたようでしたが。

日々是好日

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「咲ききった桜」には、大敵が三つあるとか…。

2017-04-05 09:56:17 | 日本語学校
晴れ。

うっすらと薄雲がかかっているようです。とはいえ、「花曇り」というほどではない。まあ、霞がかかっているような感じ…でした、早朝は。

「サクラ(桜)」には大敵が三つあるそうで、…受け売りですが、「咲ききってから」のことらしいのですが。その大敵というのは、「気温」と「風」と「雨」。

今週は20度以上の日がこれから五日続く…という予定…。しかも明日から強い風が吹く可能性がある…。日曜日には雨になるかもしれない…。

というわけで、出勤時に、少し遠回りして「サクラ」の現状はどうであるかと、探索してきました。「シダレザクラ(枝垂れ桜)」は別にして、三分咲きか五分咲きの樹が多く、少し安心しました。ただ今日も20度近くまで上がるとの予報が出ていましたので、明日、明後日辺りに咲ききってしまうかもしれません。

咲かねば咲かぬで、また咲けば咲いたで、なかなか心を静めさせてくれません。まあ、それが「サクラの魔性」なのかもしれませんが…と、ここでハタと気づきました。これはサクラだけのことではない…。

おそらく季節に振り回されているかの如き日常が、日本人に、そうさせてしまうのかもしれません。まあ、人に振り回されるよりも、木々や草花に振り回される方が、あきらめがつく…。

さて、学校です。

来週から新学期が始まります。そして新しい人たちは、だいたい今週中に来られるようです。その先陣を切るのが、今日の学生達。迎えに行くのは、同じ日本語学校から来た二人の男子学生。

彼らの他にも何人かに迎えに行ってもらうのですが(今日は一組、明日委は二組、明後日はまた一組、そして来週に一組)、彼らが交通費などを取りに来るたびに「勉強していますか。「毎日アルバイトしています」「漢字、もう忘れていませんか」「…まだ大丈夫」などと、チェックも兼ねての会話をしています。

けれども、数年前には…これはベトナムからの学生に多く見られたことなのですが、長期休暇が終わる毎に、嫌になるくらい「ヒアリング力」が落ちていて、クラスを維持していくのが難しいほどでした。
ところが、今回はさりげなく,来た学生と話していても、それほど困るということはありませんでした。まあ、現状維持か、あるいは少し落ちるくらい…でした。

学生の質が上がったからかなのか、それとも、アルバイト先が、工場などではなく、コンビニとかレストランなどに変わったからなのか…、おそらくはこの両方でしょうね。数年前には考えられないくらい、アルバイト募集が増えていますもの。売り手市場になっているというのが、留学生のアルバイト状況などからもうかがえます。

アルバイトをいい経験として、日本通になってもらいたいものです。もちろん、楽しいことばかりではありませんが、それとても、糧にすることができるというのが人という生き物のすばらしいところですから。

日々是好日
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自分たちで、「花見」に行くようです。どこか、「遠いところ」らしいのですが。

2017-04-04 09:46:00 | 日本語学校
晴れ。快晴。

昨日はびっくりしました。帰る頃、パラパラと降ってきたので、急いで自転車を走らせていますと、雷様がお出ましに…。春雷だあ、と追われるようにして帰ったのですが、やはり、捕まってしまいましたね。だいたい、ゴロゴロと来たら、(雨が)ザァーッと来るのが普通ですもの。

実は、昨日も学校に来て勉強をしていた学生が、四時半を過ぎた頃、「雨が降りそうだから…」と帰っていったのです。そのころはまだ少し雲が出たくらいで、ここはそれほど大事にはなるまいと高を括っていたら、いやぁ、「大事」になりました。

けれども、「サクラ(桜)」はまだ咲き始めですし、「サクラ」には大した影響はないそうです。桜が咲き始めると、雨風が気になります。まるで何かに急かされてでもいるように、気になるのです。

その「サクラ」ですが、昨日の暖かさで、黒一色だった枝先に、チラホラと薄いピンク色が見えるようになりました。今週は最低気温も10度を超すようですし、最高気温も20度くらいだとか。一気に咲き進むことでしょう。週末まで保つかしらん、保ってほしいですね。だって、ずいぶん待たされましたもの。

「サクラ」の季節の始まりというのは悩ましいもの。どこが最初に 「開花宣言」の地となるかわかりませんもの。沖縄の「サクラ」は早咲きで、しかも種類がちと違い、冬に咲く(暦の上の冬です)。で、沖縄は除外して、他県ですが、あるときは四国の何々県、あるときは関西、またあるときは九州といった具合に、今年はどこが最初だったと、咲くまではわからない。毎年のように違うのです、この「開花宣言」の地というのが。

今回は東京でしたもの、西日本の各地を差し置いて。

けれども、一旦どこかで花開き、満開となると、もう後は各地で争うように咲き始めますから、そこを追っていけばいいのです。いわゆる「桜旅」。時間と、少々懐に余裕がある向きは。

つまり、「(桜が)どこそこで開いた」と一報があってから行動し始めても決して遅くはないのです。「サクラ」は、だいたい1ヶ月ほどかけて、北上していきますから、その「桜前線」を追うようにして、自分も北上していけばいいのです。

さて、学校です。

昨日、ある学生を呼んで、少し寮のことなどを話したのですが、そのとき、「花見」という言葉が出てきたので、少し驚きました。これまでは学校で連れて行った時を除いて、自分たちで花見をしに行くなどと言うことはあまりなく、行ったとしても、それはかなり日本語のレベルが高くなってからのこと。来日後、半年にも満たないような学生が、遠出をしてまで花見をするということはありませんでした。

もっとも、来て1ヶ月ほどで、成田山新勝寺に行った学生(同じ部屋の三人で)もいましたけど。このときは、山に行きたいと思ってスマホで調べたら、近くに「成田山」というのが出てきて、それでそこへ行った…らしいのです。漢字もあまり読めないのに、よくぞ行ったと感心したのですが、…「山」だけは、読めたのですね。

で、「火の上を歩いていた」のに、びっくりしたのはいいとして、「東京駅は大きい」と感動していたのには、こちらがびっくり。

えっ。東京駅廻りで行ったのか…。まあ、いい経験になったのでしょうけれども、大変でしたね。

で、「花見に行く」と行っている男子。友達と一緒に行くらしく、何を言っても「その日はだめです」。「何時頃帰りますか」と聞いても、「遠いところだから、わかりません」。
その「遠いところ」というのも、甚だあいまいで、どっちの方角の遠いところなのかもわかりません。きっと、計画を立てた人だけが知っているのでしょうね。

日々是好日
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サクラ…今週半ばには満開になりそうです

2017-04-03 09:37:16 | 日本語学校
晴れ。

早朝は曇りがちだった空もきれいに晴れています。待ち望んでいた「サクラ(桜)」も、やっと五分咲きほどにはなったようです。もちろん、どの「サクラ」にも都合があるでしょうから、皆一斉に咲きそろうというわけにはいかないでしょう。

近所の「シダレザクラ(枝垂れ桜)」は、先週末には七分咲きほどにはなっていましたし、今朝などお向かいの「サクラ」が(…多分、「ヤマザクラ(山桜)」系でしょうね、花と葉が同時に楽しめるようですから)、五分咲きほどになっています。ただこの辺りの「ソメイヨシノ(染井吉野)」の蕾はまだ堅いですね。先っぽに、綻び始める頃現れるはずののピンク色さえ、まだ見えませんもの。

とはいえ、今週は気温が高めということですから、きっと各地で開花報告がなされ、そして週末には満開のお知らせも出揃うことでしょう。

今年は、「開花宣言」から「七分咲き」「八分咲き」までが長かった。十日ほどもかかったようです。「花見に、皆と行ったけれども、ほとんど咲いていなかった…」という話を数人から聞きました。上野(公園)も、「シダレザクラ」以外はほとんど咲いていなかったようですし。

けれど、今週末は大丈夫でしょう…なんて思っていたら、なんとテレビの天気予報のお姉さんが、「週の中頃が見頃です」なんて、言っていました。とすると、週末は「散る櫻」を見ることになるのかしらん。

さて、学校です。

先週の金曜日、二人、勉強にやって来ました。そしてもう一人。彼は開講日を聞きに来たのですが…。

「あれ、どうしたの」。やや、びっくり。思わず、そう言ってしまいました、失礼でしたかしらん。
「勉強はいつからですか」
「13日からです」
「そうですか」と、帰りそうになったので、
「せっかく来たのだから、勉強して帰りなさい。アルバイトの時間は?」
「まだ大丈夫です」…正直ですね。
「では…」と、本と紙と鉛筆を渡します。先に来ていた二人が、上の教室で勉強しているからと、彼もそこへやります。

学生達は、休み中、授業があるときとは別の時間帯でアルバイトをしています。午前のクラスの学生は、朝もアルバイトができますし、午後の学生達は、夜でなく、朝から一日働けます。そして、来期から、(午後から)午前になる「Aクラス」では、そのことをアルバイト先に告げた上での、アルバイトの時間帯になっているのでしょう。

中には、寮で1年暮らし、日本の生活がある程度わかった上で引っ越しをした学生もいます。部屋代は高いので、一人で部屋を借りるのは無理ですから、二人で借りることになりがちです。その場合、二人ともこの学校の学生か、あるいは一人は卒業生ということになります。

本来、2年間は寮を出ることを禁止しているのですが、毎日、きちんと勉強していましたし、成績も悪くない。しかも学校の近所で見つけたと言うことでしたので、許可したのです(寮よりも学校に近い)。もちろん、次に来る人のため、部屋はきれいにしてもらっています。こちらも検査に行っていますし。

春休み中は、だいたい、卒業生の姿を見ることこそ多かれ(入学式のこと、オリエンテーションのこと、などの用事が多いのです)、在校生の姿はあまり見かけないものなのですが、今年は、勉強に来たという学生がチラホラいて、学生の質も変わったなという感じがしています。

それだけに、いい加減な学生は目立つ…のです。

日々是好日。

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