日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「初夏」なのに、雨がよく降ります。

2017-04-27 08:55:03 | 日本語学校
小雨。

予報では9時前くらいに止むとか。けれども、ここは海岸沿いで、多少ずれるのが常であるから、きっと7時ごろには止むだろう、いや、もう少しかしらんなどとチラチラと祖との様子を見ていたのですが、結局、いつも通りに出てきました。で、やはり少し濡れてしまいました。

とはいえ、「初夏」(気持ちはまだ「晩春といった感じ」なのですが)、「フジ(藤)」の花も盛りを迎えています…。

春はよく雨が降り…「菜種梅雨」と言われるほどに、初夏は爽やかな「五月晴れ」というのが、定着しているので、どうしてもそんな気になってしまうのでしょう。

「サクラ(桜)」は香らないからかしら、サクラに近づく人はあまりいません。遠くから花を愛でるといった感じ。それにひきかえ、「ウメ(梅)」や「フジ」のそばには必ずと言っていいほど人がいて、香りを楽しんでいる。

この「春の雨」のおかげで、あちこちから野草が勢いづいています。野草というのは根が張っていて、一度鉢の中に住み着いたら、めったなことでは追い出せません。結局、根負けして、諦めてしまう…というのが常なのですが。

うちのベランダにもそういった植木鉢がいくつか転がっています。けれども、野草を愛でる術を覚えてからは、今年はどんなのが飛んでくるかなと楽しみにするようになりました。そんなこんなの話を、ある人としていたら、うちに「ウラシマソウ(浦島草)」がやって来て、毎年姿を見せている…そうな。

思わず、へえ~。

「ウラシマソウ」なんて、山野の薄暗いところで、ニョッキと鎌首をもたげている「野草」ですよね。それが飛んできたのか…不思議な気がしました。けれども、春になると、毎年、ヘビに覗かれているようで、ちょっとぞっとしてしまいます。お好きな方には申し訳ないのですけれど。

さて、学校です。

去年までは、「Aクラス」と「Bクラス」というのは、学力や生活態度などに、はっきりとした差があったのですが、今年は、ほとんど差がありません。「Bクラス」の学生が、時として2,3人ウトウトしてしまうくらい。学力や生活態度には大きな違いがないのです。

授業速度が違うだけ。それも「7月」とか「10月」に来日したから遅くなっただけの話で、休みがちでこちらが寮へ迎えに行かなければ学校に来ないとか、いつも寝ているとかいったことはほとんど見られません。

アルバイトの関係で、その時間、少し船を漕いでしまうだけなのです。起こせば、頭をかきながら、頑張ります。問題になっているのは、その下のクラスに落とした、ベトナムの学生が一人いるくらいで、あとは大したことはないのです。

ひと頃に比べると、随分楽になりました。

とはいえ、大卒ではない人も、就職できることがあるそうで、ベトナムの学生の中には、勉強よりも、「就職」のほうに心が動いている人も出ています。私たちからすると、「『就職』したときに困るから、今『勉強』しておいた方がいい」なのですが、そうは行かないのですね。

「N4」レベルでも、意思の疎通はできるから、「便利」という感じて引いて行かれるのでしょうか。けれども、それでは「使い捨て」と同じ。来日前と「技術的」にも「知識的」にも同じまま、日本で働くということになってしまうのです、多少、日本語力だけは身についても。

中には、アルバイトもかなり詰めているであろうに、よく勉強する学生がいます。彼女は勉強が好きなのだろうと思いますし、その点に関して努力も厭いません。いい加減ではないのです。そんな彼女に、「大学へ行くというのは考えていないの?」と訊くと、「専門学校に行く。そして借りたお金を返し、少しお金を貯めて国に帰る」といかにもうれしそうに言うのです、「少しお金を貯めて」のところが特に。

そうか。お金を少しでも貯めて持って帰るというのが、彼女の希望であり、親の期待であるのであろう…とは思われるのですが、余計なことかもしれませんが、残念に思われます。せっかく日本に来たのだから、国では勉強できなかったことを勉強して欲しいし、またそれが出来ると思いますのに、本人がその点に関して欲がないものですから、少しも話が進まないのです。

それどころか、こんな答え方が返ってきます。「先生、大丈夫(心配しなくて)。日本語学校の2年間と専門学校の2年間で返せるから。それに、少しお金も貯まるから」。私たちが心配しているのはそんなことではないのですけれどもね。

なかなか説得できません。

日々是好日

コメント
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