日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

一口に「日本語学校」と言いましても、千差万別。一括りにはできません。したら、金太郎飴になってしまうだけです。

2024-04-08 08:28:45 | 日本語学校

曇り。

時折ポツリと来ていましたが、傘を差すほどではないようで、皆、足早に歩いていました。その上、今朝は、街全体に靄がかかり、今日も鬱陶しい…。如何にも春らしい天気であると思っていると、何と学校に着いて30分ほど三十も経ったころから、薄日が差してきました。はっきりしない天気ですね。

さて、先週の金曜日は、職員会議でした。

久しぶりに、皆、顔を揃え、全体会議が終わって、各クラス、各分野毎の話になり、それから後は…まあ、四方山話が尽きなかったようです。。

今、学校では、ちょっと「N4」問題に揺れています。

普通ですと、卒業前の12月の「日本語能力試験」で、「N1」「N2」「N3」を受け(この学校は、四期制で、最後の学生は「一月生」となります)、その時に「N4」を受ける学生は、あまり、いないものなのですが、今年度はちょっと事情が違ってくるような気がします。

小さな学校ですから、コロナ禍の中で、留学生が来られない時は、本当に大変でした。けれども、卒業生やご近所さん、また、当時、学んでいた方(在日生)が、知り合いを紹介してくれたりし、なんとか、危機を乗り越えらたようなところがありました。もちろん、留学生達と比べれば、年齢はずっと上でしたし、学校へも、毎日来られるとは限らないという人もいました(仕事の都合がつかない日もあったのです)。双方共に、手探りというような感じで授業を進めざるを得なかったのです。留学生達が多い時のように、さっさとカリキュラムをこなしていくようにはできませんでした。

その流れで、日本で日本語を学びたいというのなら、多少、能力は劣っていても、あるいは歳が上であっても(40代くらい)、入管が許可を出すのなら、入れてもいいのじゃないかと、そういう気にもなったのです。なにせ、皆、本当によく勉強してくれていましたから。

このような人達は、別に、試験(日本語能力試験)を受け、結果を出したいと言うのではなく、一年ほど、(日本で)日本語を学んでみたいくらいの感じといったらいいのでしょうか。もちろん、自分のためですから、「試験」を受けるように言えば受けるのですが。ただ、そう言いましても、下手に試験などを勧めますと、せっかく楽しく勉強しているのにと、楽しさが試験のせいで半減してしまうかもしれません。目的があって、遮二無二、勉強しているわけではないのですから。

「単語」など、覚えるのに時間もかかりますし、その応用ともなれば、「勘弁してよ」ともなりがち。ヒアリングでも、なかなか聞き取れず、もちろん、聞き取れた時にはうれしそうな顔をするのですが、それが「得点」やら「合格・不合格」やらの言葉が絡んできますと、どうもそのうれしそうな表情も心からのものかどうなのかわからなくなってしまいます。「わかった」、「言えるようになった」という達成感も、楽しみながらやることで、生まれてくるのでしょうから。

そういう人達も、このような日本語学校で、若い人達と一緒に勉強してもいいのではないだろうか、それがまた他の留学生達の励みにもなるのではないだろうかと思っていたのですが、「試験の合否」が要となってしまいますと、こういう人達を受け入れる余裕がこちらにもなくなってしまいます。

成績のいい学生を入れ、合格率を上げるという一点だけの学校になってしまうのでしょう。

この学校では、(非漢字圏であれば)「四月生」「七月生」はだいたい「N3」か「N2」で、卒業。「漢字圏)であれば、「N1」ですね、もっとも、誰でも合格できるというわけではありません。これは、日本人であろうと、「国語」の成績がどうしても伸びない人がいるのと同じです。

一口に日本語学校と言いましても、千差万別です。この学校のように、日本の公教育的な観点から教えようとする学校もあれば、中国人だけ入れ、予備校のような学校もある。それを一括りでまとめようというのは、ちょっと無理があるような気がするのですが、どうでしょう。

日々是好日
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