日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「サツキ」の蕾が膨らんでいます。初夏の雰囲気です。

2024-04-16 08:41:29 | 日本語学校
曇り。薄日が差しています。

「サツキ」の蕾が、灯台のように膨らんでいます。もう色がはっきりとわかります。こっちの「サツキ」は薄い桜色、あっちは白、そして向こうは濃い紅色…、そして雨が降ると、一層鮮やかになる…。ふと、傍らをみると、傍らの「ハナミズキ」にも、一、二輪、花が付いていた…。「サクラ」の季節が終わるか終わらないかのうちに…いやあ、賑やかなこと。初夏ですねえ。

4月も半ばを過ぎますと、そろそろ5月の連休のことが気になってきます。一つは「連休」ゆえの勘違い。日本は「休日」が、他国に比べ、かなり多いそうですから、それがわからなくて、失敗するのでしょう。年に四回(学校は四期です)、いわゆる「新人」の中にこういう人が出てくる。こちらとしては、「先週、言ったからいいだろう」と思っていると、「前日に(先生が)言わなかったから、(昨日)学校に来た」と言われて、思わず、はっ。…今年度の四月生は大丈夫かしらん。

今年は、スリランカとネパールの学生が大半を占め、あとは、タイ、中国、ベトナム、フィリピンからの学生が、それぞれ一人か二人ずついるくらい。通訳してもらう時、在校生がいない国は、ベトナムだけなのですが、卒業生の姉なので、何かあった場合、そちらと話せば事足りるでしょう。

ネパールからの学生が多いと、大変になるのが、「文字」の時間。今年の四月生の場合も、担任が、一度宿題を出させたはいいものの、すぐに「悲鳴」を上げていました。この、どうにもならない「字」を書く人が一人か二人くらいなら、授業の合間に指導することもできるのですが、今年は、八人もいますからね。こういう団体さんで来てしまうと、「片手間に(やる)」は無理です。「四月生」だから時間はあると思っても、一年経っても変われない人は、それなりにいる。一度ついた癖はなかなか変われない…かと思っていると、実はそうではなかった。いわゆる文化(の「習慣」)が違うのです。「文字」に対する意識が違うのです。だから、どうにもならない。…読める「字」を書いてくれるネパール人がいると、こちらは感動してしまう。…いい人だなんて。

「なぞる」という文化がないとしか思えないのです。もしかしたら、「手工業」というか、「手を使った作業」というのは、下に見られ、大切に扱われてこなかった?…そんなはずはない。どの国や民族にも、大抵は「文字」がある。「文字」を覚えるために練習をした記憶があるはず。「下手」より「きれい」の方がいいはず。

「この『お手本』の上に、鉛筆を置いて、なぞる。書いてみる」

これが、どうも、よくわからないらしい。なぜそんなことをするかがわからない。で、「手を上げて」で、宙で字を書かせ、それを繰り返させ、そのまま、下に落とし、紙の上をなぞらせていく…も、意味がわからないから、その場限りで終わってしまう。…タイ人にはすぐにこれが通じたのだけれどもなあ…ため息交じりに呟いても何にもならない。

つまり、どこに気をつけて書かねばならないかが、いくら言っても掴めぬようなのです。板書に貼った紙の、注意するべき所に赤で丸印を入れたりしても、その通りに書かねばならないという意識がないから、「言われた、やった、…忘れる」の繰り返しとなる。

とはいえ、「い」が「り」となれば、「読んでごらん」で、書いた本人からして、これは「どちらであろう」みたいな顔つきになっている。課ごとの宿題が、そんな勝手な文字で満たされていれば、訂正が「内容の誤り」の訂正ではなく、「文字」の訂正で真っ赤っかになるだけ。

訂正が終わったノートを見て、我ながら、何がどうなのかわからないだろうな、反対に同情してしまう。で、色を変えてみたり、こっちはマーカー、あっちはボールペンとかいろいろ工夫してみても、本人は、たいしたことはないとしか思っていないようなので、「出した」で、終結してしまっている。で、訂正した宿題を見る時間というのも別に設け、書かせていく。

これらは一人一人やっても徒労の時。「何度も言っているのに」というのは肚で思っていても、口には出せない。

そのうちに、「ひらがな」「カタカナ」が終わり(他の学生もいるので、いつまでもそこに止まっているわけにはいかない)、「漢字」の練習となる。と、これが、案外、きれいに書けるのです。ところが、「漢字テスト」で、「漢字」ならぬ「送り仮名」で訂正されると、ショックを受けたりする。そうか、「ひらがな」だけ習っていた時は気にしなかったのに、「漢字テスト」の時は気になるのかと新たな発見をしてしまう。

つまり、その繰り返しですね。今年もそういうネパール人が何人か出そうな気がします。

日々是好日
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