さてこうして死神様との宴会が始まった。
どうやら死神様も本当はいける口。
今宵はさしつさされつ・・・
(うぃぃ~~~!)
「しかし、なんだねぇ~、こんな商売して、人から嫌われる商売をしてて、楽しい?」
「楽しいわけなんかあるかい!」
「それなら転職したら?」
「こちらの世界じゃ転職なんかできない、最初から未来永劫職は決まっているのだ」
「えっ、そちらの世界にはハローワークもないの?」
「そんなもんあるかい!それだけじゃない、神無月には他の神々は出雲に団体旅行に行くというのに、こちらにはなんの誘いもない。
ただただひたすら死神の仕事を務めているのだ、勤めさせられているのだ。
まあ貧乏神も同じだけどな・・・
巷では『憲法9条改正!』なんて言ってるけどその前に『神無月に死ぬことはこれを認めない』という1条を入れてほしいものだ。
これさえあれば仲間たちと一緒に出雲に酒を飲みながら・・・団体旅行できるのに・・・」
「うむ、わかるわかるその気持ち、そうだよね、なんで死神様だけがみんなから疎外されないといけないの?」
「そうだろう、そうだろう」
と今度は手酌で焼酎をついで、ごくごくごく・・・そして
「そもそも死とはなんだ。もし死がなかったら・・・それはゴールのないマラソンみたいなもの。
ゴールのないマラソンに参加したいと思うか?それは苦しいだけ。
ゴールがあるからこそ頑張ろう!という気になれるんだぞ。
死とはそんなもの。
死は希望。
死があるからこそ人は生きていけるんだ。
死は勇気。
死があるからこそ人は生きる勇気を持てるんだ。
でもだれもわかってくれない。
ただただ死を恐れ、生にしがみつく。
そしてみなこの死神を恐れる。
それはみな愚かだからだ」
「みな愚かとはちょっと言い過ぎじゃない?賢い人もたまにはいると思うんだけど?」
「あほか!賢こい人間ならこの世になんか生まれてくるか!!」
「う~~~ん、確かにそうかもしれないなぁ~~~」
そんなこと聞くと、ついつい思ってしまう。
いったいなんでこんな世に生まれてきたんだろうねぇ~
生まれてこなくても良かったんじゃない?
・・・なんてついつい考えてしまう。
でもいかん!
まだまだやりたいことはいっぱいある。
ここは酔わせて、なんとしてもこの死神様にお引き取り願わねば。
(続く)
どうやら死神様も本当はいける口。
今宵はさしつさされつ・・・
(うぃぃ~~~!)
「しかし、なんだねぇ~、こんな商売して、人から嫌われる商売をしてて、楽しい?」
「楽しいわけなんかあるかい!」
「それなら転職したら?」
「こちらの世界じゃ転職なんかできない、最初から未来永劫職は決まっているのだ」
「えっ、そちらの世界にはハローワークもないの?」
「そんなもんあるかい!それだけじゃない、神無月には他の神々は出雲に団体旅行に行くというのに、こちらにはなんの誘いもない。
ただただひたすら死神の仕事を務めているのだ、勤めさせられているのだ。
まあ貧乏神も同じだけどな・・・
巷では『憲法9条改正!』なんて言ってるけどその前に『神無月に死ぬことはこれを認めない』という1条を入れてほしいものだ。
これさえあれば仲間たちと一緒に出雲に酒を飲みながら・・・団体旅行できるのに・・・」
「うむ、わかるわかるその気持ち、そうだよね、なんで死神様だけがみんなから疎外されないといけないの?」
「そうだろう、そうだろう」
と今度は手酌で焼酎をついで、ごくごくごく・・・そして
「そもそも死とはなんだ。もし死がなかったら・・・それはゴールのないマラソンみたいなもの。
ゴールのないマラソンに参加したいと思うか?それは苦しいだけ。
ゴールがあるからこそ頑張ろう!という気になれるんだぞ。
死とはそんなもの。
死は希望。
死があるからこそ人は生きていけるんだ。
死は勇気。
死があるからこそ人は生きる勇気を持てるんだ。
でもだれもわかってくれない。
ただただ死を恐れ、生にしがみつく。
そしてみなこの死神を恐れる。
それはみな愚かだからだ」
「みな愚かとはちょっと言い過ぎじゃない?賢い人もたまにはいると思うんだけど?」
「あほか!賢こい人間ならこの世になんか生まれてくるか!!」
「う~~~ん、確かにそうかもしれないなぁ~~~」
そんなこと聞くと、ついつい思ってしまう。
いったいなんでこんな世に生まれてきたんだろうねぇ~
生まれてこなくても良かったんじゃない?
・・・なんてついつい考えてしまう。
でもいかん!
まだまだやりたいことはいっぱいある。
ここは酔わせて、なんとしてもこの死神様にお引き取り願わねば。
(続く)