ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

山羊サミット

2008年09月29日 14時15分19秒 | 山羊の話
山羊サミット

今週土日、京都(亀岡)で山羊サミットがある。
今度はじめて参加する。
車で行こうと思ったけど、電車で行くことにした。
車に乗ってると電車で行くのが面倒に思えてくるけど、
自分で運転するよりも人に運転してもらったほうがずっと楽だという、当たり前のことに気づいたから。
そればかりではない。
一人だったら車よりも電車のほうが多分安いし、何よりいいことは朝から酒が呑めるし本が読める。
車ではそんなわけにはいかない。
浮いた金で酒を呑む。
土曜とはいえ仕事に行く人もいるだろう。
その人の前で酒を呑む快感を味わうことができる。
バックの中からごそごそと酒ビンと紙コップを取り出し、ちびりちびりと注ぐ。
酒はこの場合は純米酒ではなくて醸造酒の安酒がいい。
ワンパックもいいのだけど量が少ないのでやっぱり4合瓶にしよう。
そしてまずは、ごくっ。
そしてごくっ。
またまたごくっ。
ここで、つまみがあったのに気づく。
もちろんとっくに気づいているのだけど、ここはさり気なく、「あっ、そういえば・・・」
という感じがいい。
そしてまたしてもバックのなから、ごそごそとつまみを取り出す。
つまみは定番のするめ・・・ではなく魚肉ソーセージ。
最初は手であけようとするけどなかなかあかない。
そこで歯で苦労してアルミの留め金をかじりとって、皮を剥き一口食べる。
さらに一口かじったら、
またしても「あっ、そういえば・・・」、という感じで酒を呑む。
前のシートに座っているOL風の子は露骨にいやな顔をしてこちらを見ている。
おもわず「ねえちゃ、どや一杯」と声をかけたくなるけど、さすがに羞恥心が邪魔をして、声をかけることができない。
まだま修行が足りんと、反省していたら、姉ちゃんは別の席に移っていった。
こうして一人伸び伸び酒を呑む。
やがて客も増え、すっかり通勤電車の雰囲気。
さすがに酒を呑むのを止めて、本を読む。
でもすぐに読むのをやめて外の景色を眺める。
そこはもう都会!
建物がいっぱい、しかも高い!
人もいっぱい!
たちまち自分が田舎者になってしまったことに気づく。
電車は大阪を通って京都に向かう。
昔、何度も何度も通ったおなじみの景色。
でもなんかよそよそしいし、なんか落ち着かない。
とはいえ昔よく見た景色。
あれっあんな建物あったかな。
けしからん、勝手につくるとは!
なんてわけのわからないことを考えながら懐かしく食い入るように見る。
そして京都につき、乗り換えると少しほっとする。
そこでまたも一杯、
魚肉ソーセージの残りも取り出してむしゃむしゃ。
嵐山を過ぎ保津峡にかかるとすっかり落ち着いてきて、うんうん、と一人で納得する。
というわけでさらに一杯。
そして4合瓶がなくなりすっかり出来上がったころ亀岡に着く。

さて、これから、え~と、バスなのだけど・・・
え~と、バス停は?
・・・でも心配は要らない。
同じサミットの出席者がいるはずだから、後をついていけばいい。
山羊飼いはいかにも山羊飼いという顔をしているのですぐわかる。
あっ、やっぱりいた!
というわけで後についていこうとしたら、どうやら向こうもこちらが山羊飼いとわかったらしく、こちらの後についてこようとする。
お互いに後についてどないすんねん!
ともあれ何とかバスに乗り込むことができて、会場に着く。

さて、受付は・・・
次第に不安になってくる。
はたして名簿に名前が載っているだろうか・・・?
なんせメールで参加申し込みを送っただけなのだから。
恐る恐る名前を言うと、なんと、奇跡的に名前が載っていた!!
思わず担当者の手を握り締めて、よくぞ忘れないで載せてくれたね、今どきの若い者も捨てたものじゃない、日本の未来は明るい、といいたくなる。
でもそれをこらえてさりげなく会場の中に入ろうとすると、昼食の時間だということに気づいた。
あっ、いかん!弁当を買ってくるのを忘れた。
そしてここには食べるところはどこもない、ということを聞いてたのを思い出した。
食べるところはなくても呑むところはあるのではないか?
と探してみたけど、呑むところもない。
せめて缶ビールの自販機は?
・・・やっぱりない。
次第に意気消沈しつつも、まあ、いいか。
晩の懇親会に備えて、一休みするのもいいかもしれない、と、無理やり自分に納得させる。
さて肝心の山羊サミットの講演会は半ば夢見心地。
もっぱら懇親会に備えての休憩時間とばかり、うつらうつらと過ごす。
そしてやっと終わってめ~んの懇親会の会場の旅館へと向かう。
ここでやっと元気を取り戻した。
さあがんばらなぁ!
酒が進む。
進みすぎる。

・・・とまあ、せっかく参加した山羊サミットもこのように呑むだけサミットになってしまうような、・・・予感が・・・。
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2008年09月28日 04時49分12秒 | ニュースの中から
急に寒くなった。
暖かくなるのはゆっくり、
寒くなるのは駆け足。
柿の美も一段と赤くなった。

「瞳」が終わった。
終わってよかった。
あまり面白くなかったので最初は見なかったけど、
やっぱり惰性でみてしまった。

何が面白くなかったのだろう?
踊りと里親という二つのテーマがうまく絡み合っていない。
場面展開が不自然。
ヒロインの踊りが下手。
・・・なんていろいろあるけど
やっぱり台本が悪い。

ところでもうひとつのテーマの月島の祭り。
浅草の三社祭もそうだけど、みこしを担ぐだけの祭りのどこが面白いのだろう?
少しもわからない。
単なる村祭りの延長としか思えない。
そこにどれほど江戸の文化があるのだろうか?

京都の祇園祭り、
水と光の大阪の天神祭り、
からくり人形の高山祭り、
異国情緒豊かな長崎のおくんち、
どれもそれぞれにその土地の文化を感じる。
これらの祭りから山車をとってしまったら、実に面白くない祭りになるだろう。
そしてその山車のない神輿を担ぐだけのまつりが東京の祭りのように思える。

もちろん祭りのよさはその土地に生まれ育った人しかわからないだろう。
ましてテレビですこし見ただけでこんなこと言うのはちょっとおかしいかもしれない。
でも高山祭りだってテレビでしか見たことないけど、それでも祭りに文化を感じる。
神輿を担ぐだけの江戸の祭りの文化っていったいなんだろう?
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今度は子供猪

2008年09月28日 04時33分55秒 | 田舎暮らし
今度は子供猪2頭。
調子に乗ってすぐ近くまで出没。
落ちた柿の実を食べていたのだろう。
鹿の集団も現れてゆっくり農園を通り過ぎていった。
ここはますますサファリになってきた。
近所にはハクビシンも現れたという。
もしかしたら森の中は動物たちの観客席。
そこで動物たちは人間を見物しているのかもしれない。

しかし今年はどうしたのだろう?
動物たちが随分近くまでやってくる。
柿の実が落ちるのも早い。
もしかしたら今度は熊がやってくるかも知れないね。
その時は「くまったな」と駄洒落のひとつでも言って済ますほかないだろう。
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リモコン

2008年09月26日 09時43分38秒 | 雑感
最近どうもテレビのリモコンがうまく使えない。
チャンネルを切り替えるのは問題ないのだけど、
問題は電源を切るとき。
切ると確かに消えるけどすぐにまたテレビがつく。
う~ん、押しすぎたか・・・、と今度はさりげなく消すと、またしてもテレビがつく。
おのれ!
とついついリモコンを持つ手にも力がはいろうというもの。
でもそこは気を取り直して深呼吸をして再度挑む。
どうだ、まいったか!
・・・と、すると、なんと、またしても!!
というわけで、何度かの挑戦の末やっと消すことができる。
そして省エネのためコンセントをぬく。

今度はテレビの電源をいれる時。
コンセントを差し込んで、テレビの元の電源のスィッチを入れる。
あれっ、つかない?!
そうだリモコンできっていたのだ。
それで再度リモコンの電源スィッチを入れる。
よし、ついた。
あれっ・・・?
いかん消えた!
こうしてまたしても何度か挑んだ後やっとテレビをつけることができる。
こんなことなら最初からもとの電源スイッチを使っとけば良かった。

~これが毎回繰り返される。
テレビのリモコンの操作はかくも難しい。

なおリモコンの正しい使い方は以前HPで書きましたので、皆さんもぜひこれを参考にしてしっかり勉強してください。

http://www2.odn.ne.jp/migita/hitoyasumi/hitoyasumi.htm
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柿の実

2008年09月26日 09時42分39秒 | 田舎暮らし
もうまもなく9月も終わる。
今年は柿の実が赤くなるのが早い。
毎日たくさんの柿が熟して落ちていく。
でも今頃赤くなる柿はたいてい虫食いなどの悪い柿、
それにまだ気温が高いので渋柿も干し柿にはならない。
それでただ落ちていくのをやきもき見守るほかない。
まるで阪神タイガースのようだ。
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2008年09月25日 06時20分50秒 | 田舎暮らし
雲ひとつない青空ばかりだととっても空は退屈だろう。
雲があるからこそ青空が美しい。

人が皆違うように雲もまた皆違う。
野原に寝転んで雲を見ているといつまでも退屈することがない。

雲というと楕円形のもくもくとした棉のような形を想像するけど、
意外とそんな雲はめったにない。
そして、あっ何かに似てるなぁ、と思っているうちにどんどん姿を変えていく。



雲はある時は入道雲のように猛々しく、
あるときは雷雲となって怒り、
あるときは雨雲となって陰鬱に空を覆う。
でもやっぱり雲は青空に風に任せてのほほんとしているのがいい。



夕暮れ、西の空に、明日に向かって流れていく雲を見てると、
生きていくって本当はとっても簡単なことじゃないのかな、と思えてくる。
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山羊小屋作り

2008年09月24日 21時16分24秒 | 山羊の話
山羊小屋作りは遅々として・・・進んでいる。
昨日は久し振りにカンナを使った。
ノコやカナヅチだけではどうも大工仕事という感じはしない。
やっぱり大工仕事はカンナとノミ。
工事現場にはカンナ屑がないとそれらしくない。

というわけで、山羊小屋作りもやっとそれらしくなってきた。
まだまだ先は長いけど、せめて来月いっぱいに完成しようと思っている。
本当は来月の4・5日の山羊サミットまでに完成したかったのだけど・・・。
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農業に正解は・・・

2008年09月22日 05時06分27秒 | 田舎暮らし
農業に正解はない。
広い畑と狭い畑
肥えた土地と痩せた土地
日当たりのいい畑と悪い畑
寒いところと暖かいところ
金がある人ない人
売るのが目的か自給が目的か
体力のある人とない人
時間がある人とない人
・・・みなやり方が変わってくる。
ところが皆本に書いてあることが、研修で聞いたことが正解だと思い込み、その通りにしようとする。

もし田舎暮らしをはじめて、痩せた畑が手に入ったらみんなどうするだろう?
まず土作りと、耕耘機を買い、畑を耕し、堆肥や牛糞をつぎ込み時間をかけて土作りをするだろう。
でももっと簡単な方法がある。肥えた土を大量に買ってきて上乗せする。すると翌日からさっそく野菜作りを始めることができる。土は軽トラ一杯で5000円程度だろうから狭い畑なら耕耘機を買うよりもずっと安上がりで済む。

農業に正解はない。相手は生きもの相手は自然。毎年同じようにやっても毎年結果は違う。
農業は応用。自分にあったやり方を自分で見つければいい。
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2008年09月21日 06時32分50秒 | 田舎暮らし
畑に行くとすぐ近くで「う~」という猪のなき声が聞こえる。
鹿の鳴き声は聞きなれててどうってことないのだけど、さすがに猪はこわい。早々に引き上げてきた。

鹿は愛嬌があるけど猪はがさつでいけない。
鹿は足跡と丸っこい可愛い糞を残すだけだけど、猪はのた打ち回り沢や側面を破壊してべちゃっとした下品な糞を残す。
山から裏の沢に降りるところには猪道路ができ、沢には猪浴場が出来上がった。

幸い畑は電気柵をしているので入っては来ないけど、もし入ってきたらたちまち野菜は踏み潰されて全滅するだろう。

田舎に住んでいると次第に動物愛護の気持ちがなくなり、動物が敵に思えてくる。
しばらくほったらかしにしていた大豆畑にこの前行ったら大分鹿にやられていた。
人間と自然との共生なんてできないかもしれないね。
だって動物どおしでもいつも戦ったいるのだから、人間と動物の間も本来、戦いしかないのではないだろうか?
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山羊はかなしげに

2008年09月19日 05時52分28秒 | 山羊の話
 山羊はかなしげに草は青く

草を食べてる山羊を見て悲しいとはどうも思えない。
山羊はとっても嬉しそうに草を食べるから。
それとも狭い小屋の中から腹を減らして外の青い草を見つめているのだろうか?

でも悲しいのはほんとうは山羊飼いのほうではないだろうか。
いつも山羊にこき使われて、雨の日も風の日も雪の日も休むこともなく餌集めに駆り立てられる山羊飼いのほうでは。
ここのところを山頭火はもうひとつ理解していないようだ。

 照れば鳴いて曇れば鳴いて山羊がいつぴき

この句もほんとうは次のようになるのでは?

 照れば泣いて曇れば泣いて山羊飼い一人
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何かが道をやってくる

2008年09月18日 06時55分14秒 | 田舎暮らし
夕暮れ、柿がどさどさっと落ち、石がいくつも飛んできた。
そして何かが猛烈な勢いで駆け抜けていった。
いったい、何?
鹿?
いや鹿じゃない。
猪?
そうそれは猪だった。
茶色の身体が一瞬見えた。
それは親子2頭の猪だった。

猪は夜中にやってくる。
昼間は姿を見せない。
でもこの前は子供猪が畑のそばまでやってきた。
裏の沢は猪の足跡でいっぱい。

鹿は昼でもよくやってくる。
そして近づいてもすぐには逃げない。
しばらくこちらを見てから森に駆けていく。

今までこの農園は夜はサファリパークだったけど、
今では昼間もサファリ。

そのうち猪の丸焼きパーティーができるかもしれないね。

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大根

2008年09月17日 14時44分21秒 | 田舎暮らし
雨を狙って種を撒くととたんに晴れ続き。
毎日水を汲んでニンジンに撒く日が続いた。

 朝焼け雨ふる大根まかう

 降りそうなおとなりも大根蒔いている

そうだよねこれらの山頭火の句、自分で野菜を作った人でないとできないだろうね。
どうにか我が家の大根もニンジンも芽を出した。

 大いに晴れわたり大根二葉

大根というと今では年中あるけどやっぱり冬。
とっても辛い大根をおろして食べるのがいい。
今まで根菜類は苦手だったけど、今年から今までと違ったやり方をしているのでうまくできるかもしれない。
大きな真っ白の大根がたくさん取れるかもしれない。
きっと冬にはどっさり収穫・・・できたらいいな。

 洗えば大根いよいよ白し

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彼岸花

2008年09月15日 17時28分40秒 | 田舎暮らし
彼岸花が咲きだした。
いつも律儀に彼岸に咲く。
今年は少し早いようだ。
冬は早くやってきそうだ。

 まことお彼岸入りの彼岸花

近くで見ると毒々しい彼岸花も離れてみると里の景色によく似合う。

 うつりきてお彼岸花の花ざかり

 曼珠沙華咲いてここがわたしの寝るところ

田舎暮らしでこの地にやってきて初めての秋。
彼岸花を見たとき、里で暮らしてるんだなぁ、としみじみ思った。

 お彼岸のお彼岸花をみほとけに
 彼岸花さくふるさとはお墓のあるばかり

まもなく彼岸がやってくる。
みんな彼岸花の咲くあぜ道を歩いて墓参りにやってくる。
我が家のふるさとにも、もう家はない。
街の中なので彼岸花もなくただ墓があるばかり。
彼岸花さく。ふるさとはお墓のあるばかり

 いつまで生きる曼珠沙華咲きだした

 悔いるこころの曼珠沙華燃ゆる

 ここを墓場とし曼珠沙華燃ゆる

山頭火は彼岸花によほどの思いがあるのだろうか。
その心の中は彼岸花のように燃えていたのだろうか。

これらの山頭火の彼岸花の句を読むと
今の暮らしをふと考える。
いつまでここにいるのだろうか。
ここが墓場になるのだろうか。
なるのかもしれない。
ならないのかもしれない。
でもそれまでは今までどおりに歩き続けるだろう。
 
 歩きつづける彼岸花咲き続ける
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まっすぐな道でさみしい

2008年09月14日 09時16分03秒 | 雑感
100円ショップでふと見かけた山頭火。
100円分の躊躇の後買うことにした。
山頭火は100均に少しも違和感を感じなかったから。

山頭火の句集はしみじみ、とか、思わずにやり、とか、何これ?、とか、・・・いろんな句が一杯。
「まっすぐな道でさみしい」など、何これ?、の代表作みたいなものだろう。
いったいこれのどこがいいのだろう?
山頭火は自薦の句集にも選んでいるところを見るとこの句がとても気に入っているらしい。
きっとまっすぐな道に山頭火は特別の思いがあるのだろうが他の人にはその思いはわからない。
そのためにみんな自分のまっすぐな道を思い浮かべてこの句を感じるほかはない。
それにまっすぐな道が寂しいとは限らない。
それでみんな自分の思いをこめてこの句を思い浮かべる。

まっすぐな道で嬉しい~免許取立てのひとが狭い曲がりくねった道に迷い込み悪戦苦闘の後やっとたどり着いたまっすぐな道。おもわず嬉しくもなろうというもの。
まっすぐな道で侘しい~仕事がうまくいかない夕暮れの帰り道。通り過ぎる人も車もなく、薄暗くなったまっすぐな道を会社へと戻る。
まっすぐな道で楽しい~険しい山道を登るとそこは高原のお花畑。なだらかなまっすぐな道を歩くと思わず歌いだしたくなる。
まっすぐな道で悲しい~まっすぐな道を見るとスピードを出しすぎて死んだ息子のことを思い出す親。
まっすぐな道で眠たい~平坦なまっすぐな道。うん、いかん!思わず居眠り運転しそうになる。

しかしどうもまっすぐな道は苦手だ。
まっすぐな道を歩いているとなんか居心地が悪くついわき道にそれたくなる。
今までの人生だって主流に乗れなくて狭くて曲がりくねった道ばかり歩いてきたような気がする。
それに人からまっすぐに見られるとつい目をそらしたくなるし、
人をまっすぐ見るのも何か決まり悪い。

山頭火も誰よりも曲がりくねった道を歩いてきた。
それできっとまっすぐな道にとても自分にそぐわないものを感じたのだろう。

まっすぐな道というとチャップリンの映画のラストシーンを思い出す。
前向きに生きていくのだという台詞とは裏腹に、まっすぐな道を遠ざかっていくその後姿はさみしい。
そう、
まっすぐな道はさみしい
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浅き夢見し酔いすぎて

2008年09月13日 05時30分04秒 | 田舎暮らし
酒は程々がよい。
でも程々に呑むのは難しい。
たいてい呑み足りないか呑みすぎるか・・・。

でもどうせなら呑み足りないよりは呑みすぎるほうがいい。
夕食をしながら酒を呑み、そのまま1~2時間が過ぎ、すっかりぼんやりした頭で布団に入り、本を2~3行読むともう眠くなる。
そしてこりゃいかんと電気を消して眠ってしまう。

そして気がついたら朝・・・というわけではない。
呑みすぎたときの眠りは浅い。
やたらと夢を見る。
それもわけのわからない夢を見る。
これは変だぞ、とどこかに妙に醒めた自分がいて、その夢の話を直そうとする。
でも変な夢の話はそんなことにおかまいなくどんどん進むのでますますわけがわからなくなる。
こうして何度か目が覚めては眠りまたわけのわからない夢を見る。
そして鶏が鳴き出して朝を迎える。

そうして目が覚めたとたんに夢の話はすっかり忘れてしまう。
あれ誰だったのだろう?
場所はどこだったのだろう?
今にも出てきそうで出てこない。
こうして浅い満ち足りない眠りが終わり、また一日が始まる。

酒は程々がよい。
でもやっぱり程々に呑むのは難しい。
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