ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

ひょうご在来種保存会

2007年03月26日 11時39分38秒 | 田舎暮らし
先日、ひょうご在来種保存会の”伝統野菜とともに過ごす”イベントに参加した。
在来種を作っている農家の話や試食会などが行われた。
場所は姫路文学館の敷地の一角の「望景亭」純和風の邸宅。
誰かの別荘だったらしい。縁側から庭越しに姫路城が見える。
姫路城はちょっと離れてみるのがよい。
近くから見ると映画のセットみたいであまりよくない。
そしてそのゆったりした雰囲気に落ち着いて話を聞くことが出来た。

ひょうご在来種保存会とは兵庫の伝統野菜を自家採取し育てることを目的として作られた。
まず生産者の話。
岩津ねぎ、葉山葵、にんにく・播磨王、海老芋を作っている人の話をきいた。
海老芋は去年、海老芋試食会で食べたおなじみのもの。生産者の岡田さんが急折されて奥さんが出席されていた。
岡田さんはかって一大産地だった播磨地区の海老芋をほとんど一人で守り続けてこられた。
今年は種芋があるので奥さんが守るということだけど、来年からはわからないという。
ぜひ続けてほしいと思う。

岩津ねぎは下仁田ねぎ、博多ねぎ、と共に日本の3大ねぎのひとつで全国的に有名・・・らしい。
(もっとも3大・・・何とか言うのはたいてい全国的にはいろんな3大バージョンがあり、あてにはならないけど。
~ほんとうに3大・・・なら、ごめんなさい!)
これは、ひょうご在来種保存会の会長の山根さんがもっとも力を入れてきた野菜でもある。
そして3年前、山根さんから種をもらって育てたけど、痩せた土地に蒔いたこともあってぜんぜんだめだった。
こんなことならもっと大切に育てればよかった。
もっと海老芋もそうだけど、育てるのにとても手がかかる。こんな野菜は苦手だ。
手がかかるから子供があとを継ぐのを嫌がり、農村が衰退していく。
消費者がねぎの白い部分を好み、海老芋の海老のように曲がったのを好むかぎり、農家の重労働は続く。
九州にいたころはねぎはとても作るのに簡単だと思っていた。
九州のは小さいねぎで、葉の部分を食べるから、土寄せをして白い部分を人為的に延ばす必要はなかったからだ。
消費者が自分たちの好みで農家に重労働を強いるなら、それにみあった金を出せといいたい。(~ここだけの話)

にんにく・播磨王は我が家でも、山根さんから分けてもらって以来、ずっと作っている。
これは最近の無臭ニンニクの逆をいく本来の臭みのあるにんにくで作りやすい。
~こんな野菜が好みで、我が家でも小さいながらもうまく育っている。

葉山葵は我が家の沢にも勝手に生えていて、根っこがなかなか大きくならなくてもてあまし気味だ。
でも試食で食べた葉山葵の料理には感激した。なにより酒の肴になるのがいいと思った。
これはちょっと要注意マークだぞ、と思った。
もうぼちぼち山葵に花が咲き出した。そろそろ葉っぱも食べごろだ。

昼食は、弁当と去年の海老芋試食会のときの谷勝さんの料理2種と吸い物が出た。
谷勝さんの料理はさすがだ。材料の味を生かしたあっさり味に仕上げてあるのでいくらでも食べられそう。
写真を撮ろうと思ってたけど、ちゃんとカメラも持ってきてたけど、庭の写真も、建物の写真も、庭越しに見る姫路城の写真も撮ろうと思ったけど、メモリーカードを忘れてきた。
まったくいつものことながらどじだ!
それで、のらさんの写真をのせることにする。

食事をして、庭などを散歩などして、昼からは神戸新聞の記者の話や活動報告などがあって3時過ぎに終わった。
話の中で、自家採取を禁止する動きがあるという話が出た。・・・しかしこのような話は冷静に聞く必要があると思った。
かって有機農業認定のときに牛乳や酢まで劇薬扱いされて禁止になるという話が出て騒がれたことがあった。
もちろんそんなことはなかったけど、それと同じでセンセーショナルな報道にはまず眉唾をもって望むのが正しい態度なのだ。

会は3時過ぎに終わった。10時半から3時過ぎまで、和室で座って聞くのはさすがに疲れた。
でも和室ならではのくつろいだ雰囲気と何よりも話をする人との距離が近いことがよかった。
コメント (2)
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