イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「おら、「あまちゃん」が大好きだ! 」読了

2013年09月16日 | Weblog
あまちゃんファンブック 「おら、「あまちゃん」が大好きだ! 」読了

あまちゃんの放送がない日曜日は全然面白くないぼくにとっては絶対に読まなければならない1冊なのだ。物語の解説に加えて画面のあちこちに出てくる小ネタの解説が面白い。

この物語はある意味、1984年から始まっているのだが、当時、僕はちょうど20歳。大きなテーマのひとつになっている、アイドル全盛時代をテレビの目の前で過ごした。同じ頃からだろうか、深夜テレビがどんどん面白くなってきて、バラエティだけではなくドラマも始まった。そんなドラマはストーリーもさることながら、出てくる小物やストーリーとはまったく関係ないエピソードにものすごく凝っていた。それがおもしろかった。僕は「季節はずれの海岸物語」や「心はロンリー、気持ちは・・・(これは深夜枠ではなかったが、)」なんかを面白く観ていた。ホイチョイプロダクションの作る映画も面白かった。
この本はどちらかというとそういう、サブカルチャーの歴史の流れをベースにドラマのディテールを語ってくれている。寄稿している人々はそんなサブカルチャー的な人ばかりではなく、富野由悠季、原色の岩手県知事、甲斐よしひろなど錚々たる方々もおられるのでオタクっぽくはなっていないのがなかなかのバランスのよさだ。

それにしてもこのドラマは面白い。
喜劇的な面白さはもとより、登場人物からは人生の生き方のようなものを教えてくれているかのようだ。
禅宗では今の状況に満足して生きてゆきなさいという。老子は身の程を知って生きてゆけという。しかし、何か新しいもの、ひとつ先を見ていかないと進歩がない。ある意味、人間はその欲望があったからこそ世界の隅々まで進出し、繁栄を勝ち取ることができた。馬鹿笑いしながらあまちゃんをみることができるのもそのおかげだ。
アキちゃんとユイちゃんは、お互いに交互に身の程を知る立場と、野望と欲望と未来に向けてがんばる姿を見せてくれる。正宗さんと春子さんもそうだ、勉さんとミズタクさんもそうだろう。人は片方の。その間をうまく見極めながら生きてゆきなさいというのが、宮籐さんのメッセージのように思える。そしてそれは”無用の用”や”不易流行”というような考え方に行き着いていくように思う。

とはいっても、やっぱりこのドラマは小ネタを楽しみながらほっこりして観るのが一番楽しい。
僕も小ネタを愉しむべく、

ウキ玉に顔を描いてみたり、



あばずれの食べ物を作ってもらったり、



I miss you と砂に書いてみたり、



スナック梨明日みたいな看板を探してみたり、



琥珀を磨いてみたり・・・。



昨日17歳になったばかりの息子に、「どうしてお前はアキちゃんみたいなかわいい女子高生じゃないのだ?」といじってみたりしているのだ。

そしてぼくはやっぱり勉さんのような生き方にあこがれてしまうのだ。

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