弁護士湯原伸一(大阪弁護士会)の右往左往日記

弁護士になって感じたことを綴っていきます(注意!!本ブログは弁護士湯原の個人的見解に過ぎません)

どうなる弁護士制度?-規制改革・民間解放推進会議の中間答申を読んで

2006年08月02日 | 経験談・感じたこと
規制緩和の名の下に、弁護士等の大増員を掲げてきた規制改革・民間解放推進会議ですが、どうやら、弁護士会などのいわゆる強制加入団体の存続について疑義を呈して、不要ではないか?というニュアンスのことを答申しているようです。

我々弁護士は、全国にあるどこかの弁護士会に所属していないと弁護士活動を行うことができないとされています。
そのため、私は大阪弁護士会に所属している訳ですが、たしかに高い会費(月額約4万5000円くらいだったような…)は支払う必要がありますし、そもそも入会するに当たって、数十万単位でお金が必要になった記憶があります。

その他弁護士会の考え方・思想に付いていけない等の意見もあって、弁護士会に入らずして弁護士活動を行いたい!という要望があるのも事実です。

そして何よりも、弁護士になっても弁護士会が入会を認めてくれなければ弁護士活動自体ができない!ということで、かなり閉鎖的な世界であることは否めません。

ただ、だからといって強制加入制度を廃止するのもどうかなぁとは正直思います。
実際、「弁護士」というレッテルを貼られて世間は我々を見る以上、一定の能力担保を確保する意味で、弁護士会の役割が必要となっているのは事実ですし、その他弁護士会あって弁護士活動ができるという側面もあります(弁護士法に基づく照会など)。

まぁ、どの様に議論が進んでいくのか分かりませんが、そろそろ極端な変革は勘弁して欲しいなぁと思います。


規制改革・民間開放の推進のための重点検討事項に関する中間答申
http://www.kisei-kaikaku.go.jp/publication/2006/0731/item060731_01.pdf

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