北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

世界に誇る日本の宇宙技術~まいど1号

2009-01-23 22:48:36 | Weblog
 今日の午後、種子島宇宙センターから国産ロケットH2Aが打ち上げられ、温室効果ガス観測技術衛星の「いぶき」の軌道投入に成功しました。

 これで地球温暖化の原因とされる二酸化炭素とメタンの状況を地球上を網羅するかたちで調査することが可能となりました。日本の世界貢献がまた一歩進みました。

 今回のH2A型ロケット15号機は純国産のロケットで、2001年8月に1号機を成功させ、この間2003年11月の6号機が失敗をしたものの、2005年2月の7号機以来今回で連続9回の打ち上げ成功を果たしています。

 設計の簡素化や製造・打ち上げ作業の効率化などによって世界でも有数のコストパフォーマンスを実現。全て自国の技術で衛星を軌道投入出来る国はそう多くないわけですから、宇宙技術開発での信頼性がまた一歩向上したというものです。

 さらに今回の注目が、町工場から宇宙を目指すという夢が叶ったことです。

    ※    ※ 【以下引用】 ※    ※
 手がとどく、宇宙。
   http://www.sohla.com/projects/index.php

 一般的に、人工衛星の開発には3年から10年の年月と、数億円から数百億円のコストが必要とされています。 これまでに商用利用されてきた人工衛星は限られていますが、コスト面・納期面だけ見ても、衛星ビジネスの難しさがうかがい知れます。

 このような状況になった理由はさまざまですが、そのひとつに、ほとんどの人工衛星がフルオーダーメイドで開発されている事が挙げられます。 一方、パソコン業界では、モジュール化が当たり前の時代。

 モジュールの性能を競い、性能が飛躍的に高まったパソコンのように、人工衛星も基幹部分(通信機器、電源機器など)をそれぞれモジュール化し、それをプラグイン式に組み合わせて衛星にすることによって、低価格化・短納期化、ひいては高信頼性を実現することができるのではないか---東京大学・中須賀教授のそんな発想から生まれたのが、汎用小型衛星PETSAT(ペットサット)です。 2003年度には、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)からの委託事業として、PETSATの実現を目指したプロジェクトがスタートしました。

 SOHLA若手エンジニアと東京大学をはじめとする大学生、製造を得意とする企業が結集し、産学官連携プロジェクトとしてPETSATの開発に挑戦しています。

    ※    ※ 【引用おわり】 ※    ※

 まいど1号は、PETSATの実験衛星で、今回1号機の開発コードは「SOHLA-1」。1辺約50センチの立方体で、重量約50キロ。汎用小型衛星に搭載する機器の宇宙空間での先行試験や、雷の観測などを行うことになっています。
 http://www.jiji.com/jc/v?p=ve_soc_h2a-maido

 SOHLAとは、Space Oriented HIGASHIOSAKA Leading Associationの略称で、平成14年に設立した協同組合で正式には「東大阪宇宙開発協同組合」と言います。その理念は 『夢で始まり、情熱を結集し、こころ豊かな社会を創る』 というもので、志で挑戦した夢がついにかないました。

 人工衛星を特注の一品生産ではなく、汎用部品を組み立てることで安く作り上げるという発想を実現した東大阪の町工場の人たちの情熱とど根性は見事です。

 実はその陰で首都圏ニュースでは、いぶきに同乗した東京都立産業技術高等専門学校の「航空高専衛星KKS-1」通称「輝汐(きせき)」の打ち上げ成功も話題になっていました。

 http://news.goo.ne.jp/article/jiji/life/jiji-090117X675.html

 こちらはこちらで、高専の学生が先生の指導を受けながら製作を進めていたのですが、「アルミ製の衛星本体の加工がどうしてもうまくいかない。断られるのを覚悟で地元荒川区の中小企業に協力を求めたところ、『なんでもっと早く言わないんだ」と採算度外視で引き受けてくれたという』」(2009/1/17 時事通信)とこれまた地元企業の志がたっぷり注入された衛星なのです。

    ※    ※    ※    ※

 東大阪の中小企業と言い、荒川区の高専といい、日本のモノづくりの伝統と志はいまだ健在。

 これこそモノ作りを下に見るような他国には絶対に真似のできない我が国の底力と言えるでしょう。

 さて、立派なデータをたくさんあつめて世界中を精々びっくりさせて欲しいものです。 
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【番外編】国民給付金に隠された目的…?

2009-01-23 01:15:31 | Weblog
 国会では景気悪化に対応する二次補正予算の審議が進んでいますが、ここでの目玉の一つが国民給付金です。

 効果がないとか、そんな予算があるならばもっと外にやることがあるだろうという切り口で野党の皆さんは反対をしています。

 裏筋を読む人は、与党側がこれを進める理由(=野党が反対する理由)としてこんなことがあるのではないか、という推察がありました。

 「南国Philosophy ~隠された目的…」
 http://blogs.yahoo.co.jp/minamisima_tonbo/8273934.html

 これを給付することで事件からの逃亡者や不法滞在外国人などをあぶり出そうとしているのではないか、という考えです。

 ちょっと考えすぎのような気もしますが、野党には外国の勢力も応援についていますからね。はてさてどんなことになるのやら。

 私の友人は、「週末の高速道路千円を早く実現して欲しいよ」と切に願っていました。早くしないとスキーシーズンも終わってしまうんです。

 いろいろな効果も期待しながら早く経済対策を進めて欲しいものです。 
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良い答えは良い質問から

2009-01-22 23:05:12 | Weblog
 国会では連日論戦が繰り広げられていますが、20日の参議院予算委員会で、民主党の石井一副代表が麻生総理に漢字テストをした、ということでちょっとした批判を浴びているよう。

 『民主・石井氏らに批判殺到 首相への「漢字テスト」』 MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090121/stt0901212304012-n1.htm

 関係者によると、21日までに電話や電子メールで寄せられた声は「経済が大変なときに税金を使って何をやっている」「何の目的があるのか」といった批判的な内容が大半。(引用終わり)

    ※    ※    ※    ※

 国会が選挙を控えて妙な人気取り合戦の様相を呈し始めているのはちょっと滑稽ですが、その議論結果に振り回される国民としてはもう少し議論の中身に注目をしたいところです。

 大体、良い答えを引き出すためには良い質問が必要なのであって、そこに攻めてと受け手の阿吽の呼吸を踏まえた『型』のようなものもあるのです。

 本当ならば講演会やシンポジウムなどでも、1時間という時間枠があれば、講演者はまず30分くらい問題提起や意見を述べて、残りの30分を意見交換にあてるくらいの時間配分が必要なはず。

 ところが日本では講演が終わってもほとんど質問が出ないので、講演者の方が気を利かせて1時間のうち55分位をサービスでしゃべってしまうのが常なのです。

 この場合は、あきらかに聴衆の側の備えの悪さに責任があるのであって、講演者の話を聞きながら「さて、質問時間になったら何を訊いてやろうか」と手ぐすねを引いて耳をそばだてていなくてはなりません。

 講演者が述べたことを質問するのは恥ずかしいし、今日のテーマからはずれた突拍子もないことを質問するのも野暮です。

 講演者が言い足りないであろう事を読み取ってそこに誘導をしたり、この人とこのテーマならば、自分に答えが出ない常々考えている疑問をぶつけてみようといった、心の準備が絶対に必要。

 こんなときは「質問者に恥をかかせてはいけない」というような日本的奥ゆかしさはまったく意味がありません。 

 そう言う意味では、美しい講演時間の過ごし方のようなことは、誰も教えてくれないし、素晴らしいと思わせてくれるようなお手本も身の回りに少ないことに気づきます。実はこの丁々発止のやりとりにこそ醍醐味があるのですがね。

 講演者自身が話をする冒頭に「話が終わったら必ず質問をしてください。質問の手が上がらなければすぐに帰ります!」という宣言をするのも手かもしれませんが講演者に取ってみれば、逆に質問が出ないということは聴衆の興味をそそらなかったのかも知れない、という恐怖もこれあって、なかなか微妙なものです。

 質問者と回答者の火花が散るような論戦こそが一つの醍醐味。

 オバマ大統領なら、時にユーモアをちりばめながら受け答えをするのでしょうね。

 政治的な討論で、アメリカの論戦の方が楽しみって一体…。うーん 

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住民力で防災を

2009-01-21 23:41:19 | Weblog
 ご心配をおかけしましたが、なんとか風邪からの回復局面に入りました。筋肉痛と関節痛も治まってきました。とにかく暖かくして寝ることと、食べることに努めます。

    ※    ※    ※    ※

 さて今日は、新潟市をベースに検討を進めている住民力により被害者ゼロを目指す防災まちづくり検討委員会に委員として出席してきました。

 この委員会は、住民による地域の力を高めることで犠牲者の出ない防災対策はどのようにできるのだろうか、という問題意識から始まった委員会。私は防災公園の立場と、まちづくりの観点からこの問題を考えてアドバイスをする立場です。

 今日は、防災専門の大学教授のKさんからの意見が面白いと思いました。

 K先生は、「防災のために行政が一生懸命仕事をするのは十分に分かるのですが、行政が頑張りすぎることで、逆に住民の力を弱めていることになるのではないか、という問題意識があります」とおっしゃいます。

 それは「例えば、水害が予想される時に行政側が避難勧告をしますが、いつ頃に水位がどれくらいになりそうだという情報を提供するということは、逆に『危ない時には行政が避難勧告を出してくれるものだ』という思いこみ情報を与えていることにもなります。情報の中身ではなくて『情報が出る時には危ないという情報』に関する情報を知ってしまうのです。そしてそれは逆に作用すると、『情報がない時には安心だ』という思いこみにつながることがあるのです。ある町で水害の後に避難しなかった住民にインタビュー調査をしたことがあります。そこでこんなやりとりがありました」

「なぜ逃げなかったのですか?」
「避難するように誰からも言われなかったからです」
「でも床上浸水までして危険だったのではありませんか?」
「そうなんです、こんなに危険だったのに、誰も避難するように言ってくれなかったのです」

 K先生はこういう事になってしまう事例を「災害過保護」と呼びました。災害に対して周りが助けてくれるという期待を前提にすると、自らの危険を察知しもう危ないと判断する能力を育てないのではないか、という問題意識です。

 住民力を強化する、というのは行政が上から目線で指導するのではなく、住民の側に内発的な力から育てなくてはならないということです。今日の住民にはその点からの力を育てなくてはならないのかも知れません。

     ※    ※    ※    ※

 もう一つ興味深かったのは、「忘却」について。

 災害が発生した時など、我々は良く「この災害から得た教訓を後世に活かし…」と言いますが、一方で我々はその教訓を記憶に長くとどめておくことが難しく、それらを忘却の彼方に追いやってしまうものだ事実です。

 しかし忘却というのはそれ自体悪いことではなく、日々を安寧に過ごすために最も効果的なことは、思い出したくない嫌なことは忘れることです。そしてそれもまた心の防衛能力の一つなのです。

 しかしその効果が逆に働くことも多くあります。日本の場合、何百年かに一度は必ず地震津波が海っぺりの町を襲います。

 地震津波によって家や街並みが壊滅をした直後には、町を高台に構えて「二度とこの悲劇を繰り返しません」という誓いの碑を建てても、何十年かの後にはそれが忘れられて、漁業には海に近いところが便利だといつしか海沿いの町が復活してしまったりします。

 また地震津波がそんな町を襲った後に、誓いの碑ばかりが増えるというようなことでは困るのです。

 教訓を正しく伝え、真の住民の力を継続して行くにはどうしたらよいのか。実際には誰もがそこを悩んでいて、効果的な答えがあるわけではありません。

 まず現実的な対応としては、家の耐震性を確認したり、水害の起きそうなところには住まないという、災害リスクを軽減・あるいは除去する努力が一番です。まずは自分自身がそのことに気づくことが一番。

 しかし物事に気づくことも能力の一つであって、これを全ての人が備えるというのは難しいことなのですねえ。

 住民力というのも実現の難しい単語です。 
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風邪で休んでしまいました

2009-01-20 20:13:53 | Weblog
 先週の金曜日の夜に急に寒気がしたのは風邪の初期症状。

 週末から昨日に掛けて休めない用事があったので、薬を飲んでごまかしごまかし過ごしてきたのですが、昨夜から関節痛が強くなってきたので今日は大事を取って休むことにしました。
 病気で休むのは、今回東京へ来てから初めてです。

 熱はないし咳も鼻水も出ないのですが、倦怠感と関節痛・筋肉痛が酷いのです。幸い食欲はあるので、栄養のある食事を取って、湯たんぽを抱きしめて暖かくして溜まった本を読んで寝ることにします。 

 皆さんも風邪にはお気をつけください。
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ブログ捏造疑惑 やっちまったなー!?

2009-01-19 23:39:02 | Weblog
 ネット上では少し前から燃え上がっていたのですが、テレビ朝日が番組のためにブログを自作して仕込んでいたというちょっとした騒動がありました。

    ※    ※ 【以下引用】 ※    ※

テレ朝、「仕込みブログ」で謝罪放送(J-castニュース)
2009/1/18
テレビ朝日は2009年1月17日夜、「仕込みブログ」問題で謝罪放送した。10日夜に放送された「情報整理バラエティー ウソバスター!」で、撮影用に局側がつくったブログを「ウソ情報」を流しているブログ、などと紹介し問題となっていた。テレ朝は17日、映像のブログは自作したものだと表記しなかったことで「誤解を与えかねない表現となってしまった」とナレーションとテロップで謝罪した。同問題は、J-CASTニュースも「テレ朝の『仕込みブログ』 1か月もウソばらまいていた!」(2009年1月13日)で報じている。
 http://www.j-cast.com/2009/01/18033801.html

    ※    ※ 【引用おわり】 ※    ※


 この件は、早速Wikipediaでも経緯の説明が書き込まれています。こちらの方は、「テレビ朝日ブログ捏造疑惑」とまで表現されています。

    ※    ※ 【以下引用】 ※    ※

 テレビ朝日ブログ捏造疑惑(テレビあさひブログねつぞうぎわく)とはテレビ朝日のバラエティ番組『情報整理バラエティ ウソバスター』の「ネットの情報が本当であるかを検証する」という趣旨のコーナーで取り上げられたブログに番組のために作成されたと思われるいくつかの不自然な点があり、「やらせ」ではないかと指摘されている問題である。後に番組スタッフ側が撮影用としてブログを作成したことを認めている。 
 「Wikipedia テレビ朝日ブログ捏造疑惑」

  (中略)
 
 問題となった放送内容
 2009年1月10日にテレビ朝日系列の全国ネットで放送された『情報整理バラエティ ウソバスター』で実際にインターネット上で公開されている複数のブログを取り上げ、そこに書かれている情報がウソであることを検証したVTRが放送された。

「簡単に情報を入手できるインターネット。そこには本当の情報もあれば、真っ赤な嘘情報もたぁくさんっ!ネットで見つけた6つの情報についてウソかホントかを見極めるテスト(ナレーションより)」

 6つの情報についてナレーション部からの引用で説明する。(括弧書きをナレーション部とする)

File 1.NEWSの語源
「NEWSとは東西南北の情報を集めることから、North East West Southの頭文字をとった言葉なんだそうです。」(ブログ:かってにしんどばっと/gooブログ/2008-12-10 03:37:38)

 正解:ウソ「英語のNEWにSをつけ、新しい情報をNEWSと呼ぶようになったといわれています。」


File 2.地下鉄にカーブが多い理由
「地下鉄のルートが駅から駅までの最短距離を通らず曲がってばかりいるのには理由があるそうで、それは風景の変わらない暗い地下を走り続けるため、運転士が眠くならないようわざとカーブを多く作ったからだそうです。」(ブログ:ドドンがドン/Yahooブログ/2008-12-10 00:42:09)

 正解:ウソ「地下鉄にカーブが多いのは道路の下を通るため」


File 3.セメダインの名前の由来
「接着剤セメダインの名前は会社設立当時、最も有名だったイギリスの接着剤メンダインを日本から攻め出すという意味を込めたもの。攻め出せ!メンダインを略してセメダインと名づけられたというのです。」(ブログ:雑学欲/gooブログ/2008-12-10 03:00:54)

 正解:ホント


File 4.サケとシャケの違い
「サケはシャケと呼んだりもしますが、実は加工される前生きている状態をサケ、加工された後をシャケと呼ぶんだそうです。」(ブログ:言の葉、知恵の実/gooブログ/2008-12-10 01:47:03)

 正解:ウソ「文献によりますと、一般的にはサケ、東京ではシャケという、と記されています。」「つまりシャケの呼び名は江戸っ子訛りが世に広まったもの。これが本当の情報なんです。」


File 5.つまようじにミゾがある理由
「つまようじの頭にはギザギザのミゾがきざまれていますが、これはポキッと折って、このようにつまようじ置きにするために削られているとのこと。」(ブログ:ねこパンチ/gooブログ/2008-12-10 01:49:51)

 正解:ウソ「つまりつまようじのミゾは単なるデザイン。これが本当の情報なんです。」


File 6.干支の猪はホントは豚
「日本で十二支の最後をかざるのは猪。ところが干支発祥の地、中国では猪ではなく豚なのだそうです。」(ブログ:こぐまのほっとけーき/Yahooブログ2008-12-10 15:40:53)

 正解:ホント「干支が伝わった頃の古代日本には家畜である豚はいませんでした。そこで似た動物の猪が抜擢されたというんです。お国の事情で豚年がなくなったんですね。」


 全6題中4題が不正解、つまりブログで誤った情報を与えているという例を出していることになる。


[編集] 疑惑内容
 番組で取り上げられたブログは以下のような不自然な点がある。
1.大半のブログが、番組で取り上げられた記事しか書かれていない。
2.記事の投稿日がいずれも2008年12月10日であり、投稿時刻もほぼ同じ時間帯である。
 これらの点から、このブログが番組のために作成された物ではないかという疑惑が指摘されていた[1]。
 この点について、TV朝日は1月13日に謝罪文を同社ホームページに公表し、自作自演について全面的に認めた。

 (以下略)

    ※    ※ 【引用おわり】 ※    ※



 最近のお笑い風に言うと「なーにー? やっちまったなー!」というところでしょうか。

 ブログにはこんなに嘘情報が多いと言いたげな、正解不正解のバランス。こんなのはどれをチョイスするかで恣意的にコントロールできるので、制作者側が何を意図しているかは、鵜の目鷹の目のウォッチャーには簡単に見破られてしまうのでした。

 ネットの世界では、「ネットメディアは嘘ばかりで、既存のメディアはその嘘を暴く正義の味方であるという上から目線がありあり」と言った批判が噴出して、いわゆる「祭状態」に。

 かつてフジテレビの「発掘!あるある大辞典」でも世間を騒がせたデータ捏造問題がありましたが、テレビ界の反省はこの程度なのかも知れません。

 映像ならば「再現映像」というテロップを入れることで、証言や事実を元にした再現映像であるという注釈もつけられたのでしょうが、「ブログの嘘を暴く」 というテーマ設定となると「再現ブログ」というわけにはいかなかったのでしょうね。

 確かにネットには嘘が多いので、慣れた人は何が本当かをかなり疑いながら見て、情報を鵜呑みにしないという訓練がされていますが、テレビの視聴者はそういうことはないものだという前提で見ている人がほとんどでしょう。

 知っていても放送しない「スルー情報」を含めて、最近のマスコミは情報の質の低下が激しいので読む側にも心の準備が必要な時代になりました。

 何でも信じられてテレビの情報に一喜一憂した昔が懐かしい…。 
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苦しい時こそユーモア精神~パロディ企業ロゴ

2009-01-18 23:51:16 | Weblog
 金融危機は株価が少し持ち直して小康状態かと思いきや、また悪材料が出て株価が下がるということの繰り返し。

 本当に恐ろしいのはこれからだ、という裏情報をネットでながす輩もいて、市場も根拠のない不安にかられています。

 先日も、アメリカのシティグループが10月~12月期で7,500億円の赤字で、一度は買収された日興コーディアル証券を手放すかもしれず、日本のメガバンクも名乗りを上げたいところだが資金難で躊躇している…、という報道が出ました。

 世界の金融危機は、資本さえあるならば優良企業が安売りを始めるという意味でチャンスでもあるので、世界で最も被害の少ない日本としては攻勢に転じて欲しいものです。

    ※    ※    ※    ※

 シティグループと言えば、巨大金融資本グループですが、シティに限らず世界の優良企業もこの金融危機を受けて、様々に企業の有り様を変化させようとしています。

 ところで、そんな企業が危機を乗り越える応援をしようと、企業ロゴをこう変えたらどうだろうというパロディ記事がありました。

 題して、「危機の後に~15企業のロゴマークパロディ」です。

http://www.businesspundit.com/after-the-crisis-a-parody-of-15-corporate-logos/

    ※    ※ 【以下引用 拙訳】 ※    ※

 2008年の経済の縮小は、おそらく(1929年の)大恐慌以来我々が直面する最大の経済危機と言えるでしょう。世界中の株式市場は一週間に20%も下落をし、幾つもの銀行が倒産したり政府の救済を受けたりし、民間組織や企業も需要の減少に伴って従業員の一時解雇を始めました。

 私たちはどのように危機になってきたかは分かるものの、いつ、どうやればこれから抜け出せるのかを知りません。この問題を十分に検討し、私たちは
いくつかの有名な企業のロゴを作り直すことでほんの少しだけでも皆さんを元気づけようと考えました。その企業というのも…危機を乗り越えた後の、ですが…。
 
    ※    ※  【引用おわり】  ※    ※ 

 というわけでこの記事では15の超有名な企業が危機を乗り越えた後のロゴをパロディで載せています。なかなか面白いパロディロゴになっていますよ。

 こういう経済危機にあって、それを笑い飛ばすジョークの精神。まだまだアメリカには余裕があるのかも。日本もこれくらいの余裕で危機を笑い飛ばせればよいのですが、同じ事を日本でやれば「必至に頑張っている企業をバカにするのか!」とおしかりを受けそうです。

 苦しい時だからこそユーモア精神が生きるのですけどね。


 以下、サイトにある15のうちのいくつかをご紹介します。本物との微妙な違いが分かりますか?
 本当のロゴは一番下に置いておきますね。

① 傘にカミナリが落ちて電流が…
 

② エンブレムに”危機”が…
 

③ ダウンって…
 

④ "Fail"って「倒産」って意味…
 

⑤ まああまり良い年ではなかったようで
 

⑥ 上り調子じゃない…
 

 最後におまけにアップルです。

⑦ リンゴが…
 


    ※    ※    ※    ※

 本物のロゴはこちら。パロディが分かりましたか?

①シティグループ(金融)
 

②クライスラー(自動車)
 

③ダウ・ジョーンズ(出版社)
 

④フォード(自動車)
 

⑤グッドイヤー(タイヤメーカー)
 

⑥ヤフー(情報通信)
 

⑦アップル(パソコン、情報機器)
 
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阪神淡路大震災の教訓

2009-01-17 23:34:55 | Weblog
 今日は阪神淡路大震災の発生日。もうあれから14年が経過したのですね。

 朝からテレビでも6千4百余名にもなる犠牲者に対する追悼の催しが繰り返し放映されていました。映し出された遺族の目からは涙がこぼれ、悲しみがぶり返します。

 震災後に立てられた公営住宅に住むお年寄りも地域の平均年齢があがり、亡くなる方も増えたとのこと。

「寂しいねえ」そうつぶやくお年寄りの悲しげな顔のクローズアップが写されます。

 しかしこうしたニュースを見ていて、私にはある種の違和感がありました。それは確かに悲しい大災害ではあったのですが、マスコミの放送姿勢としては、今日が災害の発生日であるということや、単に関係者の悲しさや寂しさという感情を表現することではないのではないか、というものです。

 起きてしまったことは起きてしまったとして、その大きな犠牲から我々は何を学び取り、今これからのために何をすべきなのかということを伝えるべきなのではないか、と思ったのです。

 対応の送れた当時の政府を非難し、倒れた高速道路の姿を延々と写すことではないのだろう、と。

    ※    ※    ※    ※

 大震災後、神戸市にはそれをきっかけとして地震と災害に対する防災と減殺への願いを込めて「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」が作られました。
 http://www.dri.ne.jp/

 そしてここで震災から10年経った時に、それまでにまとめた「阪神淡路大震災教訓集」をJICAの協力で三カ国語に翻訳して配布されています。
 http://www.dri.ne.jp/kensyu/instructive.html

 この教訓集には、災害文化を育てる基本事項や、初動、応急~復旧、復興~予防などに分けた37もの項目が挙げられています。

 しかしこれを見ても、誰にとっての教訓で、一人一人が一番やらなくてはならないことは何か、ということがすっかりぼけてしまっている印象です。この本を作った人は誰に何を言いたいのか。

    ※    ※    ※    ※

 Yahoo知恵袋というサイトで、ある方がこんな質問をしていました。

 「ハウスメーカーの展示場を見に行くと、どこも『阪神淡路大震災の時、我社の家は倒れてませんよアピール』の写真が展示してあるのですが、ぶっちゃけ倒れてない家だけを写してあるだけのように思いますが、実際のところどうなんでしょうか?内情を知る方いましたら、教えていただけませんか?」

 これに対して寄せられた回答はこんなものでした。

「ベストアンサーに選ばれた回答tiewnokouryudaさん

 昔の建築基準法で立てられた家は大震災で倒壊したのは本当です。周り全てが倒壊して、一軒だけ残った処もあります。
 少ない柱、梁で、重たい瓦を乗っけている木造住宅は、全部ベチャンコです。(旧法律の基準で作った場合)

 ハウスメーカーの家は、 2バイ4の建屋が多く大変地震に強い構造です。
これは、箱(部屋)を工場で作って、積み木のように積上げて作る方法ですので、地震に大変強いんです。

 あれから 10年以上たって 法律は更に厳しくなっています。(アネハ事件もあって) 中古物件を買うときは、建築基準法の施工時期も考慮して検討するのが玄人の定石です」

 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1214183672

    ※    ※ 【引用おわり】 ※    ※

 
 私が言いたかったことは、まさにこのこと、つまり、『地震が発生しても潰れない家に住んでください』ということに他なりません。

 「人と人とのふれあいや文化とのふれあいが、生きる力を強くする(15番)」、「新しい住まい方やコミュニティビジネスが芽生えた(13番)」などは、地震が発生して被害が出た後のことについて語っているものです。

 これらのことより何より、「住宅の安全性確保は自分の家族と近隣の人々を守る(26番)」が一番大事であるはずなのに、それが強調されていないのです。

 よく地震災害はリスクだ、と言われます。リスクというのはいつ起こるか分からないが起こると大きな被害が顕在化する事象と捕らえられます。これらのリスクは、避けられるのならば避ける方が良いのは言うまでもありません。

 Wikipediaによれば、「死者の80%相当、約5000人は木造家屋が倒壊し、家屋の下敷きになって即死した。… 老朽木造建造家屋がなければ、死者は1/10になっていたと言われる」という記載があります。

 大きな地震が発生した場合は、建築基準法が改正された昭和56年以後の建物はかなり安心で、それ以前の木造住宅は非常に脆弱であるということはまさにこの大震災が証明をしてしまいました。

 そして、狭い道路にこうした木造住宅が並ぶ、木造密集地域と呼ばれる危険なエリアは東京、大阪を中心に今日なお多く残っています。そしてこれらが震災時の倒壊と同時に多発的な火災発生源になる大きなリスクを抱えながらも、たくさんの関係者による権利調整が難しくて行政はなかなかそれを改善出来ずにいるのです。

 まず自分ができることとして、耐震構造の家に住む、家の耐震補強をする、地震の際の家具などの転倒防止措置を行うという対応をするだけで、まず自分とその家族が死なないという居住環境を確保して欲しいものです。
 

 震災で犠牲になられた方のご冥福をお祈りしつつ、安全で安心出来る社会作りに我々の努力を向けることを誓いたいのです。      合掌
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まちづくり市民事業とは何か~早稲田大学フフォーラム

2009-01-16 23:15:27 | Weblog
 早稲田大学で行われたまちづくりフォーラムに参加しました。

 早稲田大学都市地域研究所の佐藤滋教授が主宰する、まちづくり市民事業研究会での催しです。

 

 テーマは「まちづくり市民事業の可能性について」です。「まちづくり市民事業」というのは、あまり聞き慣れない言葉ですが、まずはこれを「まちづくり」+「市民事業」と理解しておきましょう。

 そのうえでまず「市民事業」を考えます。これは、今日の社会経済運営を考えた時に。地方公共団体を含む「政府」と「民間」の間にはいわゆる中間セクターが必要であるという共通認識からスタートします。

 これ自身、第三セクターや行政の外殻団体のようないわゆる「行政・政府側が用意する中間セクター」もあれば、市民側から必要に迫られて作られるNPOや、伝統的な協同組合などもあり、収益性から見ても営利団体から非営利団体まで様々な形態によって構成されています。まだまだその役割や成り立ちもバラバラというわけです。

 そのような現状を踏まえて、早稲田大学の佐藤滋教授は、まず市民事業を「地域社会に立脚した市民による協働の組織により実行される地域の資源と需要を顕在化することにより進められる【事業】」と定義します。

 「まちづくり市民事業」となれば、上記の【事業】が【自立したまちづくり事業の相対】に替わるというわけです。

    ※    ※    ※    ※

 佐藤教授は、このまちづくり市民事業の歴史を概観して、これを五つの流れに整理しています。

①資本主義経済の修正として「社会的経済」という考えが登場し、その担い手である公益法人などが新しい目的を切り開いて、開かれた組織として市民事業に乗り出す例……官民共同出資の第三セクターなどはこれに該当するでしょう。

②「社会起業家」による市民事業。社会性をもった事業を豊かな感覚で合理的なビジネスとして事業化するもので、「社会起業家」という言葉に表されるものです。
 行政から見ても、一定の公共性は理解しつつも自治体が自ら手がけるのではなく、起業家を支援することで行政よりもきめ細かな対象に収益性ある事業として実施してもらうことで経済負担が少なくても社会的な満足を得られる結果が期待出来ます。

③法定事業における事業組合による事業の発展系としての市民事業。例えば、障害者の就業支援をする社会福祉法人が自立支援法で規定された公的補助を受けながら、多様な市民事業を展開し、まちづくりやコミュニティ作りに成果を上げている例があります。

④個別の事業で行われている活動を地域に拡大するというもので、中心市街地でのエリアマネジメントのようなものが例示出来ます。
 これはまちなかでの私的企業の営利を最終目的としながら、そのためには、まちなかが地域として統一的な管理運営を行わなければならないというものです。
 行政でもなければ、単体企業でもない中間的な活動で、「企業市民による市民事業」と呼べるかも知れません。

⑤ごく身近な生活需要に対応する仕事を、公的部門に委ねずに、自らが担い手組織を作って対処しようとするものです。
 生活サービス機能が衰弱した団地や古い住宅市街地で住宅補修や買い物サービスを行う非営利法人などの誕生が見られます。

    ※    ※    ※    ※

 全ての市民事業がこれらの五つの分類に当てはまるとも思えませんが、佐藤教授は市民事業に見られる三つの条件として以下を掲げます。

1)運営・ファイナンスにおける自律性
 外の誰からも干渉を受けずに、自らのモチベーションとモラルで運営する体制が市民事業には必要です。同時にその活動は誰がどのようにしているかが外部に対しても明らかである必要があり、顔の見える信頼感が必要です。

2)地域協働の運営体制
 市民事業が地域に開かれるのと裏表に、地域の経営との連携や地域社会と支え合う体制が整えられることが肝要です。それは地域の紐帯によって支持されていることや誰にでも参加の窓口が開かれていて、自らの役割を他の組織と連携して果たすことが求められます。

3)地域資源に立脚した地域内循環構造への貢献
 地域の資源とは歴史、文化、人材、地域産業、施設などが挙げられますが、これらを使って、まちづくりや芸術、人材育成、地場産業振興などが期待されます。

 アメリカなどでは官と民の中間領域の地域社会運営機能を、キリスト教のチャリティ精神を基盤としてNPOやCDC(=Community Development Corporations)などが担うという社会合意があるようですが、日本ではまだゲリラ的な発生と実験的運営が実践されている段階で、明確な社会ビジョンが定かではありません。

 大事なことは、地域に根ざして地域資源を利用して地域に還元するようなサービスビジネスを自らお金がちゃんと回るようなシステムとして運営されると言うこと。

 官と民の中間領域が、これからの社会活動の草刈り場になりそうです。

    ※    ※    ※    ※

 今日の勉強会では、海外事例としてアメリカのシアトルにおけるPDA(=Public Deveopment Authority)活動などが報告され、100人以上の聴衆が集まって、熱心に耳を傾けていました。

 捜せば必ずどこかでこのような質の高い会合が開かれているのが東京なのだとつくづく感じます。

 多くの事例紹介と理論化や体系化は東京にまかせて、それを学びつつ地方では実践あるのみなのでしょう。良い事例は参考にしながら自分の地域を活性化しなくては!

 
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相田みつを美術館 ミュージアムコンサート

2009-01-15 23:38:39 | Weblog
 有楽町の相田みつを美術館で開催された、ミュージアムライブへ行ってきました。

 相田みつを美術館へは初めて来たのですが、書家で詩人の相田みつをさんが生前書かれた作品を飾る美術館です。場所は丸の内の東京国際フォーラムの地下一階。

 中へはいると、珪藻土を中心とした内装で不思議な空間になっていて、相田みつをさんの作品が飾られた記念写真コーナーもあって、ファンにはたまらないかもしれません。。

 

 

 さて、美術館のホールを使ってのミュージアムライブは今回が第59回目なのだそうで、今日は10ホールズ・ハーモニカ奏者の波木克己さんによるハーモニカの演奏です。

 現在の館長は相田みつをさんのご子息で現在の館長である相田一人さんですが、この館長と波木さんが二年前にある講演会で出会ったことから今日の実現の運びとなったのだとか。お題は「『心の道』”魂”のハーモニカコンサート」というものです。

    ※    ※    ※    ※

 波木克己さんは、1953年に東京でお生まれになり、14歳の時にイギリスブルースの巨人ジョン・メイオールのライブを観て以来、独学で10ホールズハーモニカを学び始めたのだそう。

 現在はご自身のミュージックスクールで始動の傍ら、国内のみならず海外でも演奏活動を精力的に続けておられますよ。

 ホールには200席が用意されましたが、事前応募で受け付けてほぼ満席状態。

 ユーモアたっぷりの相田館長からの挨拶と波木さんのご紹介の後にいよいよ演奏開始。独奏もあれば伴奏を流しながらのハーモニカ演奏に聴衆もしばしうっとりです。

 童謡から「月の砂漠」「ゆりかごの歌」「故郷」、それに海外ポップスやオリジナル曲を交えて1時間半の演奏をたっぷり楽しみました。

 演奏を終えてからは、館長の演出でアンコールを三曲お願いしましたが、「千の風になって」では会場も演奏に合わせて声を出して歌うなど、大いに盛り上がりました。

 

    ※    ※    ※    ※

 相田みつをさんは不遇な半生を送り、世に認められたのが60歳の時。そして亡くなったのが67歳で、本当に短い活動期間だったのだそう。

 演奏を終えてからも会場に飾られた相田みつをさんの文を眺めていると、どきっとする内容と共に不思議な字体で心が癒されたり、勇気が出たり。
 言葉の力を存分に引き出す芸術です。

 「木の芽がのびるのはやわらかいから」

 これはやはり相田さんの書でなくてはいけません。ワープロの文字では伝わり方が今ひとつ足りませんね。 

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