北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

感情と冷静の間

2006-09-19 23:25:56 | Weblog
 今日は私の誕生日。一つ年を取って分別が付くのであればよいのですが。

【感情と冷静】
 誕生日という事で、知っている何人の方からはお祝いのメッセージをいただきました。人の誕生日など良くもまあ覚えていてくださるもので、感謝に堪えません。

 なかにはお祝いに添えて、このブログを楽しみにしていると言いながら、「ほとばしるような情熱的な文章も、久しぶりに読みたいなあ」という激励とも叱咤ともいえるような一文をプレゼントしてくれた方もいました。

 そう言えば最近は【情熱がほとばしるような文章】が書けてはいなかったと、改めて気付きました。

 仕事上の立場柄、感情は表に出さないという態度を身につけるように心がけているのですが、それがまた文章にも表れていないのかもしれません。

 もっとも、以前はそんなに何かがほとばしるような文章を書いていたのでしょうか?読み返してみようかな。

    *   *   *   * 

 朝起きて、テレビのニュース系情報番組についてどれを見るかというのは結構重要な選択なのですが、わが家では家族はフジテレビ系列の「目覚ましテレビ」を見ていて、私個人としてはみ○もんたの「朝○バ!」を見ています。

 みの○んたの司会のやり方は、「客や聴衆を惹きつけるプレゼンテーションとは何か」という問いに対する模範解答だと思っています。彼のちょっとした仕草や選ぶ言葉、その強さやタイミング、笑顔と怒りの出し入れなどには、見ている側の気持ちを手玉にとるような高度なテクニックが隠されています。

 テレビを見ている多くの人は「みのも○たって面白いよね」ですましていることと思います。しかし彼の、聴衆が次にどう思うか、ということを一瞬先に見ぬいて、そちらの方向にちゃんと話題をもっていき、聴衆を納得させ安心させるこの話術には素晴らしいものがあります。

 何事にも上手になりたければ良い師匠の質の高い技を見てそれを盗むのが一番なのですが、プレゼンテーションが上手になりたい人は○のもんた氏の番組を徹底的に見る事をお勧めします。

 さてそんな彼ですが、彼の手法ではいかがなものかと思うのがニュース番組というジャンルです。

 彼はニュース情報を伝えるときにも、自分自身の怒りなどの感情をあらわにして聴衆の共感を増幅し、見ている側をスカッとさせるので、それがまた人気の秘密のように見えます。

 しかし私たちは、情報を判断するときには、多くの背景やその場の事情などを知った上で冷静に判断するようにと教えられています。

 一片の情報に一喜一憂し、感情を高ぶらせる事ほど判断を誤らせるものはありません。だから私たちはニュースのような速報性の高い断片情報に過敏に反応して感情を高ぶらせたりすることのないように子供をしつけたり、自らそう振る舞うようにすべきなのです。

 そういう意味では、ニュースを感情をこめて伝えるというのはある種の禁じ手なのかも知れませんが、敢えてそれを行って人気を博したのが小泉首相でありまたみのもん○氏なのだといえるかも知れません。

 努めて冷静に話す話し手は、しばしばテレビ的にはつまらなく映るものです。それよりは大仰に感情をこめて、聴衆の怒りや悲しみ、ときには喜びを増幅させるというのは、ショウやバラエティにとっては上手な手法です。しかしそれはニュースに適した手法ではない、というのが私の考えです。

 もしそのような番組の例を挙げるとすれば、「た○しのTVタックル」などが政治ネタを扱いながら、その手の感情の高ぶりやときには言い争いをバラエティ
として面白おかしく仕立てていたと言えるでしょう。

 しかし「TV…」がバラエティである事を自覚しているように見えます。ニュースとバラエティの垣根も低くなったのでしょうか。

 感情を抑制するということは大人の振る舞いです。私たちはそうなるように自らも律する姿勢を貫きたいものです。またそういう視点でテレビ番組を見ていただくと、自分自身の感情がどう動かされているかが分かるようになります。 

 自分を客観的に眺められると良いのですが、なかなかそれも難しいものです。

 一つ年を取ったことだし、少しは冷静になれるかな。
 
コメント (1)
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