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「文久元年記録帳」を読む 13


我が家の鰹丼、すし飯を鰹の刺身で覆って
初鰹は今の季節だったか

「文久元年記録帳」の解読を続ける。

さんぬる未年二月廿八日、三州岡崎家中と
※ さんぬる ➜ 過ぎ去った。去る。
偽り、帯刀致し参り、その節、脇指壱本買い取り
申し候に付、この度九月朔日、中泉御陣屋より当御役所へ
差紙(さしがみ)参り、仲芳様、御出役遊ばされ下され、御供廻り
※ 差紙(さしがみ)➜ 江戸時代、被疑者、訴訟関係者などを奉行所に呼び出すために発する召喚状。
三人参る。庄屋代、清兵衛様参る。下拙(げせつ)義、横砂より
清兵衛様両人にて、右の中泉へ出張(でば)る。同三日朝、
帰る。横砂泊り。中泉御陣屋へ、御掛りへ御礼
金弐分、またその下役、金壱分ずつ弐人。またその下、三百文ずつの
切手弐枚ずつ弐人。締め金壱両と壱貫弐百文。宿茶代
※ 酒切手(さけきって)➜ 江戸時代、酒の商品券のこと。
金弐朱。下代金弐朱なり。書役へ弐百文が付、金弐朱。
※ 下代(げだい)➜ 公事宿の雇い人。
締め金壱両壱分弐朱と壱貫四百文。
外に弁金、売高金三分三朱なり。外に三貫文。
※ 弁金(べんきん)➜ 弁償金。
※ 料(りょう)➜ 何かの代償とするための金品。費用。
また締め金弐両壱分一朱と四貫四百文。
当所御陣屋、仲義様へ、かつお節(いちれん)、この代金三朱と弐百文。
※ 一連(いちれん)➜ わら縄などで結んだ十本(十節)を一連と言う。
井上様へ金弐朱なり。足軽へ金壱朱なり。
中間(ちゅうげん)へ弐百文ずつ弐人。同心へ、(かつお)節壱節、この代金百六十四文。
締め金壱両弐朱と七百六十四文。
二口締め金弐両弐分三朱と五貫百六十四文。
(ため)、金三両壱分三朱と弐百十六文なり。金弐朱、小遣いなり。
また外に松茸弐百文分、万二郎様へ御礼。
金上(屋号)様御礼。
清兵衛様日雇(ひよう)
※ 日雇(ひよう)➜ 日雇い。また、その賃金。
惣締め、‥‥‥‥

(つづく)

何の差紙だったのか不明で、よくわからないが、ずいぶんあちこちに気を遣う必要があったようだ。

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午後、掛川古文書講座で、掛川図書館に行く。今年は少し雰囲気が変わったか。古文書講座らしからぬ質問や意見が、出るようになった。発言者の頭にはあるのだろうが、受講者に意味がよく伝わって来ない。講師も返答に困る様子である。

読書:「関所破り 下っ引夏兵衛捕物控 2」 鈴木英治 著

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