平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
「文久元年記録帳」を読む 12
今年も、散歩道のノウゼンカズラ、青空に赤が鮮やか
「文久元年記録帳」の解読を続ける。
一 当年(今年)は事(殊)の外豊年に付、八月下旬より新米相場
(壱両に付)七斗位、閏(うるう)八月二日、三日時分、七斗壱、弐升に相成り候。
又十四、五日時分、六斗六、七升位に引上げ。十三日髪○、幸吉結う。
この節、波津辺にころり(コレラ)病流行にて、人死す。
これに付、町方残らず、町内日待ち致す。この度日待ち当番、
※ 日待(ひまち)➜ 村内の同信者が特定の日に集まり、お籠りをすること。
いせ屋、久二郎、内(当家)、清七、又蔵、締め五人。
十四日夕方より、幟(のぼり)を立てかけ灯燈(ちょうちん)点ける。十五日より
所々へ日参致す。町方若者残らず、十七日裸参り。
波津若者、右同断。廿日雨天、今日は波津若者、
裸にて百万遍を繰り、神楽(かぐら)を被(かぶ)り廻り
※ 百萬邊(ひゃくまんべん)➜ 祈禱,追善等のため、大型の数珠を多数のものが早繰して,同音に唱える念仏のこと。百万遍。
※ 神楽(かぐら)➜ 諸社、民間に行なわれる芸能。ここではかぶるとあるから、獅子頭をかぶる獅子神楽を指すか。
歩く。誠に古来稀なる次第なり。
廿日、髪○、廿五日金上(屋号)様、松茸漬込に横須賀新屋町、
小柳屋寅吉殿方へ行く。廿六日、廿七日、廿八日、廿九日、
九月朔日。
(つづく)
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午後、はりはら塾の「古文書解読を楽しむ」講座に行く。解読中の「文久元年記録帳」をはりはら塾の講座で教材にすることを予告した。海老江の御廻状写帳と並行して扱うことになる。
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