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「文久元年記録帳」を読む 17


裏の畑の謎の柿の実


裏の畑の謎の柿の木

裏の畑で、知らない中に大きくなって、切るに切れなくなった柿の木がある。今日、その柿に実が生っているのを見つけた。「桃栗3年、柿8年」実が生るには8年掛かるから、もうそんなに経つのであろうか。この柿は大きく成れるだろうか。また、甘柿なのか、渋柿なのか、分らない。しかし、心配はいらない。渋柿ならば干柿に出来るから、どちらでも食べられる。ちょっと、この秋が楽しみになってきた。

「文久元年記録帳」の解読を続ける。

八月、八幡祭礼、狂言御座候。安達弐段目、三段目。
※ 狂言(きょうげん)➜ 芝居。また、その演目。歌舞伎狂言。
※ 安達(あだち)➜ 歌舞伎「奥州安達原」。前九年の役で、源義家と朝敵安倍貞任の対立を描いた作品。
薄雪清水の段。蝶花形八段目。
※ 蝶花形(ちょうはながた)➜ 浄瑠璃「蝶花形名歌島台」の通称。
亀次。音親。十一軒三右衛門殿内、はずえ、平田、金山清吉、まゆみ。
中町三右衛門殿内、嘉吉、笹市。内(筆者の家)、松五郎、松太郎。
太夫河東、しだ吉、給金四両に、師匠駿府
※ 河東(かとう)➜ 川東は河東の間違いか?「河東節」は、江戸浄瑠璃の流派の一つ。
靏之助、金五両なり。横砂冨袋助、金壱両壱分。
坂下権六サ、金壱両なり。諸入用、凡そ四拾弐両ばかり。
門並(かどなみ)入用、壱貫文ずつ。外に三百文出す。
※ 門並(かどなみ)➜ 並んでいる家の一つ一つ全部。家ごと。毎戸。

「八幡祭礼の狂言」とはお祭りに披露される素人芝居の事であろう。指導のためにプロの人が呼ばれて、芝居が演じられるものと思われる。給金はプロの人達に支払われるものであろう。

十月十八日松五郎虫にて、京才様見立、薬三服。
十九日見立三服。廿二日見立。廿四日薬三服見立。
晦日髪○。京才サマ見立薬。十一月三日薬三服。
五日弐服見立、方薬(ほうやく)少し。八日弐服見立。
※ 方薬(ほうやく)➜ 薬剤を調合すること。調剤。
九日見立。十日髪○。十二日見立。十九日見立。
廿日髪○。 髪○。十二月十二日髪○。すす払い。大晦日髪○。

(つづく)

読書:「ボーダーライト」 今野敏 著

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