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「文久元年記録帳」を読む 8


近所の田んぼ、田植え前のアオミドロ
田植えへの影響はどうなんだろう

「文久元年記録帳」の解読を続ける。

廿六日、伊藤定吉乗、出帆致す。その夜わたり中頃にて、
梶打つ折り申し候由。もっとも、乗組の者五人、天満にて乗り居り、
※ 天満(てんま)➜ 伝馬船。本船と岸との間を往来して荷物や人を運ぶための小船。
豆州子浦村に付く。同廿八日、船にて飛脚参り、廿九日、此方ども
※ 子浦村(こうらむら)➜ 現在の賀茂郡南伊豆町子浦。
※ 飛脚(ひきゃく)➜ 他人の急用の使いをする者。職業としての飛脚に限らない。
荷方辺へ飛脚に参る。豆腐屋音吉殿と両人にて行く。
佐倉惣右衛門様始め、横砂御屋敷、なおまた、皆砂村長谷川様
御陣屋まで行く。誠に、廿九日昼頃より雨天に相成り、二日まで大雨にて
殊の外、大水に相成り、二日夕方に帰り申し候。

二日晩より、向い友吉方、年忌致す。金壱朱遣わす。
八日、米小売引上げ、白米百四拾八文売り。九日又引上げ、
白米百五拾四文売り。大相場五斗見当(けんとう)
※ 見当(けんとう)➜ だいたいの推測、判断をすること。
六日晩髪○先之分○。また小売米引上げ、白米百五十六文。
十一日晩、女子出生致す。誠に安産にて目出たく存じ候。
十四日米引上げ、百四拾四文、白米百六拾文売り。四文下げ、百五十六文売り。
廿五日より市三郎船、朝ばかり手伝い、取り掛けす
※ 取りかけす(とりかけす)➜ その事に手をつけはじめる。
廿六日、市三郎船出帆、壱人手伝い。
十九日髪○、十二月朔日、三軒家金次郎殿、死去致す。行年(ぎょうねん)四十三才。
三日、忠兵衛内、藤蔵・おます、婚礼致す。手伝いに行く。

(つづく)

読書:「富の突留札 照れ降れ長屋風聞帖 4」 坂岡真 著

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