ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

本日は参議院選挙

2007-07-29 10:23:07 | 時事
 今日の日本では、政治が混迷し、国民の政治不信や政治への無関心が広がっている。そのため、選挙においては投票を棄権する人々が増え、投票率が非常に低い。
 本日は、参議院の通常選挙である。もしこの日記を読んでいる方で、まだ投票に行っていない方は、パソコンを止めて、選挙に行こう。
 自らの選挙権を無駄にすることなく、是非有効に行使していただきたいものである。

●投票の心構え

 国の興亡盛衰は、政治家の善し悪しにより決まる。また、政治家の善し悪しは、国民の投票いかんによって決まる。それゆえ、私たちは、自分の一票が、政治家の善し悪しを決め、さらに日本の興亡盛衰をも決定するものであることを自覚したい。
 総理大臣の一票も、一国民の自分の一票も、同じ価値がある。軽卒に投じてはならないと思う。
 投票をするに際しては、候補者の人物や、またどういう主張や政策を唱えているかを、よく見て判断する必要がある。
 本来、政治家の役割は、国家国民がより良くなるように導くことにある。自己の名誉心や権力欲によって、政治的な見識や自信を持たない者が選挙に出て、自分の名前を連呼し、国民に票をねだるようなことをやっているのは、政治を腐敗堕落させるものである。
 ましてや政党が、票集めのために、有名人やタレントに立候補を求め、その知名度や人気を利用するのは、政党としての価値を自ら貶める愚行である。

 特に参議院の場合、任期は6年で、その間に解散はない。これだけ長期間、国政を委ねるということは、候補者には、一時的な世相や時局でものを判断するのではなく、国家の根幹に関わる問題への考察力や、国家の将来に関わる長期的な視野が求められる。そのような能力・見識・経験を持った人物が選ばれるべきが、「良識の府」であることを期待される参議院なのである。
 全国の有権者が、参議院にふさわしい人物を一人でも多く選出なさるよう期待したい。

●参議院の新たな位置づけ

 今日、参議院は、二院制の一方の府として果すべき特徴を失い、第2衆議院のような様相を呈している。実際、立候補者の中にも、衆議院で駄目だったから参議院でというような行動を取る者がいる。
 これは、参議院の位置づけが明確でないことにもよる。憲法を改正する際、もし二院制を維持するのであれば、参議院をどういう機能のものにするかは、一つの検討点である。
 新憲法において、参議院をどのように位置づけるべきか、以下に私案を示す。

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◆新憲法のほそかわ私案より

(参議院の組織)
第六十九条 参議院は、広域別に比例代表制により選挙される議員及び推鷹制により選任される議員で組織する。
2 広域別に選挙される議員の定数は、衆議院議員の定員の五分の三以上とし、法律で定める。
3 現職の内閣総理大臣及び両議院の議長、及びそれらの経験者で構成する参議院議員推薦会議は、法律の定めるところにより、学識経験者の中から、参議院議員を推薦によつて選任する。
4 推薦制による議員の定数は、広域別に選挙される議員の定数の三分の一以下とし、法律で定める。

(参議院の任期)
第七十条 参議院議員の任期は、六年とする。
2 三年ごとに、議員の半数を改選する。
3 推薦制によって選任される議員は、就任後初めて行われる衆議院議員総選挙の際に、国民審査に付されるものとする。

(両議院の役割)
第七十一条 条約案および国家予算案は、衆議院が先議権を持つ。これらは衆議院による決議後、参議院で否決された場合、衆議院による再決議により法案は成立する。但し、再決議は国会休会期間中を除き六十日を経なければならない。
2 参議院は、国家決算案及び複数年にわたって継続して国費を支出する予算案に関して、先議権及び優先議決権を有する。
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion08h.htm
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 組織については、一部推薦制の推薦対象を学識経験者とする案である。これにより、参議院を「良識の府」とする可能性が開かれることを期待する。
 議員の定数については、例えば、衆議院議員を200名とすれば、参議院の広域比例代表制による議員が120名、推薦制による議員は40名となる。
 任期について、第3項は推薦制による議員に対する国民の判断の権利を保障する機会として、国民審査を行なう。
 役割については、両議院の議員は、選出方法は異なれども、根本的には国民全体を代表することを明記したうえで、参議院に独自の権限を与えるという案である。

 今回選出される参議院議員は、おそらく戦後初の憲法改正案を審議することになるだろう。その時、参議院の役割についても審議する立場となる。参議院の役割について、自ら考え、立案・上程できるような人物が、一人でも多く選出されることを希望する。