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医師Puffinさんによるコロナウイルスの基礎知識と防御法

2020年03月15日 | ニュース・コメント

先日Puffinさんがコメント欄にコロナウイルスの解説をしてくださいました。みなさんにもためになるよい情報だと思い、本文にて補足を含め再掲させていただきます。

引用

昨今の新型コロナウイルス騒動について、事の本質を理解する上で必要となる基礎的な微生物学の知識を整理して、一般の方々にできる具体的な対処方法をまとめてみました。

 

私は、神奈川県相模原市の2次救急病院で勤務医(麻酔科部長)をしております。

相模原市は、スーパースプレッダーの存在によりクラスターが形成され、病院によっては「全外来閉鎖・新規入院停止」となっているところも複数あり、私の職場もかなりそうした影響を受けて慌しくなって来ています。

全職員が出勤時に検温と自覚症状をチェックリスト表に毎日記載して、所属長が確認してそれぞれに捺印して初めて勤務開始になり、全員マスク着用、徹底した手指消毒を行うために手の脂が無くなりました(苦笑)。
皆様も、大変ご不安な日々を過ごしておられると思いますが、私はちょっと違う見方をしております。

 

今回流行のウイルスですが、分類上はコロナウイルス。これは、電子顕微鏡で見ると、形状が王冠(コロナ)に似ている事から付けられた名前です。
ヒトからヒトへと感染するタイプの従来から知られている4種類のコロナウイルスは、古くから一般的に良く見られる感染症で、一冬の感冒感染の1/3を占めているポピュラーなウイルス。6歳までにはほぼ全ての人が感染して免疫が構築される為、成人になってから罹ることは少ないウイルスです。小児での感染は軽微な症状が殆どで重症化は稀、不顕性感染も多く見られます。
それが、「新型」という事で成人には免疫がない為に、感染が多発してしまったことが、騒動の発端です。コロナに限らず、高齢者や持病のある方の感染症は重篤化することが少なくないので、死者数が上昇するのは感染症一般に良く見られる現象で、特段この新型コロナウイルスが毒性が高くて危険なものだという訳ではありません。寧ろ、一般的な毎年のインフルエンザウイルスの方が毒性も感染力も高く、本邦では毎年数千人が亡くなるので、私はそちらの方が怖いと思います。

ヒトが感染するコロナウイルスには、その他、キクガシラコウモリからヒトへ感染するSARS、ヒトコブラクダからヒトへ感染するMARS、の2種があり、近年一時期地域的に流行して問題となりました。今回の新型コロナウイルスの感染経路については、いまだ未解明の状態です。

ウイルスは細菌(バクテリア)とは違い、「生物」ではなく単なるアミノ酸で出来たRNA若しくはDNAの遺伝子配列物質です。生きた細胞内に入り込んで、その細胞の遺伝子増殖機能を利用して自己複製を行い増えていきます。生きていないから殺すことも当然不可能で、抗生物質などが効かない為、自己免疫や物理的化学的に破壊するしか退治法はありません。
従って医療機関に入院してもやれることは、健常者から隔離することで伝播することを防ぎ、点滴で水分補給したり解熱剤投薬して熱を下げたりの対症療法しか出来ません。無症状もしくは軽症者は自宅療養して十分な水分の経口摂取や市販薬などを用いた対症療法を、というアナウンスはそういう意味なのです。

個人個人が出来る事は、徹底した手指の洗浄(飛沫感染により拡がるウイルスなので、消毒薬無しでも流水で充分洗い流す事でしっかり綺麗になります)と、マスクなどで飛沫拡散を防ぎ他人にうつさない配慮、この2点さえ皆が冷静になって守れば、大丈夫。

今は、「新型」として騒がれていますが、あと1年もすれば「旧型」になるでしょう。その頃にはワクチンも完成している可能性もあります。高齢者・弱免疫者を保護しつつ、自分たちは健康体を維持して免疫力を高くしておく事で、この騒動は乗り切れると個人的には思っています。

心配して思い悩んで解決する事ならば、夜も寝ないで悩み抜きますが、それは何の解決にもならないばかりか、寧ろ体力を消耗してマイナス効果しか無いので、悩まないこと。気にしても仕方ない事は気にしない。
相場を眺める時も同様で、こういう時にこそメンタルの強さがモノをいいます。動揺する周囲を冷静になって見つめ、周りの障害物の隙間を探って、自己にとって最善の活路を見いだせるかどうか、で大きな差が生じます。

皆様におかれましても、どうか心穏やかに、しっかり前を見つめて行動して下さい。
ご健勝を心から祈念致しております。


(追伸)

日本中の医療機関や大学病院などが、今回の新型コロナウイルスに対して一般の方が可能た対処法を発表しております。その中で、最も優れていると思われるマニュアルのリンクを張っておきます。宜しければ是非ご一読ください。

 

“東北医科薬科大学病院HP「新型コロナウイルス感染症~市民向け感染予防ハンドブック”

http://www.hosp.tohoku-mpu.ac.jp/

以上

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2 コメント

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Unknown (ルイ)
2020-03-16 13:23:34
はじめまして、
臨時休校措置による小学生を抱えて
まさに巣篭もり中の主婦・ルイと申します!

林先生の2018年「米国債を買え、チャンス到来!」
投稿のタイミングで
人生初米国債投資に踏み切った者です。
林先生、あの投稿のおかげで背中を押して頂き、
一歩を踏み出す事ができました。
現状として 他の方のコメントと同じく、
僅か2年間で思った以上の運用益が出ており
驚いていると共に感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございます。

さて、この度
puffinさんのコロナウィルスについての
見解のご提示ならびに、林先生によるシェアに
重ねて心からお礼を申し上げます。

この投稿のおかげで
有益な情報を得る事ができたとともに、
子育て中の母としてコロナ騒動を怖がりすぎず、
落ち着いて家族を守るための行動が出来そうです!

まずはお礼まで。 ルイ
ルイさんへ (林 敬一)
2020-03-18 13:38:26
お礼のコメント、ありがとうございます。
そしてよいタイミングでの投資、よかったですね。

お子さんのいらっしゃる方は今回の外出などの自粛はとても多変だと思います。

うちのマンションでも元気な男の子を持て余しているお母さんが嘆いています。

でも普段できないお子様との様々な接触を積極的にできる良い機会だということで、Puffinさんのおっしゃる「メンタルを鍛える」ものありかもしれませんね。


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