日本ではウクライナ侵攻のニュースが、統一教会と「統一教会隠蔽失敗内閣(笑)」の組閣ニュースにかき消されあまり報道されなくなっています。しかし決して見逃すことのできないとんでもないことを悪魔皇帝プーチンは実行していますので、ちょっと叩いておきましょう。
その第一は欧州最大のザポリージャ原発に対するロシア軍の攻撃と占拠です。双方がお互いの戦闘行為をテロだと主張はしているものの、大事故になれば大きな影響を受けるのは100%ウクライナだし、そもそも攻撃はロシアから始まっています。
原発への攻撃は国際法に照らし明確に違反する犯罪行為で、3月4日に国連でロシアに対する非難決議がありました。侵略者が原発を盾にしているため、ウクライナは侵略者を排除せざるを得ません。核兵器使用の可能性で脅す行為を含め、原発の脅威をカードとして使っているロシアのプーチンは明確な戦争犯罪人です。
第二はあまり報道されていませんが、ロシアによるウクライナの文化遺産破壊行為です。これについても「占領地のロシア化を目指した動きである」とユネスコは非難声明を出しています。ユネスコが確認した文化遺産破壊行為は178施設に及び、そのうち宗教施設が4割を占めています。ウクライナの文化相はそれらの周辺には軍事施設などなく、ひたすらウクライナ文化の破壊を目指していると非難しています。民族浄化と同レベルのとんでもない行為です。
もう一つ、ウクライナ発祥の「ボルシチ」スープを巡るロシアとウクライナの争いがあります。7月にユネスコがウクライナの伝統料理としてボルシチを無形文化遺産として登録したそうです。私はボルシチをロシアの料理だと思っていましたが、実はウクライナの伝統料理でした。それすらロシアは奪おうとしています。
どれをとっても悪魔の所業という以外ありません。
では本題「プーチンの落日」に戻ります。
8月10日付日経新聞のOPINIONページに「落日のエネルギー大国ロシア」という記事がありました。質の高い論評だと思われるので、簡単に内容を紹介します。
サマリー引用
プーチンは「ロシア経済を崩壊させる欧米の試みは失敗した」と言っているが、その裏付けとなる石油・LNGの高価格が続くとは限らない。すでに制裁により輸出量は大きく減少している。そのため逆に国際価格は高騰し、政府の収入を潤している。しかし石油の国際価格はロシアの侵攻後バレル当たり130ドルを付けたがそこでピークを打ち、現在は90ドル前後まで下落し前年秋冬と同レベルに至っている。
もともとロシア産石油は硫黄分が多くディスカウントされていたが、今後は西側諸国が輸入をしなくなり長期的にロシアは相手にされなくなる可能性が高い。原油生産はそもそもロシアに必ずしも頼らずに済む。サハリン2の原油生産量は平常時日糧22万バレルだったが、6月はたった1万バレルに落ち込んだ。それでも世界の自動車は動き続けている。
LNGも平時には100万BTUあたり2~5ドルだったものが侵攻後一時80ドル。それが最近は20~40ドルで推移。最も大きな影響を受けている欧州がEU全体で消費量の15%セーブを決めた。代替エネルギーへの転換を進めるため、今後はロシアのLNG収入も減少に転ずる可能性が高い。
サマリー引用終わり
そもそもロシア政府の歳入の4割から5割は天然資源収入に依存しています。そのためエネルギー価格の変動が財政収支に直結します。もともとロシアの財政収支はおよそ均衡していましたが、侵略戦争を開始して以降悪化の一途をたどっています。政府支出は今年1〜4月に前年同期比25%増加しましたが、それ以降はヤバくなったためか、データの公表を取りやめてしまいました。4月については国防費の急増により財政収支は-2,600億ルーブル超と、月次ベースで初めて赤字に転じたことを発表しています。シルアノフ財務相は5月の政府会合で、2022年は財政赤字がGDP比で2%に達するとの見通しを示しました。しかし実際にはそれ以上に財政は悪化する可能性があります。国際通貨基金(IMF)の見通しによれば、2021年にGDP比で+0.7%とほぼ均衡していたロシア政府の財政収支は、2022年には-4.0%、2023年には-5.3%と急速に悪化すると予想しています。
財政悪化はプーチンによる国民統制の大きな障害になりうると私は見ています。何故ならロシア自身も物価上昇や西側による制裁の影響を受け、たとえば物価手当ともいうべきバラマキ政策を行っているからで、それが収入減により継続できなくなるからです。どんな政策が実施されているか、7月14日リリースのNRI(野村総研)の分析を引用します。
引用
1日8.8億ドル程度とも見積もられる戦費のもと財政環境が急速に悪化する中、ロシア政府は子どものいる家庭への現金支給や最低賃金引き上げなどを通じて、国民生活を支援し、政権やウクライナ侵攻への支持を維持しようとしている。
プーチン大統領は「市民とその所得を支える、より効果的なメカニズムを作り出す」として、今までに様々な刺激策を推進してきた。政府は最低賃金を10%引き上げたほか、年金支給額を2度にわたって合計で20%近く増額している。また、子どものいる家庭、妊婦、公務員などにも給付を行っている。
さらにロシア政府は、先進国からの制裁措置によって打撃を受けた企業への支援も強化している。ロシア統計局によると、5月の製造業生産は2か月連続で減少した。特に、自動車生産台数は前年比で3分の1強の水準にまで落ち込んでいる。
政府による企業支援は、資金支援、補助金付き融資、倒産回避策など、様々な形で行われている。航空会社に対しては政府が収入減分を補てんしている。ロシア連邦航空局は「この措置により、国内航空会社の旅客数は昨年の水準に保たれている」と説明している。
引用終わり
こうしたバラマキは独裁政権の専売特許ですね。製造業の悪化は当然雇用の減少につながるに違いない。こうした無理な補助金政策の半分近くは資源収入によるため、価格の下落は大打撃となる。カネの切れ目が運の切れ目。今後欧州が対ロシア政策でどこまで頑張れるかが、カギを握ると思われます。
かつてメルケルのもと、ドイツは国民のほぼ総意で原発全廃に向け舵を切りました。しかしLNG供給を絞られたことで、最近の調査ではなんと国民の80%が原発再稼働に賛成を表明しています。すでに戦時体制に移行したかのようです。
日本も悪魔皇帝プーチンを引きずりおろすには、対ロシア政策の手綱をしっかりと締め続ける必要があると思います。統一教会なんぞに振り回されているヒマはありませんぞ。
ドル円相場も一時期1米ドル150円まで円安になったのち、今は130円台。
私の毎月の米国債積み立ては続けておりますが、10数年前の金利5%時代の債券はオーバーパーになっていたので米国の0金利政策中に一部を一旦売却して現金化、その後急ピッチで米国の大幅利上げにより金利が付き始めたので、また金利上昇(=債券価格の下落)を注意しつつ推移を見て買い増し資金に充てる予定です。
大きく投資行動に移るのは極力避けている現状ですが、今マイブームになっているのは「ポイ活」です。
現金を持ち歩いて使う機会はめっきり減って、電子マネーばかりを使っていると、結構バカにならない額のポイントがたまります。
それに加えて、2月から常勤職を辞めてフリーランスで働くことを選択しました。そのため、仕事の範囲が広がって新幹線通勤が主体となったので、1日1万歩以上歩くのが普通になりました。
フリーランスでは週末も含めて毎日びっしり予定が入っている為に、なかなかスポーツジムに頻繁に通う時間を捻出するのも困難なので、歩くのはちょうど良い運動になります。
しかしただ歩くのは勿体無いと考え、複数の、歩く事でポイントが貰えるアプリをスマホに入れています。
ポイントは、航空会社のマイルや、投資信託、そして株式やETFにも交換出来るので、すっかりハマっています。
海外の会社による、歩くだけで暗号資産を貯められるアプリも、色々苦心してやっと始めてみたのですが、そのサービスがこの度LINEと提携して日本でもローカライズされるとの事 https://gamebiz.jp/news/354482 。
投資の世界ではボラの大きさによるギャンブル性だけが目立ってキワモノ扱いの暗号資産ですが、NFT技術を用いての一点物の電子アートなどの暗号化されたやり取りや海外送金の即時性・安全性などの分散ネットワークという特徴を中心にして、今までとは違った形で今後大きく伸びそうだと思っています。
今のうちから、殆ど元手を掛けずに勉強してみようと思っております。
さて、歩いてどれだけ稼げるかな。
米国債を着実に積み上げているとのことですが、相場で若干お遊びもされているようですね。
しかし相変わらず相場観は鋭いですね。
一方でポイ活ですか。それが健康につながるのであればさら結構。
1日1万歩、それはいい運動ですね。暑い時にはどうぞ気を付けてください。
私はポイント集めはどうも面倒で、真面目に取り組んだことはありません。
唯一の例外はクレジット・カードでのマイルです。これは現金の代わりに使えばいいだけなので、細かい支払いでも使います。
昔在籍したJALカードと連動させ、時々無料航空券で旅行をする程度です。
また時々コメント欄へのアップをお願いしますね。
Puffin様の久々の投稿にお元気なご様子が判り、超喜んでる、ななしです。
おっちょこちょいのななしはちかごろの情報社会についていけずそのスピードにも疲れてます
ところで、陰謀論なんて信じて無かったけど、この人がいう内容は気になります↓
https://www.youtube.com/watch?v=t1KWFPsqxaM
林様の所感などお伺いいただけると幸いです。
もしグレートリセットが現実のものになる可能性が1%でもあるというのなら、金融機関の影響も含め、林様の提唱される資産運用に対し私達はどのようなタイミングでどのような方法で対処したら良いかご教示いただけると幸いです
デジタル社会を作ったのが人間なら、サイバー攻撃に負けた時の混乱っぷりには昔から漠然とした不安はありました
万が一の為、金融機関の最新の口座のstatementをプリントアウトして無駄な抵抗してみたり(笑)
ところで、数か月前のコロナで海外渡航の厳しい折、ななしは野暮用で海外に出入国経験しましたがスマホ無しでは全て不可能。すべてはアプリ管理。でも現場ではスムーズではありませんでした。空港カウンターでアプリにバグが生じ危うく出国拒否くらいそうになり・・
昔に比べ昨今の為替のボラティリティにも驚いたり・・・
金は金の卵は産まないけど、いずれは金本位性になるのかな???と思ってみたり
下手な考えた住むに至りで
やっぱおっちょこちょいなのかな・・
○下手な考え休むに似たり
(⌒▽⌒)アハハ!
海外に行っていたとは、おどろきです。
ビデオを見ましたが、私の反応は ?????
何のことだかぜんぜんわかりません。
なのでコメントのしようがありません。
あしからず。
お忙しい中、大井幸子さんの動画を見てくださって有難うございます
>ビデオを見ましたが、私の反応は ?????
何のことだかぜんぜんわかりません。
なのでコメントのしようがありません
有難うございます。そうなんですね。
今回、大井幸子さんの多くのyoutubeの動画の中の一つだけをここに貼り付けてしまいまして申し訳ございませんでした
①そもそも大井さんが仰るグレートリセットがこの回の
https://www.youtube.com/watch?v=t1KWFPsqxaM
の動画だけでは、何を意味するのかはっきりしない・・
若しくは
②大井さんがグレートリセットという非現実的な事を前提で話をされているので、・・というかあまりにも林様にとってナンセンスな話でチンプンカンプンすぎて林様はコメントのしようが無いという感じでしょうか
おっちょこちょいのななしは
情報に翻弄されがちですので
ちょっと自分でも困ってます
リスク分散のつもりで色んな人の考えに耳を傾けているつもりなんですが・・・
どうしたらよいものか・・
ここの林様のブログの読者の賢い皆様方は私みたいに、陰謀論とかグレートリセットの情報にも耳を傾けるおっちょこちょいな人は居ないかもですね・涙
お久しぶりです。
昨日、母親の米国債が償還されましたので運用結果を報告致します。
今年80才の母親は私と異なり、年齢を考慮して利付債で運用しておりました。
2015年に4000万円で1.625%の米国債を1ドル109円台で購入しました。
利息は毎年約65万円から約75万円を受取り、昨日の償還時の利益は約923万円ほどでした。
これが運用実績ですが、推奨のゼロクーポン債ではないので参考になるかは不明ですが、購入時点では利回り、為替共に他の皆様とは程遠い悪条件でしたので、遅すぎた投資家と名乗った位でした。
本当はゼロクーポン債で報告したかったのですが、母親は年齢を考えて、増やしても本人が使えないよりも生活費の足しにしたかったのと、4000万円は高齢者施設にいつでも入れるお金としたかったので、流動性が良く価格変動の少ない利付債にしたのです。
ゼロクーポン債であれば、私の母親の受け取った利息プラス為替差益よりも複利の分だけ運用実績が良かったはずです。
今後は更に年齢を考慮して、残存2年ほどの米国債を購入しようと思います。
幸い短期の方が利回りが良いので好都合です。
最後に母親の感想は、元本割れどころか1000万円近く資産が増え、利息でお小遣いが毎月5万円増えたので、ゆとりのある生活が送れて幸せだったとのこと。
林様には母親に代わり感謝申し上げます。
お母様の投資結果を開示していただき、大変ありがとうございます。
かなりの収益を上げられて、本当によかったですね。
たしか投資された時にお母様は、「利子は少なくても、安心感でいっぱいです」というコメントをいただいたような気がします。
それが終わってみれば堂々たるパフォーマンスですね。
今後についても金利の高い短期物米国債への投資、大賛成です。
かつての1.625%の2倍くらい金利があります。大手銀行の3年定期に1,000万円以上預けても、金利はたった0.002%しか付きません。円のリスクから解放されるばかりか、銀行のリスクに比べれば詐欺的金利です。
どうぞお母様に林からもよろしくとお伝えください。
そしてまたその後の結果もアップしてくださいね。
コメントに対する返信ありがとうございました。
林様の記憶力に大変感服致しました。
私は母のコメントの件、すっかり忘れておりました。
同様に7年前の記憶が正確ではなく、数字に完璧な林様には不十分なコメントでした。
証券会社の閲覧出来る取引記録が5年分に限られているので、不十分な資産運用結果に対するデータでした。
その一つがゼロクーポン債と比較する上で重要な利息の総合計金額をお知らせ出来ませんでした。
この為、端的にお知らせ出来る数字をお知らせ致します。
母親の元手はジャスト4,000万円、償還時の評価額は5,093万円でした。
利益の923万円よりも多くなっているのはドル転したのが米国債購入時よりも以前で少し円高の時の為です。但し、ドル転は米国債購入の資産運用を知らなかった時でしたので、銀行窓口の為替手数料1円で、これも悪条件でした。
4,000万円が5,093万円プラス7年間の利息合計が母親の実感ということが端的に表していると思います。
ひとつだけ悪条件でないことは、再投資に際し、ドル償還に指定しておいたので、無駄な為替手数料が不要なことです。これだけは皆様の参考になると思います。
ありがとうございました。