ななしさん
いつも私のブログをお読みいただき、そして「ファン」とおっしゃっていただき、ありがとうございます。
私もななしさんとのやりとりを心から楽しんでいます(笑)
2日ほど前にいただいていたななしさんからの質問への回答です。
>そんな我が家はその外貨の占める割合を最終的にどのようにすればよいか検討中です。円安リスクも気になりますが、私がいつも気になるのは世界のどこかでおきるかもしれない(外的要因)有事(天変地異や戦争やetc・・)による為替への影響です。それでまさかの円高もありえるのかな・・って心配もあるのです。
経済要因でない天変地異や地政学的リスクについて、私の考え方をお知らせします。
こうした可能性は最近「テールリスク」と呼ばれる、可能性はとても低いけどなきにしもあらずの一つですね。テールリスクには市場のリスクも含まれますが、とにかく可能性の非常に小さなリスクです。こうしたことに対しては、損害保険の考え方があてはまります。どうしても心配なら、掛け捨てのとても安い保険を買っておくことです。例えば1万円の保険料で、1,000万円(1万倍)の保険に入っておく、というようなものです。しかし今の金融商品にはそれに該当する商品がありません。
そこで我々ができる最善の方法は、自分の資産の何割かを世界で一番安全なところに置くことです。安全の条件を列挙すると、
1.天変地異を考えるなら、できるだけ国土が広い国が安全(地域的なリスク分散が自然にできている)
2.地政学的リスクを考えるなら、自国の軍事力が強大でそばに危険な国がないところ
3.食料・エネルギーを自給自足できる国
4.投資にとって重要な資本移動の自由が保証されている国
5.財政破綻などの心配がない国
こうしたことを考えると、日本は残念ながらほとんどの条件をクリアーできません。これらの条件をおおむね満たせるのは世界でもアメリカとオーストラリアくらいでしょう。ということは、半年くらい前までよく言われた「安全資産の円が買われる」などというのは日本人のひいき目か、エコノミスト達が他に理由をみつけられないときの言い訳にすぎません。最近は言わなくなりましたよね(笑)
>私の素人考えでは、金融資産の外貨対日本円の割合を常に50パーセントずつのニュートラルな状態に維持しておくという考え方も持ってます。
状況を見ながらいつでも出撃できますし・・
外貨対円で50対50がニュートラルという考えは、実は極めて日本人的考えです。世界標準では、各国のGDP比率で構成比を決めるのが一般的です。もちろん世界には金融市場が整っていない国もあるでしょうから、金融市場の規模割合、つまり債券・株式時価総額構成比に従えば、「ニュートラル」と言えるかもしれません。
でも実はそうした国際的な感覚を身につけている人にとって、いままでの円高は「あー、すっげー得した」となります。ななしさんもあまりあせらず、いままで「得しまくった」と思うことです。(グロソブはべつにして。)そうすれば今後ドル円で100円以上で外貨に投資しても「すっげー損した」気分にはならないと思います(笑)
>金融資産が三千万や五千万の場合と一億とか一億五千万の場合ではやはりこの割合は違うのでしょうか?
必要最低限の金額を円貨でリザーブすれば、あとは資産の全体額にこだわって外貨比率を決める必要はないと思います。その比率は日本のリスクをどう考えるかによります。私のように日本に大きなリスクを感じていれば、外貨比率はめいっぱい大きくする。日本はアベノミクスで見事再生し財政も再建可能だと見れば、外貨へのシフトは抑え目にするのが妥当でしょう。
>それともそもそもこの「イーブンで」との考えがおかしいのでしょうか?
イーブンとは先ほどのニュートラルと同じでしょうか、それとも単に5分5分のことでしょうか?先ほどのニュートラルが、実はイーブン?
まあいずれにしろ5分5分というのは、資産額に違いがあってもなくても、さほど大きな意味はないと思いますが・・・
とは言えこれまで外貨投資をためらってきた方には、5分5分という比率は心地よいのかもしれませんね。それであれば「ストレスフリーの5分5分」でいきましょう!
いつも私のブログをお読みいただき、そして「ファン」とおっしゃっていただき、ありがとうございます。
私もななしさんとのやりとりを心から楽しんでいます(笑)
2日ほど前にいただいていたななしさんからの質問への回答です。
>そんな我が家はその外貨の占める割合を最終的にどのようにすればよいか検討中です。円安リスクも気になりますが、私がいつも気になるのは世界のどこかでおきるかもしれない(外的要因)有事(天変地異や戦争やetc・・)による為替への影響です。それでまさかの円高もありえるのかな・・って心配もあるのです。
経済要因でない天変地異や地政学的リスクについて、私の考え方をお知らせします。
こうした可能性は最近「テールリスク」と呼ばれる、可能性はとても低いけどなきにしもあらずの一つですね。テールリスクには市場のリスクも含まれますが、とにかく可能性の非常に小さなリスクです。こうしたことに対しては、損害保険の考え方があてはまります。どうしても心配なら、掛け捨てのとても安い保険を買っておくことです。例えば1万円の保険料で、1,000万円(1万倍)の保険に入っておく、というようなものです。しかし今の金融商品にはそれに該当する商品がありません。
そこで我々ができる最善の方法は、自分の資産の何割かを世界で一番安全なところに置くことです。安全の条件を列挙すると、
1.天変地異を考えるなら、できるだけ国土が広い国が安全(地域的なリスク分散が自然にできている)
2.地政学的リスクを考えるなら、自国の軍事力が強大でそばに危険な国がないところ
3.食料・エネルギーを自給自足できる国
4.投資にとって重要な資本移動の自由が保証されている国
5.財政破綻などの心配がない国
こうしたことを考えると、日本は残念ながらほとんどの条件をクリアーできません。これらの条件をおおむね満たせるのは世界でもアメリカとオーストラリアくらいでしょう。ということは、半年くらい前までよく言われた「安全資産の円が買われる」などというのは日本人のひいき目か、エコノミスト達が他に理由をみつけられないときの言い訳にすぎません。最近は言わなくなりましたよね(笑)
>私の素人考えでは、金融資産の外貨対日本円の割合を常に50パーセントずつのニュートラルな状態に維持しておくという考え方も持ってます。
状況を見ながらいつでも出撃できますし・・
外貨対円で50対50がニュートラルという考えは、実は極めて日本人的考えです。世界標準では、各国のGDP比率で構成比を決めるのが一般的です。もちろん世界には金融市場が整っていない国もあるでしょうから、金融市場の規模割合、つまり債券・株式時価総額構成比に従えば、「ニュートラル」と言えるかもしれません。
でも実はそうした国際的な感覚を身につけている人にとって、いままでの円高は「あー、すっげー得した」となります。ななしさんもあまりあせらず、いままで「得しまくった」と思うことです。(グロソブはべつにして。)そうすれば今後ドル円で100円以上で外貨に投資しても「すっげー損した」気分にはならないと思います(笑)
>金融資産が三千万や五千万の場合と一億とか一億五千万の場合ではやはりこの割合は違うのでしょうか?
必要最低限の金額を円貨でリザーブすれば、あとは資産の全体額にこだわって外貨比率を決める必要はないと思います。その比率は日本のリスクをどう考えるかによります。私のように日本に大きなリスクを感じていれば、外貨比率はめいっぱい大きくする。日本はアベノミクスで見事再生し財政も再建可能だと見れば、外貨へのシフトは抑え目にするのが妥当でしょう。
>それともそもそもこの「イーブンで」との考えがおかしいのでしょうか?
イーブンとは先ほどのニュートラルと同じでしょうか、それとも単に5分5分のことでしょうか?先ほどのニュートラルが、実はイーブン?
まあいずれにしろ5分5分というのは、資産額に違いがあってもなくても、さほど大きな意味はないと思いますが・・・
とは言えこれまで外貨投資をためらってきた方には、5分5分という比率は心地よいのかもしれませんね。それであれば「ストレスフリーの5分5分」でいきましょう!
この林様ブログの読者さまと異次元知識レベル(低レベル)をさまよいながらの質問にも、嫌な顔1つしないで(見えないけど?)丁寧にお答えいただき有難うございます。
私の質問内容は他の読者さまのドン引きレベル(低レベル)で講義の進行を妨げ、林先生と受講者をイラつかせてますね。
私にとっての最大のリスクは「自分が無知である」という事です。
難しい話は理解できませんが、林様のおっしゃっている「1にも流動性、2にも流動性、3,4が無くて・・」を基本に考えるるように成っちゃいました。、そうすると、もういろんな事がおのずから決まってしまい、今日の
>アメリカとオーストラリアくらいでしょう
になっちゃい、今までの難しい内容が理解できない私の中でも、今日も整合性が見出されうれしくなっちゃいます。
円っていったいナンなんだろう?
日本の中にどっぷり浸かり外に出た事なかったおばちゃん「ななし」は今まで\マークを「神様」と思っちゃってたよ。私の目からうろこである\マークが少しずつ剥がれ落ちてる気がします。良い国なのに・・
一方、国を守るためにその流動性をどんなことしてでも妨げようとする要因?リスク?(課税の方式の変更・?)・・も、実は心配してますが、この際自分のいろんなポジションの取り方もはっきりさせないと。
私も林様同様「日本大好き」です。食べ物美味しいし、民度が高いから空港のトイレひとつにしたってきれい(女便所は設備も凄い)。でも、日本についていろいろ考えないといけないのが実に残念です。
ああ・・脱線しっぱなし(汗)
>とは言えこれまで外貨投資をためらってきた方には、5分5分という比率は心地よいのかもしれませんね。
そっ・・そうなんです。そんでもって私の中で勝手にイーブン≒ニュートラルに決定付けになっちゃって・・汗
>それであれば「ストレスフリーの5分5分」でいきましょう!
そうですね。有難うございます
\→$^^\
「ななし」より
商品ETFが大きく値下がりするような状況なら生活は楽になるのでOKですし、値上がりするようなら人生のリスクヘッジが機能したことになる。これもストレスフリーだと思うんです。
金の卵を産まない資産は確かに面白みに欠けますが、バッサリ切り捨てるのは勿体ないかも知れません。
なお、私も米国債(インフレ連動債ETF)は保有しています。外貨資産比率は8割超です。
http://profiles.yahoo.co.jp/-/my_profile/?.done=http%3A%2F%2Fmessages.yahoo.co.jp%2Fbbs%3F.mm%3DFNNS%26amp%3Baction%3Dm%26amp%3Bboard%3D1834878%26amp%3Btid%3Dvalueffc5ad%26amp%3Bsid%3D1834878%26amp%3Bmid%3D4192&.src=prf&sp=JlvENK0obq0ekDyP4pJTp8tLFy5wPA--
そして「ファン」といっていただき、大変光栄です。
>ストレスフリーな運用をこころがけるには、”何があったら困るか”というところから逆算して手を打つのもアリだと思っています。
いいポイントですね。そして大事なことだと思います。
金投資についてですが、
>成長せず、一銭の利子も生まない一方で、負債性がない のでデフォルトの心配をする心配がないというのも大きな特徴ですね
これは確かにそのとおりで、このことを理由に金への投資をされる方も多いと思います。投資する際には相場商品であることを忘れずに投資してください。多くの方は価格が上がってブームの頂点で買います。私がアドバイスしているある高齢の方は、30年ほど前に買った多額の金の延べ棒の価格が、最近になって初めて買い値を上回ったと喜んでいました。
>日本はエネルギー資源や穀物資源を外国に依存していますから、円安・商品高になると生活が苦しくなりそう。ならば総合商品ETFを保有しておけば、保険になるのではないか
なるほど、円建てのそうした商品があれば、それも一つの手ですね。ただ商品相場は振れ幅の大きなジェットコースターですから、保険といいながらも安心できない保険(笑)の可能性があります。日々の暮らしの物価変動の何倍もの変動があると、安閑としていられるかどうかですね。それと商品はゴールドと同様、卵は生みませんので価格変動がすべてであることもお忘れなく。
今後も是非コメントをお願いします。
ストレスフリーの資産運用のキモは”ポートフォリオの全部で勝とうなどという考えを持たないこと”と私は認識しています。全勝を狙うのではなく、いかに保険をかけて資産や生活の壊滅を防ぐかに徹していれば、割とストレスから解放されると思うからです。
そのために米国債、REIT、商品ETF、資源株などへ分散投資していますし、引き続き勉強させていただきたいとも思っています。
また宜しくお願いします。