彷徨さん、いつもブログをお読みいただき、ありがとうございます。
そして鋭い突っ込みも!
では、27日にいただいた彷徨さんのコメントへの回答です。
>世界にはどれだけのマネーが存在し、そのうち実体経済に見合った額はいくらであって、いわゆるホットマネーといわれる余剰資金がいくらあって、それらがグローバル化の進展に合わせどのような動きをしているのか分かれば、ある程度デフレ脱却の方向性が見えてくるように思うのですが
この彷徨さんの提案ですが、私もかつて投資銀行にいた時に同じ様な発想にたち、大づかみでも世界のオカネの量がわかると様々な予測を立てやすくなるのではないかと思い、試行錯誤を試みました。
その結果自分なりに得たことは、
「オカネの量をいくら計っても、動きは全く予想できない。無駄な抵抗はヤメロ!」でした(笑)、すみません。
例えば80年代の日本のバブル時代と90年代のバブル崩壊後を考えてみてください。バブル時代は
・企業の財務担当で財テクをしないやつはバカだ
・1億総不動産屋と化し、企業も個人も多大な借金をして不動産を買いまくり、銀行は融資しまくった
・買った土地を担保に入れて次の物件を買い、いくらでも借金は可能だった
・個人による株式やゴルフ会員権の投資にすら、一流銀行が貸し込んだ
・日銀がいくら金融を引き締めても、オカネは出てきた
ところがバブルが崩壊すると
・財テクの後始末で、本業が黒字でも倒産が続出、財テクは死語になった
・個人も株式から遠ざかり、いまだに売り続けている
・銀行は担保があっても実需でない投資には貸さなくなった
・日銀がゼロ金利にしても、投資マネーは出てこなくなった
というように、日本一国を見てもオカネの量にさほど変化がなくても、マインドの変化がオカネの動きを活発にしたり停止させたりしてしまうのです。
オカネは絶対量と回転数で計りますが、回転数は予測不可能なのです。
世界でもサブプライム崩壊前はヘッジファンドにどんどんオカネは集まり、崩壊後は潮が引いてしまう。それがまた最近は集まり始め、いずれどこかでバブルが崩壊すれば、また引っ込んでしまう。
世界を巡るオカネの量がスピードを変化させながら膨張と収縮を繰り返すので、静的分析は意味をなしません。だからと言って、動態分析はもっと困難なのです。
私も試みた「無駄な抵抗」ですが、どうやらやめたほうがよさそうなのです(笑)
そして鋭い突っ込みも!
では、27日にいただいた彷徨さんのコメントへの回答です。
>世界にはどれだけのマネーが存在し、そのうち実体経済に見合った額はいくらであって、いわゆるホットマネーといわれる余剰資金がいくらあって、それらがグローバル化の進展に合わせどのような動きをしているのか分かれば、ある程度デフレ脱却の方向性が見えてくるように思うのですが
この彷徨さんの提案ですが、私もかつて投資銀行にいた時に同じ様な発想にたち、大づかみでも世界のオカネの量がわかると様々な予測を立てやすくなるのではないかと思い、試行錯誤を試みました。
その結果自分なりに得たことは、
「オカネの量をいくら計っても、動きは全く予想できない。無駄な抵抗はヤメロ!」でした(笑)、すみません。
例えば80年代の日本のバブル時代と90年代のバブル崩壊後を考えてみてください。バブル時代は
・企業の財務担当で財テクをしないやつはバカだ
・1億総不動産屋と化し、企業も個人も多大な借金をして不動産を買いまくり、銀行は融資しまくった
・買った土地を担保に入れて次の物件を買い、いくらでも借金は可能だった
・個人による株式やゴルフ会員権の投資にすら、一流銀行が貸し込んだ
・日銀がいくら金融を引き締めても、オカネは出てきた
ところがバブルが崩壊すると
・財テクの後始末で、本業が黒字でも倒産が続出、財テクは死語になった
・個人も株式から遠ざかり、いまだに売り続けている
・銀行は担保があっても実需でない投資には貸さなくなった
・日銀がゼロ金利にしても、投資マネーは出てこなくなった
というように、日本一国を見てもオカネの量にさほど変化がなくても、マインドの変化がオカネの動きを活発にしたり停止させたりしてしまうのです。
オカネは絶対量と回転数で計りますが、回転数は予測不可能なのです。
世界でもサブプライム崩壊前はヘッジファンドにどんどんオカネは集まり、崩壊後は潮が引いてしまう。それがまた最近は集まり始め、いずれどこかでバブルが崩壊すれば、また引っ込んでしまう。
世界を巡るオカネの量がスピードを変化させながら膨張と収縮を繰り返すので、静的分析は意味をなしません。だからと言って、動態分析はもっと困難なのです。
私も試みた「無駄な抵抗」ですが、どうやらやめたほうがよさそうなのです(笑)
毎回ご丁寧なご回答をいただきありがとうございます。鋭い突っ込みなんて滅相もありません。林さんのブログを拝見しているうちに段々と影響を受け、読者の皆さんも投資銀行的な視点を持つようになっているのかも知れませんし、だからこそ色々疑問が湧いてくるのかも知れません。引き続き勉強させていただきたいと思います。
なるほど、そうですか。人の心理的要因というのは、その時その時の雰囲気(景況感)で回転数が変わってしまうので、予測不能ということですね。そこでこの景況感をあげるための方策として今回、アベノミクスの登場となったわけで、第3の矢が薬のネット販売で失速しかけたものの、とりあえず今のところ市場の信認は、第2の矢までで保たれている、ということでしょうか。
しかし、今回もそうですが、手っ取り早い効果を期待して金融頼みの経済運営が行われるようになった結果、世界中がカジノ経済化してしまい、バブル崩壊とともに信用秩序の維持を大義名分にそのツケを各国とも国民に負わせることが日常化している現状が一方にあると思います。
いわゆる「大き過ぎるから潰せない。」ことを前提に一部の金融機関(ヘッジファンド)が「あとは野となれ山となり。」ばかりに極端にレバレッジをきかせた取引を行い、失敗するとその結果としてモラルハザードを引き起こしてしまう問題があります。
そこで金融立国の先頭を走っている米国国債が本当に今後もストレスフリーの投資対象であり続けられるのか、シェールガス革命後をも展望して、分散投資の必要性と合わせ、林さんのお考えをお聞きできれば大変幸いです。もちろん2冊目のご本でお述べいただいても結構です。いつも生意気なことばかり言って大変恐縮ですが、よろしくお願いします。
いろいろご教示ありがとうございます。早く皆様のレベルに達するよう引き続き努力して行きたいと思います。今後ともよろしくお願いします。