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トランプ劇場を10倍楽しく観る法

2017年02月20日 | トランプのアメリカ

  みなさん、トランプ劇場、楽しんでますか?

 私は毎日楽しく観劇していますよ。

   ブログの1月28日の記事は、「トランプ劇場、はじまり、はじまりー」でした。今回は「トランプ劇場を10倍楽しく観る法」です。

  1月28日に述べたのは、

>注目点は、今後いったい彼は「何につまずくか」そして、「いつつまずくか」です。この観点から観劇すると、これぞ本場のブロードウェイ、いや影響力から言えばワールドワイド・トランプ大劇場です。 言いたい放題を言っていると、必ずいつかは彼を支える支持者を失うことになります。

  報道にはあまり出ませんが今起きている重要なことは、大統領府という政権内部の確執と、政府内の各省で静かな反乱が起こっていることです。

   トランプのあまりのサイコパスぶりや、「オルタナティブ・ファクト」で一躍有名になったウソツキ女性大統領顧問コンウェイに懲戒処分が検討されているため、政権内のまともな人、例の校長先生である副大統領ペンスや、首席補佐官のフリーバスなどが大統領の資質に疑問を感じ始めている、とアメリカのメディアの一部が伝えているのです。

 

  イスラム7か国の入国禁止令に、これはやばいと思う国務省の役人が900人も反対の署名をしたのが目立った証拠です。別の証拠は国家安全保障補佐官フリンの辞任のもととなった電話盗聴内容の内部リークです。その他にも各省内で官僚たちのトランプ一派サボタージュが進行していることを有力メディアが伝えています。

   「政権は『精密に調整された機械』のようにきちんと動いている」と一昨日トランプちゃんは言っていますが、内実は真逆です。

 

   さて、10倍楽しく観るために、サイコパスについて復習します。

ブログの1月24日の記事を引用します。

引用 

一般的に正常とされている人格から逸脱しており、その人格が原因で自分自身や社会を悩ませる人と考えられています。具体的には、他人に対して冷淡、共感することができない、良心を失い罪悪感が全くない、自分の行動に対して責任を持つことができない、嘘をつくことが当たり前、非常に自己中心的、口が達者で表面だけで見ると魅力的に感じられるなどといった特徴があります。

 引用終わり

  彼は100%該当します。

   今月号の文芸春秋には脳科学者の中野信子氏が「トランプはサイコパスである」というタイトルの記事を書いています。テレビに出るとき、必ずかつらをかぶるあの方です。彼女はトランプ当選を共和党候補決定あたりから予想。メディアが間違った原因を以下のように分析しています。

・人間の意思決定には「早いシステム」と「遅いシステム」がある

・早いシステムとは、魅力的な女性に会うと「今すぐこの人とデートしたい」と思うシステム

・遅いシステムとは、「この人との不倫がバレたら後が大変だ」と思うシステム

・遅いシステムは早いシステムに負けやすく、「群衆の同調圧力」に負けやすい

・ジャーナリズムで働く人間は知的エリートなので、「人々の理性がマヒし、トランプを選択する」ということは想定外だった

 

  そんなサイコパストランプが、どうやって多くの人を引寄せる能力を身に付けたのか。彼女の回答は、「生まれついてのサイコパスだから」です。

 

  そしてサイコパスならではの弱点とは以下の2点だと述べています。

 1.    エサを与えれば人心をつかめると信じていること

人は彼の与えるエサだけでコントロールできるものではなく、裏切る可能性があるが、サイコパスにはそれが理解できない

 2.    飽きて投げ出す

サイコパスには飽きっぽい人が多く、利害のみが物事の判断基準となっているため、長期的人間関係を築くことができない。大統領職が自分の価値を発揮できないとみれば、躊躇なく辞任する

 

  明快なトランプ分析だと思います。

 

  でも私ならトランプを引きずり下ろすのに、彼が飽きるのを待つなどという消極的戦法は取りません。徹底的なトランプ非難で行きます。サイコパスは他人から非難されると10倍反論せざるを得ないので、夜も寝られなくなるからです。

 

よのなかに かほどうるさきものはなし とらんぷ とらんぷ とよるもねられず

 

を逆手にとって、非難の嵐で

 

とらんぷを よるもねさせず

  

でいくのです(笑)。

 

  その方法の有効性は記者会見などで見て取れます。ちょっとでも気に入らない質問をされると、「オマエらはウソ・ニュースだ」が始まり、質疑応答どころか支離滅裂になり、ボロを出しまくります。

   きのうのアメリカのニュースでは彼が演説でわめいた「きのうのスェーデンのテロを知っているか、スェーデンだぞ、スェーデン」が大きな話題になっています。

   アメリカのスェーデン大使館が米国務省に「トランプがわめいたのは何の話だ」と問い合わせたのです。政権側の回答は、「いや、一般論だ」(爆笑)。

 これを繰り返せば側近のトランプ援護射撃も間に合わなくなります。

 

やってらんねー、と投げ出すのはトランプでなく、側近連中でしょう(笑)。

  もっともトランプへの「非難の嵐」はあえて吹かせる必要は全くありません。

 だって毎日毎日がその繰り返しですから(爆)

トランプ劇場を10倍楽しく観る法でした。


コメント (4)
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