ストレスフリーの資産運用 by 林敬一(債券投資の専門家)

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株価と為替のカップリング

2013年09月12日 | 2013年からの資産運用
 株のお話しの続きです。前回の最後に私はこう書いています。

「昨年11月以来、為替が常に株価を動かしている重要な要素であることは事実だと思いますし、カップリングは今でも続いています。では、為替は何によって動いているのでしょうか。それがわかれば株価の先行きが予想できる?」

  本来、為替も株も独立した相場を作っていて、それぞれの参加者のニーズや思惑で動きますますが、同時にそれぞれが常に影響を与えあっています。今回の株と為替がここまで同じ様に動くカップリング相場は、むしろ珍しい現象と言えるかもしれません。

  たとえば非常に長期で大雑把ですが、バブルの形成時代と崩壊後、そして現状の株と為替相場を比較しますと、あまり関係がないことが見てとれます。

・バブルの形成時代     株式は一方的に高謄、為替はドル安に
・バブルの崩壊後       株式は一方的に下落、為替はさらにドル安に
・アベノミクス以降      株式は一方的に高謄、為替はドル高に


  もちろん期間にかなりの差はありますし、その他の経済環境も違うため比較するのは無理があります。しかし重要なことは、

「株価の決定要因として為替がこれほどまでに重視されることはあまりなかった」

ということです。

それをさらに踏み込んで言いますと、

「いずれはカップリングがほどけて、ドル高=株高という図式が続かなくなる可能性は大きい」と思っています。

カップリングがほどける根拠は、すでに一度みなさんに申し上げている次のことによります。

「円安で輸出産業が儲けて株高になるという今のシナリオは、いずれ輸出が本格的に増加することで貿易収支が改善すると円安は反転して円高になり、長続きはしないハズだ」というものです。

  株式のアナリストなどは、相場上昇にとって都合のよい理屈ばかりを探していますので「今の相場のテーマはこれだ」という部分にフォーカスを当て、その理屈が続かなくなると一転して次の理屈を並べます。

  株と為替、私の結論は「カップリングはいずれほどける」というもので、それぞれが今ほどお互いに影響を与えなくなり、通常の要因の影響が強くなるだろう、というものです。ですので、「為替の予想ができたとしても、株価の予想はそれだけではできなくなる」のです。

じゃ、株価はどっちに行くの?

半年くらいのレンジで見れば、PERの尺度が株価を最もよく説明するはずです。

そして、現在の日経平均PERは15.8倍で、居心地は悪くありません。

  ある方から「オリンピックの影響はどう見るの?」という質問をいただきました。私は株のアナリストではないのですが、次回はそれについて書いてみなす。

  なお、来週1週間は東北地方を旅しますので、ブログはお休みとさせていただきます。


  それに加え、実は先週の日曜日、私がメンバーになっているゴルフ場のクラブ選手権の予選があり、私は決勝進出枠の上位16名に入りました。(自慢です、笑)

  ゴルフを詳しくご存知ない方のために解説します。ゴルフの競技は通常ハンディがあって、グロススコアからハンディを引いたネットスコアで争います。年に一度ハンディなど関係ない実力だけで争う競技があります。それがクラブ選手権です。数十名の参加者のうちスコア上位16名だけが1対1のトーナメント形式で勝負するマッチプレーの本戦に進めます。今回その16名に入った、ということです。16人が8人、8人が4人と淘汰され、最後に1人の優勝者がその年の実力ナンバーワンになります。
  私にはそんな実力はないので、予選を通過するのが目標でした。せっかく通過したので、1回戦くらいは勝ってみたいと思っています。日曜日に決勝トーナメント開始です。旅行の前の日だっていうのに、もー(笑)

コメント (4)
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