2008年4月、時の自民党と野党民主党の妥協により誕生した白川総裁。ご本人はきっと総裁になることなど、夢想だにしなかったのではないでしょうか。
ご本人は中央銀行の総裁の役割を、国際的スタンダードに照らして忠実に果たしているつもりが、政権が替わったとたんに無能・邪魔者呼ばわりされ、石をもって追いたてられることに。なんともお気の毒です。
この方の仕事の流儀は、お顔に現われたスタイルそのままのようです。中央銀行について語らせれば当代一流の論客ですが、自信のなさそうなお顔が仕事ぶりもにじみ出てしまう。もっとご自分に自信をもったらいかがでしょう。オソイカ・・・
これから新政権がやろうとしている日銀法の改革は、中央銀行の独立性をなくす、つまり存在を否定するような内容です。日銀の政策内容に気にくわない点があったら、議論をし、変えさせたらいい。現在の状況がそれに当たります。もっとも人事権を盾にしたやり口は、穏当ではないと思います。
アベチャンがやろうとしている新政策や日銀法改正に対して、昨日IMFのラガルドオバサンは、「中央銀行の独立性を損なうことになる」と真っ向否定。政権による円安のあからさまな誘導には、「為替に介入すべきでない」と言及しました。
白川さん、世界は広い。国内の雑音ばかりに惑わされる必要はありません。見ている人はちゃんとあなたのことを見ていますよ。
私がもしあなたなら100歩譲って緩和政策には協力しても、日銀法の改悪には「絶対反対!」を正々堂々と唱え、歴史に名を留める道を選ぶでしょう。これは今からでもできます。いつの日か、正しさが証明される日が来るのですから。
そこで、退任のお言葉ですが「それでも地球は回っている」というのはいかがでしょう(笑)。