ストレスフリーの資産運用 by 林敬一(債券投資の専門家)

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初歩の投資教室 その4

2012年08月11日 | 初歩の投資教室
ふたたび、いただいたコメントを本文に掲載させていただきます。



8月10日付、(目からウロコ)さんの「損切り 日は又昇る」というタイトルのコメントです。

<引用>

1、根っからの投資素人の私が、2005年頃住宅ローン完済(長かったなぁ)と、子供2人の学費(共に私学だったのでこれも長かったなぁ)の出費が無くなった後、2007年ごろから老後の為に、貯まってきた資金の運用を考え始めました。

2、 先ずは何処から聞きつけてくるのか、銀行さんと証券会社さんの「定期預金なんてトンデモナイ」の「お薦め」にまんまと嵌り、定期預金と国債で元本安心の基 本方針も空しく(泣笑)、生まれて初めて投信と、自分の会社のしか持ったことのなかった上場株式などを購入し始めました。

その戦績が以下の通りです。 (単位百万円)

a)投信: 購入総額 11.7

日本好配当型、日本三資産型(株、債権、国債) 計4.4
豪州短期ソブリン、豪州通貨バランスなんとか型  計4.3
世界債権Fund, 三大通貨連動なんとか型、etc 計3.0

→ 売却時損失 4.0 ー配当金総額 0.8=3.2(▲27.4%)             
                                 
b)株: 購入総額 6.0         
   トヨタ、三菱UFJ etc 薦められるままに 計6.0

  → 売却時損失 1.7 (▲28.3%)

損失総額 4.9(▲27.7% ほんの3年でこれです、悔しいよー!)


3、「リスク資産」は資金全体の1/3くらいを目処にしてはいましたが、日本国債の利率や定期預金金利が見る見る下がり、金融商品オンチの私には他にオプションが見当たらず、負けパターンの典型中の典型です。

4、 サイバーサロンで林さんの理論に出会い、金融という世界の様々な仕組みが分かり、文字通り「目からうろこ」状態でした。それにひきかえ自らは、大切な老後 の資金なのに「ホンマにアホやった」と心底悔い改め(泣笑)、2011年初に一ヶ月でこれら全ての「リスク資産」を一挙に売却し、同時に米国債と豪国債、 トリプルA格の豪州債(高利回りの2030年満期割引債)の購入に切り替えました。

上記の売却時と言うのは、この2010年末から 2011年初の時期を指しますが、それ以降現在までの1年半の戦績は言うまでも無く順調です。勿論まだこの損を全部取り返したわけではありませんが、あと 20年かけて取り返せる事が確実になったという点が私にとっては極めて重要です。

為替は更に円高に進んできていますが、「長期で見れば金利は為替に負けない」ですし(林理論で実証)、そもそも長期に安全資産で運用し、本の副題通り「ストレスフリーになる」事が望みでしたので、その目的が達せられた事は何にも替えがたく感謝の念に堪えません。
<引用終わり>



目からウロコさんへ 

投資損益の開示、ありがとうございます。コメントをさせていただきます。


  預金から一気に株式投資やリスクの高い投信を買わせるのは、私には許し難いことに思えます。自己責任といっても、目からウロコさんは投資などしたことがない「根っからのシロウト」だと言っているのですからね。

  07年から開始して10年末ころの売却だと、ものによって相場はかなりの程度回復していると思うのですが、マイナスは3割近くになっているんですね。ということはボトムはもったひどかったのでしょう。

  著書に先立つ「サイバーサロン」での私の発言で目覚めたとのこと、早目でよかったと思います。その後は米国債と豪ドル債であれば、かなりのキャピタルゲインも出ていると思います。しかし折角の高い金利の債券を買われているので、そのまま継続をお薦めします。

目からウロコさんの損益は、

投資総額が1,770万円、そして損失合計が490万円

  目からウロコさんも、1,000人アンケートの投資総額1,775万円、損失525万円(ベンツ1台分)と似すぎていませんか。アンケートがあまりにもうまくサンプリングしているのか、ブログの読者の方で開示される方がサンプルどおりなので開示されたのか、不思議な感じがします。

  まだここでのサンプルは2件ですが、1千件のサンプルも含めてどうも共通しているのは、証券会社から薦められたもので大きな損失が出ているように思われます。

  どなたか、「私は損なんかしてないよ」とか「トントンだよ」くらいの方はいらっしゃいませんかね。ちょっとストーリーが出来過ぎのような気がしますね。

  しかしどうもこのあたりからそうぞうしますと、平均像はこんなところなのかもしれませんね。


つづく
コメント
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