ストレスフリーの資産運用 by 林敬一(債券投資の専門家)

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ななしさんの資産運用案

2011年06月08日 | 資産運用 
 ななしさん、おバカな質問なんてことはぜんぜんありませんよ。みなさんもきっと関心があることばかりだと思います。
 でも私の回答は、家庭の事情には踏み込まないようにしますね(笑)。そのあたりはちまたのファイナンシャル・プランナーにおまかせします。

 証券会社や銀行のファイナンシャル・プランナーの方に3千万円と6千万円の2ケースと言ったら、きっと舌舐めずりしながらいろいろ提案してくるでしょうね。どんなことを言うのかとても興味があるので、もし質問されたらあとでそっと答えを教えてください。

 私の提案は、これまでみなさんにお示ししてきたように、単純明快そのものなので、「6千万円は3千万円を倍にしてください」、以上です(笑)。

 では3千万円でどこまでできるか、やってみましょう。実は先週、ちょうど知り合いの高齢者の方へ、3千万円の運用提案を差し上げたところでしたので、それと同じことをお伝えします。タイミングのよさにビックリです。

 大手証券のホームページに行くと、既発外債のページに現在手持ち、つまり売っている債券が並んでいます。その中で以下の条件で選択をしてみました。

1. 発行体はAAAの格付けを持っていること
2. 年金として長く金利を得るため、なるべく長い年限の債券であること
3. 全部を一つのリスクに投入するのは避けること


つまり、投資後はストレスフリーで寝て暮らせる投資です。それに該当するものとして以下を選びました。今日現在も有効です。

1.米ドル アメリカ国債 5.25% 償還2028/11/15  年限17年5カ月
    価格 119.26 最終利回り 3.73%
2. 豪ドル ビクトリア州財務公社 6.00% 償還 2022/10/17
    年限 11年4カ月 価格104.30 最終利回り5.48%


平均クーポン利回りは両者に半分ずつ投資すると、
 (5.25% + 6.00%) ÷ 2 = 5.625%

年間の金利収入
1,500万円 X 5.25% + 1,500万円 X 6.00% = 1,687,500円


12か月で割ると月当たりは
1,687,500 ÷ 12 = 140,625円

月当たり収入、源泉後は  
140,625 X 0.8 = 112,500円

 ななしさんの目標にはちょっと足りませんね。15万円に足らすには逆算すれば必要な元本額がすぐ計算できます。

150,000 ÷ 112,500 = 1.34倍
3,000万円 X 1.34 = 4,020万円

今からでも4千万円あれば、毎月15万円をネットで達成できます。

私がアドバイスを差し上げた方は80歳を超えた高齢の方で、その足ですぐ証券会社に行って、決めてきました。その方は毎月年金が入り、それで生活は十分できるので、この投資の金利収入はすべて旅行に使うつもりだそうです。源泉後でも年に4回、34万円ほどが入るので、お仲間との旅行もゆったりと楽しめると喜んでいらっしゃいました。

 今日はここまで。

えっ? それじゃ、キャピタルロス(償還したときの差損)はどうなるの?

という質問に次回はお答えします。
コメント (1)
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