二十四節気 立春
初候 東風凍を解く (とうふうこおりをとく)
暖かい春風がふいて、川や湖の氷が溶け出すころ。およそ2/4~8日ころ)
東邦出版「日本の七十二候を楽しむ-旧暦のある暮らしー白井明大、文」から利用させてもらっています。
郷はまだ雪が一面に広がるが、日ごとに空の青が濃くなり、リンゴ農家はもう畑に出て剪定を始めた、春の足音がそこまで来ている。
農閑期のいま、日ごろ無沙汰している友人を訪ね歩いては思い出を語り合ったり、消息を確かめたりしている。
現役時代に一緒だった友人を訪ねた帰り道、かって通勤の朝晩通った総合病院前を通った。
大分昔の事ではあるが、ここの病院には思い出がある。
手首にできた腫物は1円玉大から次第に大きくなってくる、痛みは全くないが、どうにも気になり、ここの病院で診てもらった。
たしか、「脂肪の塊」とか言われたと思う、「切り取りましょう・・・」 「手術・・・?」
「いやいや、たいしたことではありませんから楽にしていてください」
と言われても、少々不安で顔色に出ていたのかもしれない、若いお医者さんだったように記憶している。
「音楽、聴きますか?」
「・・・・?」
「どんな音楽にしましょう?」 手術中に音楽・・・?「ビリーボーンなんかが好きですが・・」そのあとビリーボーンが聞こえたかどうかは忘れたが、確かに手術の間、音楽が聞こえていたように記憶している。
リクエストに答えて、看護婦さんがCDもない時代にレコードでも、探し出して鳴らしていたんだろうか?
お医者さんにかかる機会は数知れないが、音楽のリクエストを聞かれたことはもう、ない。
若いお医者さんだっと思うが、県立病院だから、どこかに転勤か、あるいはどこかで開業しているんだろうか。
機会があれば、もう一度診察を受けたい先生ではある。