くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「えどさがし」畠中恵

2015-01-01 01:59:20 | 時代小説
 あけましておめでとうございます。すてきな一年でありますように。
 「しゃばけ外伝 えどさがし」(新潮文庫)を読みました。畠中ワールドはやっぱり地続きなのね!
 シリーズキャラクターたちの番外編です。佐助、仁吉、彌々子、寛朝、それから日限の親分のおかみさんを主人公にした短編が五つ入ってます。
 わたしは広徳寺が舞台の「たちまちづき」がおもしろかった。寛朝のところに相談に現れた口入れ屋の夫婦。おとなしい旦那さんには「おなご妖」が取り憑いているに違いないと奥さんが訴えるのですね。
 そうしているうちに、旦那が暗闇で襲われて怪我をしてしまいます。
 親戚たちが押しかけてきてゆっくりできないと、広徳寺に滞在することになるうちに、お店では事件が。
 トラブルを鮮やかに解決する姿がすてき。
 表題作の「えどさがし」は、若旦那の転生を信じる妖たちが、明治の代をどう過ごしていくのかを描いています。
 長崎屋のあった通町は様変わりしており、お店は移転して「長崎商会」として営業。仁吉は京橋と名乗っています。
 新聞の尋ね人欄に若旦那を思わせるメッセージが掲載され、情報を求めた仁吉の目の前で殺人事件が!
 そこに現れたのは妖の警察官秋村。
 秋村が持ってくるお菓子は、きっと進次郎の焼いたものですよねー!
 そんなことを考えながら、楽しく読みました。
 今年もよろしくお願いします。ぺこり。