なんとなーくおもしろそうだったんで買ったんですが、期待以上でした。専門書じゃないんですよね。読者の想定も、教員だけでなく一般的な方にも現状をわかってほしいと考えてらっしゃる。そうですね、自分自身が真面目に勉強してきた人、エリートコースを目指してきた人には、そうでない学校のことは想像すらできないでしょう。それほど苦もなく歩んできたら、もっと自分の関心に基づいた勉強をしたかったと思うんでしょうね。ゆとり学習のように。
著者の和田慎市さんは、ある高校の教頭先生。教育底辺高校で生徒指導課長をされてきたベテランの先生です。これまで関わった生徒指導の記録を、まとめて紹介してあります。「実録 高校生事件ファイル」(共栄出版)。
わたし自身のことをいえば、仲良くしている他校の先生と話しているとき、実は教え子と友達だと分かったんですが、彼女が言うには、「すごく先生という存在が嫌いで、わたしが教員になると言ったときにも大反対された」のだそうです。うーん、荒れた学校でした。時々新聞のベタ記事で知っている名前を見ることもある……。その子はどちらかといえば不良寄りですが、大きく踏み外したりはしないタイプ。先生方ともよくしゃべっていたんですけど。すごくいい先生も多かったので、少なからずショックですね。
和田先生のように熱血漢で頼りになる方は、生徒から見れば怖いし煙たい。でも、その強さが好きだと感じる子も多いのでは。
底辺高校、いろいろあります。
万引き、けんか、いじめ、モンスターペアレンツ、退学、様々な人間関係を解きほぐし、オヤジのように受け止めてくれる指導者の姿、頼もしいですね。
印象的だったのは、入試にきているのに他校生徒とけんかした少年。そんな大事な日に絡まなくても……。
中学にいると、学習レベルに差がある集団を一斉指導で理解させるのは難しいと思うことがありますが、同じレベルでも難しいんですね。
そうそう、ある私立校に行った教え子が言ってました。入学時に四十人いたクラスが卒業を迎える頃には三人しかいなくなったんだって。退学してしまう生徒についても取り上げてあったけど、かなり厳しい。
某総裁は教育改革に力を入れたいと言っているようですが、底辺高校に一年くらい研修に行ったらもう少しわかってくれるかしら。エリートの視点で変えようと思っても難しいと思いますよ。
著者の和田慎市さんは、ある高校の教頭先生。教育底辺高校で生徒指導課長をされてきたベテランの先生です。これまで関わった生徒指導の記録を、まとめて紹介してあります。「実録 高校生事件ファイル」(共栄出版)。
わたし自身のことをいえば、仲良くしている他校の先生と話しているとき、実は教え子と友達だと分かったんですが、彼女が言うには、「すごく先生という存在が嫌いで、わたしが教員になると言ったときにも大反対された」のだそうです。うーん、荒れた学校でした。時々新聞のベタ記事で知っている名前を見ることもある……。その子はどちらかといえば不良寄りですが、大きく踏み外したりはしないタイプ。先生方ともよくしゃべっていたんですけど。すごくいい先生も多かったので、少なからずショックですね。
和田先生のように熱血漢で頼りになる方は、生徒から見れば怖いし煙たい。でも、その強さが好きだと感じる子も多いのでは。
底辺高校、いろいろあります。
万引き、けんか、いじめ、モンスターペアレンツ、退学、様々な人間関係を解きほぐし、オヤジのように受け止めてくれる指導者の姿、頼もしいですね。
印象的だったのは、入試にきているのに他校生徒とけんかした少年。そんな大事な日に絡まなくても……。
中学にいると、学習レベルに差がある集団を一斉指導で理解させるのは難しいと思うことがありますが、同じレベルでも難しいんですね。
そうそう、ある私立校に行った教え子が言ってました。入学時に四十人いたクラスが卒業を迎える頃には三人しかいなくなったんだって。退学してしまう生徒についても取り上げてあったけど、かなり厳しい。
某総裁は教育改革に力を入れたいと言っているようですが、底辺高校に一年くらい研修に行ったらもう少しわかってくれるかしら。エリートの視点で変えようと思っても難しいと思いますよ。