くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

読書週間

2017-10-31 05:27:18 | 〈企画〉

 今週は、読書週間のイベント中です。
 とはいえ、わたしとしても初めての試み。これまで文化祭準備で時間がなく、後期委員会に切り替わる時期でもあるので、何もしないまま過ごしていました。
 今年は「貸出数二冊」(いつも一冊なので……)「しおりづくり」「ガラス絵の具で雪のモチーフを作ろう」「三年生に御守プレゼント」をやってみることに。
 初日は、一年生は校外学習、三年生は総合の行事があったのですが、二年生が数人来てちょこちょこ活動していました。
 御守は、夏から地道に用意してきました。今後は生徒を巻き込んで作るつもりです。字は書道部に。クラフトは図書委員に。
 あれこれ選ぶと結構乱雑になってしまうのですが、ある日ふと見たらきちんと並べ直してくれた生徒がいて、感激!
 
 御守は、時期的に考えれば一月かなーとも思ったのですが、三者面談に合わせて十一月に。同時に、特集本棚も進路関連の本を集めました。
 お正月は「読書おみくじ」を考えています。
 生徒も協力してくれるのはいいのですが、あるクラスの男子はほとんど「凶」で作ってきたので困惑しています……。
 今度は全校分作るつもりです。でも、三百枚超なので、紙が揃わない……。今使っているのは、文房具屋さんがラシャ紙を包んでくれた包装紙(笑)。圧倒的に足りません。
 手書きでやっていますが、打ち直してお正月らしい判子でも捺した方がそれらしいでしょうか。繰り返して使えるし。
 一年の間に、その本を手にとってくれると嬉しいのですが。
 本との「出会い」を、仕掛けていきたいですね。

「とるとだす」畠中恵

2017-10-30 05:41:40 | 時代小説
 一太郎の父親・長崎屋藤兵衛が倒れて意識不明に!
 どうも薬種問屋の集まりで勧められた薬をいっぺんにのんだらしい。一太郎に縁談を迫る大店や、恨みをもって凶骨となった男、蜃気楼、非時香果など、盛りだくさんの内容でした。
 このシリーズも、長く続いているせいかキャラクターが多すぎてあれこれ細かいことを忘れてしまうわたしには、ごちゃごちゃになってしまうこともあります。
 霊顕あらたかなお寺は、二軒(二社か……?)あったのですね。
 強そうな寛朝さんが広徳寺で、弟子は秋英さん。自己評価が低いけど人には見えないものも見える人でしたっけ。
 寛永寺が寿真さんで、弟子は天狗の黒羽ですね。
 今回も若旦那や二人の兄や、金次やら屏風のぞきやらおしろに鳴家と大活躍なんですが、薬種問屋なのに薬の飲み合わせを考えずにのんでしまう藤兵衛さんに驚きました。

「東京すみっこごはん 親子丼に愛を込めて」

2017-10-29 12:08:09 | 文芸・エンターテイメント
 「すみっこごはん」も三冊め。
 いつものメンバーが、いつもの和やかさで待ってくれています。それぞれ、悩みも抱えていますが……。
 久しぶりに読むと、細かいことは忘れているのがわたしのよくないところですが……。
 「一斗さんの意外な正体」って、なんだっけ??
 ミュージシャンで、お弁当屋さんでアルバイトというのは読んでいけばわかるのですが……。
 あと、わたしは一般商社で働いたことがないので、人事部の友人が友菜ちゃんに上司との仲介を頼む理由がよくわからない。彼は栄転するのかな? お母さんへのプレゼント選びのことを知っているのも不思議なんだけど。

 友菜ちゃんは、恋愛はコストパフォーマンスがよくないと考えているマラソン好きのOLさんです。
 駅前を歩いていて、通りがかった奈央ちゃんについてきてしまいました。
 見知らぬ人たちと食事なんて、考えられないと思いながら、なんとなく「すみっこごはん」になじんでしまう。
 彼女は上司の牧原さんから、企画の改良とお母さんへの誕生日のプレゼント(最近ランニングをはじめたから)を依頼されています。
 牧原さんが気になるのに、素直にはなれない友菜ちゃん。そこに、友人の美音から、牧原さんへの好意を伝えられて……。

 サッカー部のキャプテン毅と、家具職人を目指している純也(「すみっこごはん」の中心人物・楓のボーイフレンド)との関わりや、昔の柿本さんのエピソード、それから、「すみっこごはん」が縁結びの場所(パワースポット!)と信じて現れる後妻さんの話が入っています。
 

「ありふれたチョコレート」

2017-10-27 05:13:02 | 文芸・エンターテイメント
 作中で使われている、金紙使用の四角いチョコレートって、モデルはどれなんでしょう。チョコレート大好きです。でも、違う商品を続けて食べると違和感あるよね?
 秋川滝美「ありふれたチョコレート」(アルファポリス)。
 なんか最近秋川さんの本ばかり読んでる気がします。
 この本、「いい加減な夜食」とやたら似ている。俺様・金持ち・仕事できる男に見込まれた女子が、自分はそぐわないと逃亡するドラマ。
 今回のヒロイン・相馬茅乃は、会社では瀬田係と呼ばれて上司(瀬田総司)にしごかれていましたが、彼が社長令嬢と結婚する噂を聞いて札幌支社へ転勤することにします。
 しかし、瀬田は茅乃を手放す気はなく、札幌まで追いかけてくるのです。
 ものすごく仕事ができるのに、やたらと自己評価が低い茅乃。
 実は瀬田は、世界を股に掛ける大企業の御曹司。彼が渡米する時期を見計らって再び逃げ出したのですが……。

 三章くらいまでノンストップで読みました。展開の予想はつくんですけど、つい読んでしまうのですよ。
 名古屋支社に自力で入社し、瀬田に見つかってしまうベタな展開が楽しかったです。

「あぐり☆サイエンスクラブ」堀米薫

2017-10-26 05:52:49 | YA・児童書
 毎日堀米さんのブログをチェックしています。
 先日、「あぐり☆サイエンスクラブ」(新日本出版社)の紹介をされていたので、二冊続けて読みました。
 まず、「春 まさかの田んぼクラブ?!」。小学五年生の「ぼく」(学)は、塾でチラシを拾ったことから、同級生の雄成、奈々とともに「あぐり☆サイエンスクラブ」に入ります。
 塾の藤原あぐり先生が連れていってくれたのは、彼女の実家。築百年になろうという茅葺き屋根のどっしりしたお家です。
 そして、三人はあぐり先生の父親・鎌足さん(藤原鎌足!)や、近くに住む茂さん、美代さん、耕三さんとともに田んぼ作業をしながら、これまで目を向けてこなかった勉強をすることになります。
 なにしろ、あぐり先生に言わせれば、「農業体験の中には、物理学・化学・生物学・地学の、科学体験が含まれる」のです。
 田んぼの生き物を顕微鏡で観察したり図鑑で調べたり、段取りの大切さを知ったり、美代さんからおいしい食べ物をごちそうになればそこでも新たな発見があったり、三人はどんどんクラブの活動にはまっていきます。
 特に雄成は、どちらかといえば塾もさぼりがちな内向的な少年。だけど、美代さんと親しくなったところから、次第に自信をつけていきます。
 ところが、雄成の撮った写真を見て彼の両親は愕然。科学体験クラブだと思っていたのに、農作業をしている? 様子を見にくると聞いて、学たちは慌てますが……。

 「夏 夏合宿が待っている!」は、三人が藤原家に合宿にいきます。
 「おくずがけ」(うーめんの野菜あんかけ)を作ったり、肝試しをしたり。うーめんが出てくることからも、舞台は宮城県南なんでしょうね。(白石名物です。県北の方ではあまりおくずがけは食べないように感じます)
 倉庫で見つけた謎のお面。鎌足さんが田の草取りで目を突かないようにするものだと教えてくれます。
 また、田んぼは遊水池であること。水害から町を守るために、稲が水に浸かってしまう覚悟をしていると語るあぐり先生の場面は、実際多くの方に読んでいただきたい!
 
 わたしも農家に生まれたので、親近感があります。続編楽しみです。次は学のお兄ちゃんにも影響があるのかな?

「もっと変な論文」サンキュータツオ

2017-10-25 05:51:59 | 社会科学・教育
 世の中様々な論文が書かれています。
 学者でもあるサンキュータツオ氏が、おもしろい論文を掘り起こした「もっと変な論文」(角川書店)。
 中でもおもしろかったのは、「坊っちゃん」は東京から松山までどうやって来たのか。船が好きでたまらない在野の研究者が、年表を詳細に検討し、従来考えられてきた経路とは違う説をあげるのです。
 また、「竹取物語」の翁の年齢問題、競艇場に通う女性たち、「メロス」の走るスピード(これは知っていました)など、様々な論文をサンキュータツオが掘り起こして、いろいろツッコミつつコメントしています。
 一冊めも読みたい。

 わたしは論文というと松崎有理「代書屋ミクラ」を思い出すのですが、近日論文小説作品集を上梓されると聞き楽しみです。

 あ、カラスヤサトシ「日本文学紀行」(講談社)がマニアックでおもしろい。ザビエルについてとか……。
 わたしはこの時期の近代文学にさほど詳しくないため、新しい観点が新鮮です。

「きみは怪物を見たか」中村計

2017-10-24 05:43:34 | 芸術・芸能・スポーツ
 という訳で、読みました。中村計「きみは怪物を見たか 松井、松坂、斎藤、雄星 甲子園のヒーローたちの感動物語」(講談社)。
 中村さんの本は「甲子園が割れた日」を途中まで読んだ記憶があるのですが、明徳義塾が結構閉鎖的な学校だという印象がものすごく強い。今もそうなのかどうかわからないですが。
 当時松井が敬遠される前に挫折したような気がします。
 わたしは何冊か平行して読むために途中でやめてしまうことがよくあるのです。しかも、野球には全く興味がない。
 でも、今回はジュニア向けでコンパクトにまとまっていたためか、非常に読みやすく一気に読了しました。
 
 甲子園中継も積極的には見ないのです。が、印象に残っているものはいくつかあります。まず、地元チームの活躍。仙台育英が準優勝したときや教え子が出場したとき。それから、話題になったときですね。
 松井さんの五打席連続敬遠や、松坂さんの肩を壊しそうなほどの連投、斎藤くんとマーくん対決はニュース性のある試合でした。雄星くんも、隣県ですから。
 四人の「ヒーロー」に加えて、もう一項目割かれているのが、「佐賀北高校の背番号13」です。
 このエピソードを読むべきだとブックトークの本に書いてあったので関心をもったのですよね。
 佐賀北の監督さんが前任校で出会ったある選手を偲んで、プレー以外の面で貢献する選手へと与えている番号なのだそうです。 
 
 この本の出版からは時間が経っているので、取り上げられた選手のその後などもわかります。
 ちょうどファイルシリーズが終わったところですか、雄星くんの活躍はラジオで聞きました。
 ……野球に全く興味がないわたしですが、ラジオは聞くのです。聞き流していることも多いのですが。
 これも、教え子が実況中継をしているから(スポーツアナウンサー)、という理由です。
 野球、興味ないですが、一緒に張本さんの自伝も借りました。本当は潜在的に興味あるのでしょうか?

「外来鳥ハンドブック」

2017-10-23 05:57:13 | 自然科学
 なぜ今までこの本に気づかなかったのか。絶滅動物に関心のあるわたしとしては、外来種問題にも幅を広げて読んできたのですが。
 この本、欲しいです。「外来鳥ハンドブック」(文一総合出版)。文・川上和人!、写真・叶内拓哉。
 こんなハンドブックでも、川上先生絶好調(舌好調?)! 
 扉を開いて二ページめのタイトルは「外来鳥とは? 外来鳥ですが、それが何か?」。
 ニワトリでは「首なしチキンのマイク」の話題、ヤマドリでは「日本の国鳥の座をキジと争った歴史があるが、『桃太郎』によって有名になったキジに軍配が上がりあえなく落選。『山鳥』という特徴のない名前も悪かったのではないだろうか」、隣ページのコウライキジでも「桃太郎」のネタが続いていて「絵本では在来キジではなく、本種を連れていることがたまにある」とあります。
 ハンドブックとは思えない記載でしょう?
 様々な鳥が紹介されています。その外来種がどこで確認されたかを日本地図にマークしてあるのですが、結構宮城県にも飛来しています。キタキンランチョウ、ベニスズメ、ガビチョウ、カササギ、バリケン……。
 宮城にはラムサール条約の伊豆沼・内沼、蕪栗沼などがあることも関わりがあるでしょうか。そろそろ冬の渡りの時期。見に行ってみようかなー。
 鳥インフルエンザなどの理由から、しばらく沼には行かなかったのですが、鳥がこんなに気になるのは、間違いなく川上先生の影響です。
 図鑑「ムーブ」の鳥の監修も川上先生らしいです。か、買うべきでしょうか。

「ひと目でわかるブックトーク」

2017-10-22 07:34:28 | 総記・図書館学
 ブックトークの本を借りました。
 「この本読んで」編集部・監修腰高一夫「ひと目でわかるブックトーク」(NPO読書サポート)。
 小学生向けと、中高生向けの部門に分けてあります。
 選書の仕方からテーマ別の例、シナリオつきの例が載っています。
 わたしは大体年一回くらいはブックトークをするのですか、最近は感想文の課題図書を組み合わせて行うくらいしかしていませんでした。
 授業テーマ関連本は学年ホールに並べますが、取り上げて軽く話すくらい。もっとちゃんとしないとダメですねー。

 選書方法として、テーマから広げていくやり方と、一冊の本から連想していくやり方が紹介されています。
 例えば、「図書館」というテーマなら「わたしの特別な場所」「図書館ねこデューイ」「図書館戦争」。ヤングアダルト世代に公立図書館の魅力を伝えるラインナップで、さらに一冊加えるなら「どうしてアフリカ? どうして図書館?」だそうです。
 この「図書館ねこデューイ」を中心に据えた連想ならば、ねこつながりで「ウォーリアーズ」「猫の帰還」「ダヤン、クラヤミの国へ」、もう一冊なら「ウィッティントン」。
 同じ一冊が入るとしても、バリエーションの付け方で変わります。

 ちなみにわたしが読みたくなったのは、中村計「きみは怪物を見たか」、ロイド・アレキサンダー「ウェストマーク戦記」、樋口広芳「わたり鳥の旅」。
 読書の秋、機会を見つけてブックトークしてみますね。

「和のカラフル切り絵」ゆまあひm aki

2017-10-21 05:39:28 | 芸術・芸能・スポーツ

 文化祭シーズンです。
 毛筆展示を企画していますが、装飾を考えはじめたら熱中してしまい、なかなか切り替えができません。
 クラス表示は紙風船を折ってつなげた吊し下げ。数年前に考えついたものです。鶴やらビーズも加えて、刺子糸(刺繍糸でも)でつなぎます。風船の下は結び目があります。
 で、壁面には切り絵。「石車」という紋様です。
 ゆまあひmakiさんの「和のカラフル切り絵 四季のモチーフと和文様を配色で楽しむ」(誠文堂新光社) を読んだらすごいきれいで楽しくて、自分でも作りたい! と思ったのです。
 でも、切り絵をするにはいろいろと準備がいるかなーと思い、まずは手許にあったガラス絵の具で雪の紋様を作ってみることに。
 やってみると、黒い部分を絞り出すのは意外とむずかしい……。
 だけど、作業をしている様子を見て自分も作りたいと言ってくれた生徒が結構いたので、やってもらいました。12月になったら図書室に飾る予定です。

 で、肝心の切り絵です。
 掲載作品は色和紙のグラデーションが美しいのですが、わたしには単色か千代紙しかないので、いろいろ試した結果二色で作りました。一方が透ける感じだと重ね貼りしても綺麗です。
 十数個作りました。でも、パネルを頼みすぎたので空白が目立ちます。うまくデザインしたいものです……。
 とりあえず、来年はパネル七枚頼むってことで。