くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「ザ・名将」甲田壽彦

2019-02-24 21:51:56 | 芸術・芸能・スポーツ
 表紙は第二十回春高バレーの開会式。選手宣誓は、崇徳の本多洋(現監督)です。
 高校バレー界の監督さん方を取材した本「ザ・名将」(アポロン企画)。バレマガに連載してたんでしたっけ?
 藤沢商黒田先生、古川商国分先生、弘前工春藤先生、崇徳吉川先生、商大附上野先生、旭川実業一柳先生といったトップチームの監督さんが紹介されています。
 わたしが読みたかったのは、もちろん四高の石田時郎先生! です。

 三冠メンバーの主力が卒業した、夏の北海道。練習はじめの二時間は徹底的な屋外トレーニングで、坂道ダッシュや「手押し車」、立ち三段跳び。綱登りは三往復、ベンチプレス、懸垂。
 体育教官室らしき場所に、石田先生と桜田先生がいらっしゃる写真があって、壁には時間割が貼ってあるのですが、月・水・金は午後から体育(部活代替の体育科なので)。テーブルの上には煙草と灰皿があります。
 三十年経つと、学校生活もいろいろ変わるなあ、と思いました。(今は校地内禁煙)
 取材時桜田先生は、北海道教員チームのセッターとして「宮城県での強化合宿に参加中」とあります。そんなことをしていたのか! と、驚きました。どこで? わたし、二十五年前に宮城県教員チームのメンバーだった方に「北海道教員チームとの交流はない」と言われた記憶があるのですが。

 石田先生はその後東海大相模と浦安の校長先生になられました。リーグ戦の応援にいらしていて、四高メンバーが挨拶していた印象があります。相模の時期は井上康生が在学していたはず。
 桜田先生はお亡くなりになり……。

 出版は平成元年。もう、そんなに経つのですね。
 どの学校も当然世代交代しているわけですが、もうこういうコンセプトの書籍は出ないように思います。
 今なら読みたい監督いっぱいいるんですが! 四高三冠メンバー五人、全員教員だし! (教育実習同時期にするのは無理だと思うけど、どうしたのだろう)
 バレーの位置付けもかなり変わりました。V6も嵐も、初めはバレーのキャンペーンからだったのにね。今は、東海でレギュラーでもVリーグチームに入れなかったりするの……。Vリーグ自体がずいぶん衰退したというか。昔は地域リーグにも結構観客いたんですけど。
 時代の変遷を感じて、少し寂しいです。古川商も校名変更しましたし。

 この本、優勝時のメンバーと、卒業生の名簿が入っています。子ども(バレー部ではないです)がお世話になった先生のお名前を発見して、ちょっと嬉しい。