香山リカ本を初めて読みました。てっきり人生相談ものだと思ったんですがね。コラムというかエッセイというか。
「働く女の胸のウチ」(大和書房)。この前本屋に行ったら文庫も出ていました。
いろいろと悩んだりストレスに苦しんだりしている女性たちについて、香山さんが精神科医としての立場で見つめる文章です。新聞連載をまとめたものだとか。ちょうど一回が見開きで収録されていて読みやすい。
巻末には読者案内もありますが、香山さんはわりと日常的にジェンダーの視点で物事を見ている人なんだな、と思いました。本を読んでも映画を見ても、そこにつながっていく。
例えば、辻仁成の「刀」を読んで、モデルであろう中山美穂の仕事を巡る内面に思いをはせる。小倉千加子や大田垣晴子のエッセイから女性の生活や「レディースセット」について考える。
人と話したことからの発見もかなりあって、おもしろく読みました。アメリカやスウェーデンのイメージと現実とのギャップとか。
あまり自己啓発ものが好きではないので、その道では有名な方なのかなと思って遠慮していたのですが。考察の仕方がいちいちうがっていて、日頃から熟考していないと、こんなふうにはつなげられないのではないかな、と思います。
なんというか、多分わたしは「見せつけられる」ことが好きではないのだと思うのですが、香山さんは押し付けがましい感じがしなくて、結構すっきり読みました。
個人的に安野モヨコが好きでないので、扉にひっかかるものはあるのですが……。
「働く女の胸のウチ」(大和書房)。この前本屋に行ったら文庫も出ていました。
いろいろと悩んだりストレスに苦しんだりしている女性たちについて、香山さんが精神科医としての立場で見つめる文章です。新聞連載をまとめたものだとか。ちょうど一回が見開きで収録されていて読みやすい。
巻末には読者案内もありますが、香山さんはわりと日常的にジェンダーの視点で物事を見ている人なんだな、と思いました。本を読んでも映画を見ても、そこにつながっていく。
例えば、辻仁成の「刀」を読んで、モデルであろう中山美穂の仕事を巡る内面に思いをはせる。小倉千加子や大田垣晴子のエッセイから女性の生活や「レディースセット」について考える。
人と話したことからの発見もかなりあって、おもしろく読みました。アメリカやスウェーデンのイメージと現実とのギャップとか。
あまり自己啓発ものが好きではないので、その道では有名な方なのかなと思って遠慮していたのですが。考察の仕方がいちいちうがっていて、日頃から熟考していないと、こんなふうにはつなげられないのではないかな、と思います。
なんというか、多分わたしは「見せつけられる」ことが好きではないのだと思うのですが、香山さんは押し付けがましい感じがしなくて、結構すっきり読みました。
個人的に安野モヨコが好きでないので、扉にひっかかるものはあるのですが……。