くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「間の悪いスフレ」

2023-11-12 18:44:20 | ミステリ・サスペンス・ホラー
「ビストロ・パ・マル」シリーズ新刊!
コロナ禍のビストロの苦労が描かれて、この数年のことをいろいろ考えながら読みました。
従業員が居着かない店。タイミングがよくないプロポーズ。料理教室にやってくる不満顔の男性。
三舟シェフは「WHY?」の部分を鮮やかに解くのです。

いつものメンバーで繰り広げられる安定感が、このビストロに足を運びたくなるひとつなのかも。
どれもこれもおいしそうなんですが、チーズが特に!
フランス料理のメインはステーキなんだそうです。
カレーはないけど、ミロントンというハヤシライスみたいな料理はある。
行きたいですねぇ。

「オリンピックの世紀」

2023-11-11 14:37:40 | 芸術・芸能・スポーツ
人どれだけ自分を信じることができるのか。才能があっても能力を発揮できる場をことごとく奪われたら?
世界選手権銀メダルの母(堀江方子)の影響でバレーをはじめた陽子は、長身セッターとして注目され、中村高校を2年で国体優勝、6部だった早稲田を2部で優勝させるチームに導く。
彼女の夢は、オリンピック。
しかし、当時全日本選出は実業団に所属する選手のみというルールがあった。
父の母国の国籍を取れば、アメリカ代表としてプレーできる。ヨーコ・ゼッターランドとして
バルセロナ五輪に出場し銅メダルを取ったが、「ヨーコが出た日本戦で勝っていれば銀メダルだった」「控えの経験がない選手を温存するよりも、ヨーコをピンチで使いたい」といった心ない言葉に傷つく。
セッターはゲームを作るポジション。発想の転換や斬新なアイディアで敵の裏をかくこともできるのが面白い。
アトランタ五輪では逆転の転機となったヨーコ。

第6回Vリーグから、女子は外国人選手枠を撤廃したことに関するコラムもあり。

「近畿地方のある場所について」

2023-11-07 05:43:25 | ミステリ・サスペンス・ホラー
一話一話が重なって大きなムーブメントになっていくホラー。
山からの呼び声、人形、鳥居、お札、祀られる石、呪文、ましら、柿……
少しずつ咀嚼していくと、なお怖いと思います。

女性作家さんが書いた怪談が、被害にあった人物しかしらないことなのに、まことしやかに伝えられるという噂話がいかにも小学校で語られる感じと、出合ってしまったら否応なしに破滅に突き進む展開が怖いですよね。

ある種の怪談を読むと、当てられたように頭痛がするけど、この本にはなかったです。
他の方の感想を読むと、「見つけて」しまったら更に怖いというんですが……
読み直しても、その発見ができずにいる私は、まだ本読みとしては若輩なのでしょうね。
何が見つかるのか、気になって仕方ない。
「ましら」以上のものがあるんですよね?

最後のページが「了」で終わったのが、悪夢から覚めたようだった。(始まりなのか?)

「大学スポーツ図鑑」

2023-11-05 13:14:55 | 芸術・芸能・スポーツ
40種目のスポーツ強豪大学を「強さ」と「偏差値」の座標軸で示している。
バレーの右上は早稲田。「圧倒的強さを誇る! インカレ4連覇中!!!」
強さで並ぶのは東海と日体(男女とも)。
筑波、順天、日女体なども上位です。
21年出版で22年の動向を占っているのです。
だから、過ぎ去った今読むと勢力図は変化していることが分かる。
日体のエースとして藍くんがあげられているけど、前年度からイタリア行ってますし。
この年は、東海が春季と東日本、筑波が国体とインカレを制しました。秋は中央。 
更に1年経って、今年は早稲田が四冠を狙える位置にあります。
勢力図は入れ替わる。だから、こういう形で記録が残るのは面白いですね。

ちなみに座標化されているのは24校。(平成国際が入ってる!)
バレーは関東メインですが、スキー、新体操、ボート等の強豪は結構全国に分布してます。