んーと。昨年、「チュウガクセイのキモチ」(小学館)という本が出版されていたのをご存知でしょうか。あさのあつこが、中学生と語り合うというコンセプトで、俳優の神木隆之介くんや一般の生徒と座談会をするのです。
発売当時すごく読んでみたかったのですが、実際本屋で手に取ってみると、この厚さこの内容で千二百円は払えないかも……と、やめてしまいました。
しかも、本屋で見たのはそれ一回。ヒットメーカーあさのあつこものとしては、かなり冷遇されていませんか?
でも、今回図書館で借りてみて、わたしにはこれは必要ない本だと思いました。うーん、なんと言ったらいいんでしょう。中学生がセンシティブでまっすぐで混沌としていて思春期真っ只中の複雑な精神状態で……というような、既に持っているイメージを別に覆させることもなく、ただ中学生との交流が、あさのさん自身の納得につながっていくだけの本ではないかと思うからです。
だから、あさのさんはこういう本を出すよりは自分の作品にこのことを反映していく方がよろしいんではないか、と。
でも、あさのあつこファンジンみたいな側面も持っていることを考えると、実際中学生でもの書きになりたいと願っている子供たちには素敵なプレゼントだと思うのです。
大好きな作家が自分(たち)の気持ちを理解(しようと)してくれ、文章を書くポイントを伝えてくれ、作品の背後にある「思い」を話してくれる。
中学生だったわたしが氷室冴子や新井素子の本を読みあさったように、その時代に相応しいヤングアダルトは存在する、というようなことをぼんやり考えました。
発売当時すごく読んでみたかったのですが、実際本屋で手に取ってみると、この厚さこの内容で千二百円は払えないかも……と、やめてしまいました。
しかも、本屋で見たのはそれ一回。ヒットメーカーあさのあつこものとしては、かなり冷遇されていませんか?
でも、今回図書館で借りてみて、わたしにはこれは必要ない本だと思いました。うーん、なんと言ったらいいんでしょう。中学生がセンシティブでまっすぐで混沌としていて思春期真っ只中の複雑な精神状態で……というような、既に持っているイメージを別に覆させることもなく、ただ中学生との交流が、あさのさん自身の納得につながっていくだけの本ではないかと思うからです。
だから、あさのさんはこういう本を出すよりは自分の作品にこのことを反映していく方がよろしいんではないか、と。
でも、あさのあつこファンジンみたいな側面も持っていることを考えると、実際中学生でもの書きになりたいと願っている子供たちには素敵なプレゼントだと思うのです。
大好きな作家が自分(たち)の気持ちを理解(しようと)してくれ、文章を書くポイントを伝えてくれ、作品の背後にある「思い」を話してくれる。
中学生だったわたしが氷室冴子や新井素子の本を読みあさったように、その時代に相応しいヤングアダルトは存在する、というようなことをぼんやり考えました。