くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「精密力」眞鍋政義

2019-07-29 22:33:19 | 芸術・芸能・スポーツ
 柳本さんの次は、眞鍋さんで!
 ということで、県図書館からの二冊目「精密力 ~日本再生のヒント~」(主婦の友新書)。
 だいたい主婦の友社から新書が出ていることすら意識していませんでした。今もあるレーベルなの?(失礼)
 出版は2011年、震災の影響で気づかずにいたのでしょうか。
 このころになると、ミドルブロッカーとかウイングスパイカーとかディグとか新しい用語がざくざく出てきます。
 眞鍋さんからブロックのことについて懇切に教えていただき、わたしが見ていなかった時期の世界のバレーの流れもよく分かりました。
 カーチ・キライまではリアルで見ています。この時期がパンチリードブロックの戦術で、いわゆる「三枚ブロック」のシステム。緒方さんが、レシーブを効果的に行うためにはブロックの整理整頓をする必要があると言っていたのはこれですね?
 続いて、「速いサイド攻撃」や「バックアタックの速攻」などが登場し、次第に女子チームも「男子化」している。
 女子バレーの魅力は、つなぐレシーブだと思います。
 わたしは男子の豪快さが好きで見に行っていたのですが、女子の粘りもいいですよね。柳本さんも眞鍋さんも、選手のことをよく見て「応援したくなるチーム」を作ろうとしていると感じました。
 見ていないつもりでも、意外とテレビで見ていたなあ。選手のニックネーム、聞き覚えありますもん。

 ところで、県図書館には1990年からの月刊バレーのバックナンバーがあったので、めぼしいところを出してもらいました。表紙に見覚えある号は、昔熟読したものでした。東海のリーグ優勝とか。時間なくてさらっとめくったくらいですが。
 あとは宮城国体のパンフレットとか、NTT東北の五十年誌とか新聞の縮刷とか読んできました。しばらく使わずにいた利用者カードも、まだ有効だったので嬉しかったです。
 結局、九時半から二時まで飲まず食わずで、館内であれこれ読んでいました。楽しかった! しかし、「県図書館で調べもの」というフレーズからは相当遠い利用状況ですね……。

「力を引き出す」柳本晶一

2019-07-28 08:29:16 | 芸術・芸能・スポーツ
 県図書館で借りました。柳本晶一「力を引き出す どん底から個人と組織を甦らせる」(PHP)。以前読んだ「人生、負け勝ち」(幻冬舎)がおもしろかったので、こちらも読んでみたくて。
 「負け、勝ち」の思想はこちらにも書かれていました。だいたい同じ時期に出版されたようですね。
 アテネオリンピック五位入賞チームを育て上げた監督としての、思考の在り方を語っています。
 当時の全日本メンバーは、吉原さんや竹下さんらベテラン勢、若手のメグ・カナ、それから木村沙織さんはまだ高校生!
 さらに東洋紡から移籍していった佐々木みきといった選手を招集。仲良し集団ではない「個」としての力を出そうと努力します。
 わたしが印象的だったのは、Vサインを作ったときに自分でこれ以上は開けないと思っても、他の人に手を掛けてもらえば更に開くことはできる。この力を与えるのが、監督だという考えです。
 
 わたしは新日鐵ファンだったので、柳本さんがプレイングマネジャーをされていたことや、その後日新製鋼を率いたことも覚えています。
 日新には岩田さんとか南部さん、松田さんがいましたね。多田さんが教員辞めて入ったな、という記憶があるのですが、活動期間はわずか五年だったのですね……。
 チームを応援してほしいと、会社でチラシを渡したりしたこともあるそうです。
 最短でVリーグ昇格したものの、それでは困る人がいたらしく廃部が決まります。(何故だ!)
 東洋紡に移ったところ、男子と女子チームの違いが分からず、過半数の選手が辞めてしまう。

 父親が保証人になったために進学を諦めようとした少年時代。大商大附に特待生として入学したのに、すぐに故障。
 全国制覇を目指したものの崇徳に阻まれます。更に、せっかく猫田さんに勧誘されたのに、専売広島を蹴って帝人三原へ。
 実業団は昼から練習するチームが多かったのに、帝人は社業優先。飲み会などの誘惑も多く、流されそうになるところ、新日鐵への移籍を提案されます。
 選手の皆さんの名前も、懐かしい。小牧さんとか辻合さんとか! 
 この本自体が既に相当懐かしいんですけどね。もう十四年も前の本です。その後、全日本監督は眞鍋さんになり、今は中田久美。文中に登場する佐々木みきさんは、現在室蘭大谷バレー部監督ですよー。

 柳本さんのフォーメーション改革構想はとても立体的で、本来のポジション以外のところも練習させる。例えば吉原さんなら、セッター対角とセンター。本来セッター対角で使いたい髙橋さんの闘争心に火をつけさせる目的もありました。また、故障した人の代わりにすかさず投入することができる。
 メリットは大きいですが、割と難しいよー。センターはセッターとのコンビネーションが命ですから。かなり練習積まないと。
 そして、スリーセッターとか、六人全員トス上げてアタックとか、日本チームにはリベロいなくともいいかもとか、いろいろ考えがあったようです。実現されているのかしら? リベロは存続してますけどね。
 十四年前にはまだポジションやルールが変更されていないため、非常に読みやすかった。まだ、新しい名称に慣れないわたしなのです……。

「このゴミは収集できません」滝沢秀一

2019-07-25 22:26:32 | 社会科学・教育
 ビブリオバトルをするなら、今はこれをとりあげます。
 マシンガンズ滝沢秀一「このゴミは収集できません」(白夜書房)。
 筆者は2012年にゴミ収集の会社に就職。著者名にマシンガンズと書いてあるように、お笑いコンビとしても活動されています。
 東京都のゴミ収集員の中には、役者を目指している方やミュージシャン、ボクサーなどを生業とされている方も多いそうです。中には、声優を目指していたのに、いつの間にか「タンゴレッスン生」とやらになっている人も……。
 ツイッターからの出典も結構あって。
「粗大ゴミ回収の日に、ガラスケースに入った人形がオンパレードで出てくると、やっぱり怖い」
「ビン1本ぐらいわからないだろうと可燃ゴミに入れている人がいるが、1年も働けば持った瞬間、音と重みですぐわかる」
「生ゴミを新聞紙でくるんで出しているお宅は、きっとおばあちゃんが台所に立っている」
「濡れた畳の重さを皆にも味わってほしい」
 引っ越しを考えている人は、ゴミ集積所をチェックすると良いとのこと。清潔に保っている場所は、治安も悪くないと言います。近所の人たちの「目」が行き届いている。
 更に近所のコンビニや公園も、要チェック!

 ……と、ここまで書いてまとめないまましばらく放ってありました。
 そしたら、奥さんがまんが化した単行本が出たのですよ! 滝沢友紀「ゴミ清掃員の日常」(講談社)。
 前作にはないエピソードも紹介されています。手軽に手に取れるのはいいですね。
 瓶を捨てたことがあることを、ここに懺悔します……。

「なたねおりひめ」さねとうあきら

2019-07-24 19:28:12 | YA・児童書
 県図書館に来ております。先日の研修で書棚までは見られなかったので。
 幼少期に大好きだった「なたねおりひめ」(ポプラ社)を出してもらって読みました。
 やさぶろう谷に住むハナとキク姉妹は、まるで似ていないのに仲良しです。美人のキクは、姉を手助けするのですが、やっかいばらいをしたい母が飢饉の人身御供にとハナを差し出したため、悲しくて泣き続けて失明してしまいます。
 視力を失いながらも機織りをするキクのもとに、ハナの夫だという男が現れて。
 ゴンゲンさまに願いごとをするハナの思いに涙が出ます。
 しかし、これ、再販は無理でしょうね。今なら差別と取られる表現が結構多いのです。ハナとキクの哀れさを表すためかと思いますが。
 以前の飢饉のときに、育てることはできないだろうと一旦捨てた赤子。山の別の場所で泣いている赤ん坊を見た父親が、自分の子だろうと連れ帰ったのがハナだと語る母。
 姉を思い続けるキクと、ゴンゲンさまの妻として生まれ代わったハナは、月の夜にやさぶろう谷で姉妹の時間を過ごします。
 館内閲覧の本なので、借りることはできません。
 時々無性に読みたくなるのですよね。

「ハリガネサービス」荒達哉

2019-07-08 21:05:54 | コミック
 読み終わりました! 荒達哉「ハリガネサービス」(秋田書店)全二十四巻。続編も早く読みたい。
 もともと書店で続編「ハリガネサービスA」の新刊を見たことがきっかけで読み始めたのです。帯が大竹一青からのコメントだった。お父さんの現役を知っている世代として注目しているので。
 バレーまんが、読みたかったんですよね。娘は「ハイキュー!」二十巻以降買ってないし(古本屋で買うのは嫌だそうです)。
 二巻を立ち読みしたらおもしろかったので、まず十二巻まで、その後少しずつ増やしました。
 わたしの押しは、豊瀬高校のキャプテン野々原くん、エースの大船、それから駿天堂のキャプテン梧塔です。メインキャラクターがいないよ……。
 どちらかというとプレーヤーで見ているのかも。
 大葉工業のユニフォーム、東海のと似てる! と思ったのですが、色はブラックなんですね。あ、このチームの敷くんもいいです。
 しかし、雲類鷲のようなお坊ちゃんが、工業高校に入るものなのか、ちと違和感ありますが。
 変幻自在のサーブを操る高校生下平鉋の成長を描いていますが、前述の通りわたしが見るのは主流からずれたところ……。
 監督も気になります。豊瀬の山縣先生は、公立をトップクラスのチームに育てる名将。息子が小学生のときは自宅に選手を下宿させ、遠征用にバスを購入し、スパルタな指導をしていたものの、近年は自主性を大切にした「楽しむバレー」「考えるバレー」を実践しています。その風貌は、下平にヤクザかと怯えられるほどの強面。
 しかし、山縣先生おいくつなのか。七年ほど前の顔も、そんなに変わらないよね。
 さらに、トルコナショナルチームのコーチだった竜泉学園の雨竜。胡散臭いおっさんなんですが、駿天堂のコーチと同年代らしく、実業団で対戦していたカットもあります。胸の文字を見ると、コーチが所属していたのは松下がモデルで、雨竜はどうも富士らしい。ひゃーっ。
 すみません、目のつけどころ、間違ってますよね……。
 監督が同年代になってしまうと、ついそっちも気になるの。
 それから、わたしは新しいルールがよく分からない部分があったので、いろいろ解説していただいて助かりました。今はあんまり速攻使わないのかな、と思っていたけど、シンクロとか移動とか、コンビネーションはやっぱり主流なんですね。
 あと、バレー界ではやはり猫田さんはモニュメント的存在なのかな、と。リベロは猫田くんって名前だし、大葉の監督はオリンピックで金メダルを取ったときのセッターだっていうんだもん。穿ちすぎですかね?

「マイ・ドリーム」大林素子

2019-07-07 19:29:03 | エッセイ・ルポルタージュ
 先日、研修中の図書館の閉架で見かけた「マイ・ドリーム」(アリス館)、どこかで見た気がしていたら、本校の図書室にありました。一九九八年刊。大林さん、三十歳くらいの著作ですね。
 わたしは大林さんの二学年下なので、同世代として懐かしく読みました。
 何しろ地元古川商業が春高で優勝したとき、エンディングは大林さんばかり写って、悔しい思いをしましたからね。
 最近、同時の春高の記事やビデオを見直していたので、重ね合わせて読む感じでおもしろかった。
 写真もたくさんあるんですよ。全中台湾遠征とか! 食事シーン、皆さん制服です。むこうのテーブルには男子いるけど、陰になっていてよく分からない。蔭山、大竹、鬼嶋さん います? みんな坊主っぽいが。
 小平二中時代に、日立の合宿所が近いと聞いて手紙を出し、山田監督に誘われて練習を見に行ったり。
 八王子実践では菊間監督にしごかれたり。益子さんのいる共栄に負け、古商に負け、わかとり国体で優勝。写真にゼッターランド・ヨーコさんもいました。
 寮生活では学校の調理室で部員の朝食を作ったとか、エリート選手なのに結構大変だったのですね。
 高校時代からの彼氏に、バレーに集中したいからと別れの手紙を書いたというエピソードもありました。
 あとは、オリンピックのときに仮想ライバルチームとして、ソ連の選手と身長や体型が似た男子学生を集めてゲームをしたとか。名前も「スミルノワ」とか呼んでたらしい。えーっ、誰が頼まれてたの?
 リハーサル大会で、この仮想メンバーに負けたことで、山田監督がネットを切り、ボールに穴を開けたそうです。恐ろしい……。
 プロ化問題も、ありました。
 この本の出版から二十年。今でも試合解説のお仕事をよくなさってますよね。
 今回、春高の二十五年記念誌でも、当時のダイジェストを読みました。世間的な大林さんの人気と、本人が捉えている自分像に、ちょっとギャップがあるように思いました。
 それと、大林さん、手書きで原稿を書いたそうです。今なら、スポーツ選手の本って語り下ろしが多いよね。
 

図書館の研修に行く

2019-07-05 19:59:25 | 〈企画〉
 友人の名前もあったので楽しみにしていたのですが、当日、彼女は欠席……。
 でも、楽しく過ごしました! 好きな内容の勉強は面白いね! 
 ブックトークの実演があり、テーマは「生きる」。
 「西の魔女が死んだ」「正しいパンツのたたみ方」「14歳からの哲学」「動物の死は、かなしい?」「それしかないわけないでしょう」の五冊が紹介されました。
 実際にブックトークをしたことのある人は、今回六人くらいでした。少なめ?
 でも、わたしもテーマ決めてやってはいないな。「今年の課題図書」とか「ビブリオバトル風一人でブックトーク」とか、そんな感じです。 「生きる」なら、何を選ぼう?

 あとは、オープンカフェ方式で共有しました。
 どのグループも、最終的には「予算が足りない」になるという不思議(笑)。うちも、予算言うとびっくりされますよ……。
 結構、「図書室に行く暇もない」という方も。
 
 昼休み、バレー関連の本を探してみました。
 まず、「新・岩手のスポーツ人」(題名はうろ覚え)。バレーの項目を見たら、高田高校の活躍と、県唯一のオリンピック選手として栗生沢淳一さんが紹介されていました。懐かしい! 更には、「ゆかりのある人」として、佐々木太一。お父さんが、花泉出身だって! まじかー。わたしの曾祖父母、花泉出身ですが。
 すみません、一人で興奮してました。
 あとは、眞鍋さんの新書(主婦の友社でこんなの出してたんだ!)と、柳本さんの単行本が開架にあり、「返却は地元の図書館でできますよ」とその後教えて戴いたのですが……。
 五時閉館では、借りる暇ないよー。
 バックヤード見学もさせてもらって、バレー雑誌あるようだったから読みたかったな。大林の「マイドリーム」も、ちらっと見えたよ。
 閉架を歩いていて、マイクロフィルムの棚を見たときは非常に懐かしかったです。まだ榴ヶ岡にあったとき、通いつめてリールに掛けて見たよ、高校バレーの新聞記事! 目を皿のようにして書き写したっけ。(そのノート、最近読み直しました)
 五時ぎりぎりまでじっくり研修して、閉館の音楽とともに帰宅。楽しい一日でした。

「とりぱん」とりのなん子

2019-07-01 19:25:48 | コミック
 岩手県関連書籍コーナーに、「とりぱん」(講談社)が全巻ある! ということで、ちょっとずつ借りています。一気に八巻まで読んだあと、頭がぐるぐるしましたが。
 ずいぶん前に、「ことりはうす」で読んだよなー。この、「五月の庭」のあたり覚えてるわー。
 うちのあたりも、結構鳥はいます。
 いるけど、雀と鴉と椋鳥と雉くらいしか見分けつかない。あ、セイレイもいますが。ひよどりは、その昔、生徒に教えてもらったな。
 夜とか朝方、ホトトギスの鳴く声もしますが、姿は分からないな。
 実家でカワセミを見たことも、ありますよ。
 とりのさんは、鳥たちに餌場を作ってあげて、様々な観察ぶりがとても楽しい。「T松の池」、笑いました。母校の話題も。よく行く山の温泉、どこのことだろう。
 読み続けているうちに、どうも背の高い人なのでは? と思ってはいたのですが、一七三センチあるそうです。おお! 親近感!(わたしは一七二と言っております)
 隣県の県境に住んでいるわたしですが、盛岡がそこまで寒さ厳しい土地柄とは存じ上げませんでした。無知でごめん。
 この漫画を読んでいると、普段見過ごしているものがたくさんあるんじゃないかな、という気になります。こうもりは、うちの辺りにも飛んでるよ。白鳥も飛来しているし、図鑑でオオバンはチェックしたよ。ただ、冬場に飛来湖に行っても、何の鳥か見分けつかない。シジュウカラガンの繁殖成功しているらしいけど。
 一関二高の方からのお便りにも笑いました。わたしは地元好きなんです。
 今、十八巻まで読みました。続き、また借りてきます。ちなみに、近くの古本屋で「ハリガネサービス」というバレー漫画を買いまして、これも、現在十八巻まで読みました(笑)。