くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

2015ベスト

2015-12-31 05:40:46 | 〈企画〉
 今年読んでおもしろかった作品を並べてみます。
1 「あがり」松崎有理
  北の街を舞台にしたデビュー短編集。この場所のモデルは? なんて考えながら読むのがおもしろかった。外来語を使わないのもユニークな試みですね。
2 「逆さ稲荷」郷内心瞳
  これも、筆者が県内の方なので身近に感じました。で、この作品に仕掛けられている秘密が露わになる場面が鳥肌ものです。
3 「白い月の丘で」
  かつて滅ぼされた国の王になる運命をもつ男。彼を愛する娘。その国の王子。彼らの思いが交錯する美しい物語でした。
4 「異人館画廊」谷瑞恵
  三作読んで、近づいていく千景と透磨の関係にどきどきします。絵画が絡んでいく展開もおもしろい。続きが楽しみなシリーズです。
5 「ギャラリーフェイク」細野不二彦
  一作一作が非常に完成されていて密度が濃い。絵画や骨董をモチーフに、人間模様が描かれて、読み終わるのがもったいない。
6 「ある少女にまつわる殺人の記録」佐藤青南
  ある少女のことを調べている記者らしき男。彼が何を知ろうとしているのかが分かったとき、なんともいえない思いを感じました。
7 「白をつなぐ」まはら三桃
  まはらさんの描く世界がとても好きです。とくにスポーツものはいいですよね。涙ぼろぼろです。
8 「鹿の王」上橋菜穂子
  病を治癒させようとする人々の熱意に心打たれます。ピュイカをめぐるやりとりもとても好き。さすがは上橋さん!
9 「三人よれば物語のことを」上橋菜穂子・荻原規子・佐藤多佳子
  物語に関する三人三様のスタンスが、作品世界とマッチしていてすごくおもしろい。上橋さんっておしゃべりが好きなんだろうと思いました。
10 「ヒトリコ」額賀澪
  思春期の少年少女たちの思いが、切々と描かれていてとてもよかった。額賀さんは気になる作家さんだと思います。

 今年はやっぱり茂吉でしょう。年賀状も茂吉の胸像の写真で出しますよ。短歌とか、文豪らしい破天荒な生き方とか、非常に興味深いです。北杜夫さんがセレクトした短歌CDも借りて、しばらく車で聞いていました。
 あとは、学校図書館の東北大会に参加したのが思い出深いです。
 いろんな学校の工夫が、熱意が、伝わってきました。
 2016年、平穏無事な一年になりますように。

「花嫁の家」郷内心瞳

2015-12-30 18:45:22 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 年末です。
 この本、探していたのですが、最近メディアファクトリー文庫を置いている書店が少なくて半ば諦めていました。
 ふと入った店で発見。ここを逃したら、もう見つからないでしょう!
 郷内心瞳「花嫁の家」。「母様の家、あるいは罪作りの家」と「花嫁の家、あるいは生き人形の家」の二部構成です。
 郷内さんに相談にくる人々に、「狼」をイメージする依頼が増えていました。庭先から次第に近づいてくる狼の顔をした男。庭をうろつく獣たち。
 真夜中に現れた椚木千草という女性は、家に「母親の幽霊が出る」と訴えます。幼い娘をもおいたまま、家を飛び出してきた千草。
 彼女の話を聞くうちに、様々な話が結びつき、椚木家の呪われた血筋が判明していきます。

 正直、余りにも結びつきすぎて鼻白む部分も感じたのですが……。
 なんか郷内さんの語りで読まされてしまうのですよ。
 水谷さんや華原さんといった同業の方たちの姿勢に感激したり、真也のいかがわしさに腹をたてたり。
 わたしの目には平和な毎日なのですが、人知れず異界と戦っている人がいるんだなーと思いました(笑)。

 物語には南三陸の島が絡んできます。これは大島ですね。
 椚木家のある山の中ってのはどこ? 宮城には山があちこちにあるので気になります。養豚が盛んなんだよね。
 しかし、みんなすごい若いうちに子供を産んでいるのね……。
 「母様」は見る人によって違うものに見えるのだそうです。千草には「母様」に、真也には「至純の光」に見える。郷内さんに見えたのは桐島加奈江なんでしょうね。

「クラスメイツ」森絵都

2015-12-29 18:57:09 | YA・児童書
 先日の「ブックガイド150」の巻頭で紹介されており、図書館から即座に借りてきました。上下二冊。森絵都「クラスメイツ」(偕成社)。
 二十五人の「一年A組」の一人一人の視点で一年間を描いた連作。平凡な自分を変えたいと思っている「千鶴」。千鶴と仲良くしたいから、同じグループにいるレイミーに複雑な思いを感じている「しほりん」。小学校時代と同じノリで振る舞っていたら、みんなにうるさいと言われてしまう「蒼太」。
 片思いや学校行事、ふとした事件。
 学校生活の中で変化していく生徒たちと、一喜一憂するのがとても楽しい。この前まで悩んでいたことが他の人のパートで解決していることも多いですよ。
 わたしは、すぐに水泳部に勧誘する担任の藤田先生が好きですね。
 親友のアリスのために奮闘する里緒や、虫好きの陸、おっさんくさいノムさんもいい味出しています。
 物語として好きなのは、ボランティア活動に向かった「このちゃん」の「プラタナスの葉が落ちるころ」です。
 大人でも気持ちが萎えるような場面を見て、いろいろと考えていくところや、励まされるより励ましたいと気づくところ、とても良かった。
 一年間、様々な体験をして成長していく彼らが、愛おしいと思います。

「キラキラネームの大研究」 など

2015-12-28 18:13:44 | 社会科学・教育
 気になりませんか? 「キラキラネームの大研究」ですよ。帯には「なぜヘンな名前の子供が増えたのか?」とあります。新潮新書。
 著者は「光宙」で「ピカチュウ」と名づけられた男の子がいるらしいとの噂に調査を開始しますが、噂はあっても実際にたどることができない。
 ネットでは「煮物」なんていうものすごい名前も紹介されているけど、本当にそんな名前の子供がいるのか。冗談で言ったものが伝言ゲーム的に広まったのではないのか。
 
 今年、読んだのになんとなく感想を書いていなかったものをまとめてみます。
 原田ひ香「三人屋」。すごくおもしろかったのですが! 半分ほど書いたところで間違ってデータを消してしまいました。
 三人姉妹が、両親の残した喫茶店で、それぞれ営業します。朝食は三女のあさひ。手づくりのパンを使ったトーストがおいしそう。
 ランチは次女の真昼で、讃岐うどん。これも食べてみたい。
 で、夜は居酒屋になります。三人のやりとりや葛藤が、読んでいくうちにとても身近に感じられます。お姉さんの作った漬け物を食べてみたい。
 あとは、百田尚樹の「大放言」ですかね。
 尊敬する人を「親」と答える若者を嘆いたり、ベストセラーは図書館に入れるなら一定の期間を置いてほしいというのは、なんかありきたりかな。わたしは「自虐史観云々」いう人には賛同できないです。
 
 まんがもずいぶん読みましたが、「さむらいせんせい」がおもしろかった。
 現代にタイムスリップした武市半平太が、塾で教えることに。それを取り巻くお母さん方にちやほやされて困惑するのがなんともいえません。
 あとは「土曜ごはん」も、お父さんと双子のやりとりがかわいかった。

「食堂のおばちゃん」山口恵以子

2015-12-27 19:03:17 | 文芸・エンターテイメント
 クイズ番組に出演されているのを見たことがあります。山口恵以子さん。初読みです。
「食堂のおばちゃん」(角川春樹事務所)。惣菜ものを読みたいと思って借りてみました。
 ふっふっふ。今日の夕ご飯はもろに影響を受けた献立です。煮魚(赤魚)、サラダ、豚肉と糸こんにゃくの生姜煮、大根の千六本と油揚げと霜降りひらたけの味噌汁、きゅうりの漬け物、ごはんは新米です!
 かなりアレンジしているので、「はじめ食堂」のようにはいきませんが。

 主人公は一二三(にのまえ ふみ)。元は百貨店の敏腕バイヤーでした。夫の死後、姑の一子と二人で食堂をやってきました。
 常連さんたちに支えられて繰り広げられる様々なエピソードがおもしろかった。
 昔から住んでいる人と、新興マンションに住んでいる人とが混在して住んでいる佃島。焼鳥屋の後継者問題や、娘の恋愛問題も絡んできます。
 パートナーの一子さんが階段から落ちて、存続が危ぶまれることも……。
 お店は、まるで我が家にいるような、毎日食べても飽きないようなメニューばかり。鰯のカレー揚げ、おいしそうだなあ。開いて小麦粉、カレー粉をまぶして揚げたものに、千切り生姜とゆずぽん。
 巻末にはレシピもついています。
 でも、材料をみると「白滝3玉」とか書いてある。
 「書いてある通りの材料で作ったら10人前出来てしまった」ということもあるとのメッセージ、つい笑ってしまいました。

「独眼竜政宗秘話殺人事件」木谷恭介

2015-12-26 19:43:05 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 なんじゃこりゃ。
 読み終わって愕然としました。わたしの読解が間違っているのでしょうか。どこにも「政宗秘話」なんてないじゃない? 看板に偽りありです。びっくりしました。
 「独眼竜政宗秘話殺人事件」(ジョイノベルス)。作者は木谷恭介。この人は確か、佐野洋に通俗小説は書評をするに足りないかと言いながら、結局佐野さんが指摘したことに文句を言って、読者のために書いているのだ、宮之原警部は様式美だ(九州の人が必然性がなくとも加藤清正の出番を求めるようなもの)とか訳わからない人でしたよね。
 えぇ、本当にこのような小説を求める人がいるのでしょうかと不安になるくらいです。

 それなのに、なぜ最後までこの話を読んだのか。
 それは、地元が舞台だからです(笑)。
 市立図書館が今回貸してくれた文庫を整理していたら、これがあったのですよね。
 わたしは地元ものに弱いのでちょっと読んでみましたら、なんと地図に「姉歯」という地名が記入されているではないですか。姉歯? なぜ?
 ちなみに「姉歯」は、栗原市金成の地名です。この地図にはすぐそばに「栗原」という地名が書いてありますが、こっちは間違いだと思います。(栗駒に栗原という地名はありますが、この話と関係ないので)
 そしたら、物語の中で重要な人物である畠山の出身地だというではないですか。しかも、畠山の両親はそこに住んでおり、妻も少し前まで一緒に暮らしていた。
 主人公呉竹緑(気仙沼出身の女性刑事。32歳)は、仙台市向山で起きた住宅陥没事故で住人とともに亡くなった男の身元を捜査するうち、数年前に倒産した畠山建設にたどり着きます。
 畠山社長は、支倉常長がスペイン国王から下賜された黄金仏を持っているのではないか……。
 間にはいろいろ入ってきますが、まとめるとこういうことです。
 で、この仏像は、贋作なのですから、全然「政宗秘話」ではないとわたしは思うわけです。
 でも、地滑りで飲み込まれた温泉宿がやっぱり栗原(栗駒)だったので読み続けました。
 ここで、緑の友人である夕規子が怪しいのではないかとの展開になるのですが。
 大体、緑と夕規子はどういう関係の友人なの?
 警察官と市役所職員(しかも、「生き字引」と言われているそうです)で、年も違う(夕規子が6つ上)。
 夕規子は、緑の呼び出しによってすぐに宮之原の泊まるホテルにやってきますが、時間帯から勤務中なんじゃないかと……。
 さらに、真犯人。
 温泉宿の女将なんですが……。この爆破で自分の家と旦那さんをなくすんですよね? そ、そこまでして十億円ほしいのですか。
 いろいろと不思議なんですが、わたしにとっていちばん気になるのは、畠山の妻は結局どこにいたの? ってことなんですが。宮之原の上司によって見つけられるのはいいんですが、全く何の説明もない。
 ひと月ほど前にいつの間にかいなくなったのに、心配しない畠山の親もちょっとどうかと思う。

 あとがきはさらに強烈です。
 木谷工房という組織を立ち上げて、「小説は『才能』で書くのではない。セオリーで書くのだ」といって、創作パターンを教え、工房の人に二人も書かせたのに、その原稿を破棄して自分で書き直したと言っています。
 いいのか、それで……。

「10代のためのYAブックガイド150!」

2015-12-25 20:17:32 | 書評・ブックガイド
 わたしにとって、クリスマスプレゼントのような一冊です。
 「10代のためのYAブックガイド150!」(ポプラ社)。150冊のうち12冊しか読んだことないけど! どのページの紹介にも心躍り、ぜひおすすめしたいという選者の思いが伝わってきます。
 この前「王様のブランチ」の紹介はあっさり読み飛ばしたのに、こちらは全部読みましたよ。そして、図書館から早くも三冊借りてきました。読むのが楽しみです!
 選者の代表として、金原瑞人さんとひこ・田中さんが挙げられていますが、森絵都さんや那須田淳さんも書いています。
 読みたい本を羅列すると、如月かずさ「カエルの歌姫」。朝倉かずみ「てらさふ」。梨田アリエ「空を泳ぐ夢をみた」。スティーブ・ハミルトン「解錠師」。リリ・タール「ミムス」。ショーン・タン「アライバル」。石川宏千花「密話」。田中彩子「天狗ノオト」。高原英理編「ファイン/キュート」。ウッドハウス「ジーヴスの事件簿」。藤野可織「おはなしして子ちゃん」。千葉聡「飛び跳ねる教室」。佐藤弓生「うたう百物語」。アダムス、カーワディン「これが見納め」。東田直樹「跳びはねる思考」。
 ここにあげなかった本は、入手してきました! 年末休み読みふけりますね。
 豊崎さんのおすすめはやっぱり個性的だなぁと思いました。
 

「子供に語ってみたい日本の古典怪談」野火迅

2015-12-24 06:47:02 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 冬場にやたらと怪談ばかり読んでいるのを、我ながらどうかと思うのですが、基本的に好きなのでしょうねぇ。説話というか異変というか。
 この本も、多分ずいぶん前に読んだことがあるような気はしますが、冒頭の「逆さまの女」を読んで借りてきてしまいました。
 野火迅「子供に語ってみたい日本の古典怪談」(草思社)。
 「日本霊異記」「今昔物語」「伽婢子」「雨月物語」「耳袋」「甲子夜話」「牡丹灯籠」といった古典から、印象深いものを現代語で、視点などにも多少アレンジを加えて描いてあります。
 だから、いつかどこかで読んだ印象が、さらに深まるのかもしれません。
 思えばわたしが「雨月物語」を読んだ(もちろん現代語訳)のは小学生。以来ここで紹介されていた作品のほとんどは読んでいます。ハーンの「怪談」も「徒然草」からも選定されていますから。
 でも、何度読んでもついこういう趣向の本には手が伸びるのですよ。
 怪談実話とかは読み返さないのですが。
 今回、なるほどと思ったのは「耳なし芳一」。「平家物語」をやるたびに読み直しているので結構親しんだ物語なのですが、解説として「話の文脈から推量して前者を安徳天皇、後者を平徳子(通称・二位尼)とした」と記載されていたのです。
 「前者」は「赤間関に滞在されている殿様」、「後者」は「芳一に壇ノ浦の語りを命じた老女」のことです。
 平家一門の亡霊という一括りのイメージだったので、誰がどうとか考えていませんでしたよ。
 「『老女』がいっさいをしきっているあたりにも、その背後にいるのが幼帝(安徳)であることが強く暗示されている」という考察、おもしろいと思います。(引用文の括弧注釈は原文にあるもの)

 「耳袋」から「世にも美しい尼」は、杉浦日向子「百物語」にある話ですね。原点では根岸鎮衛が茶屋のあるじから聞いた話とあるのを、実際にそのあるじが語っている形に直したそうです。
 こういう古典の紹介も、興味を引きますよね。

「怪談始末」郷内心瞳

2015-12-23 09:14:24 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 「拝み屋郷内 怪談始末」(メディアファクトリー)。
 「逆さ稲荷」が余りにもおもしろいので、郷内心瞳の本をもっと読みたいと思ったのですね。しかし、メディアファクトリー文庫が置かれている本屋は少ない。あちこち見て歩いたのち、ふと思いました。
 確か、実録怪談の特集をN書店でやっていたよね……。
 N書店は古川にあり、割と地元作家をプッシュしてくれるのです。古内一絵さんとか(お父さんが古川出身)、穂高明さんとか(おばあさんちが岩出山らしい)。
 だったら、遠田郡涌谷在住の郷内さんなら、置いてあるんじゃない?
 ……でも、季節外れなんでしょうね。メディアファクトリー文庫自体が三冊しかありませんでした。
 でも、考え方は間違っていないはず。だって、古本屋に行ったら売っていました。

 最初の本なので、「逆さ稲荷」のようなけれんみはなかったものの、普通の怪談としておもしろい。
 最初の「花冷え」は、こんな話。
 郷内さんは奥さんと、隣町に花見に出かけます。沼を一周する形で広がる桜並木。うららかな日差しに上着をぬぎたくなるほどだったのですが、突然の寒気が訪れて身を震わせます。
 そのとき、沼上に女の生首が。
 丸髷、かんざし、櫛、そしてお歯黒。
 くるくると回っていたのだそうです。
 やがて水しぶきもあげずに、沼に沈んでいくと、空気は元に戻ったといいます。
 これを読んだわたしの感想。
「これ、B沼だよね?」
 わたしは以前涌谷近隣の学校に勤めていたので(管轄が違うため余り行ったことはありません)、かなり遠い記憶ながらこの桜並木と沼の感じは覚えています。沼は近在にそれなりにありますが、桜の名所となるとここかな。
 加えて、なんとなくB沼には禍々しいような印象が残っていました。
 怪談スポットだったような?
 何しろ二十年近く経っているのでよく覚えていません……。

 この本のメインは桐島加奈江と「奇跡の石」でしょう。
 筆者が中学生のころから遭遇してきた成長しない少女。冬なのにTシャツ(シャガールの絵がプリントされています)を着て花柄のロングスカート。靴下は三つ折りです。(ということは結構年代的には年上では? 郷内さんより十歳上のわたしでも、こういうスタイル中学生のときしたかしら?)
 奥さんと泊まった仙台のホテルにも出現!
 バスルームを覗いたときに飛び出してくる女の子を見てしまった奥さんの気持ちを想像すると、気の毒すぎます……。
 
 いろいろなエピソードがありましたが、胎児の死を表す花嫁姿の怪異や娘の七五三の写真が日本人形に入れ替わった話が印象的でした。
 でも、「奇跡の石」の始末の方法が、不燃物のゴミに出すって、すごい日常的な行動だったのでふっと気が抜けました(笑)

「中国嫁日記」井上純一

2015-12-22 19:07:44 | コミック
 息子の愛読書。「空想科学読本」「スーパーマリオくん」「銀魂」「孔明のヨメ」など。
 杜康さんを好きなあまり、コミックエッセイを買ってほしがるようになり、「百姓貴族」とか「中国嫁日記」を読んでいます。
 もともと「くるねこ」が好きだったので、そのとき購入特典でくるさんと井上さんがお互いのまんがについて書いたカードをもらったんですよね。くるさんは、旦那さんが自分の作品そっちのけで「中国嫁」に没頭し、腹を立てるエピソード。井上さんは、月(ユエ)が「くるねこ」を日本で一番おもしろいまんがだと言い、マスコットを姪にとられてしまったという話でした。
 井上さんはゲームデザイナーとして活躍する四十歳。知人に紹介されたお見合いで知り合ったのが、まだ二十代の美人月でした。
 二人の日常が、年の差ありの国際結婚であるためか非常にユーモラスでかわいいのです。
 わたしは、元羊飼いのお父さんが好き。七十歳でも元気で毎朝マラソン。料理上手だけど、今は都会に住んでいるためガスの火がつけられない。
 中国語教室の王先生も素敵ですよね。
 
 わたしが最近買ったのは、細野不二彦さんの「いちまつ捕り物帖」。それから、「少年×少女小説家」、「赤星俳句帖」、「屍活師」、「うせもの宿」といったところでしょうか。
 今日は「野崎くん」7巻の発売日なので、特典目当てに一関まで行ったというのに、売っていませんでした……。まだ、一日遅れの入荷なのか岩手県!(他の書店なら売っていたのでしょうか)