くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「みちのく妖怪ツアー」謎解き編

2023-10-18 06:54:31 | YA・児童書
た、玉……🐱💧
ラスト、まっすぐでやさしい優くんにじんわり。
怖い妖怪ばかりでもないんですよね。
もちろん、問答無用の怪異はたくさんあるのですが。
イベント系と自由研究系の「謎解き」、そして今回も外さないグルメ。
近隣の地名が出てくると、嬉しい😆
やさしかったガイドさんが豹変したり、ちょっとした選択が悲劇につながったり……
夏休み、いつもとは違う町で出合ってしまう異界への扉。
今年のような猛暑には、ぞっとするような怪談、印象的です。

この本は、「みちのく妖怪ツアー展」(登米市横山不動尊)で買ってきましたー。
妖怪チズガヨメヌが出たらしく、曲がるところを間違って遠回りしちゃいましたが、無事にたどり着けました。
木札はなまはげです👹
横山不動尊に来たのは30年ぶりくらいかも?!
先生方の妖怪推しポイントがとても楽しかったのです。
中でも佐々木先生が語る座敷わらし、三浦哲郎先生の話題があってすごく嬉しいです!(三浦文学で卒論書きました)

「夜光貝のひかり」

2023-09-26 05:45:09 | YA・児童書
読み終えて、美しく淡いひかりが胸の奥に瞬いている思いがします。

屈託を抱えた夏休み、彼方は従兄の住む奄美大島に出かけます。
通りががった浜辺で聞こえたシマ唄。出会った少女は、もうこの世にはいない「幽霊」でした……
彼女が巡り会いたいものを探し、彼方は奮闘します。
遠藤由実子先生の物語は、場所がそこに存在していると信じられるんですよね。
足を運べば、「ルリ」がいた浜辺にも、博物館にも大島紬の工場にもきっと行ける。ルリと彼方の物語を追体験できる。
いつの日か、私もその砂浜で夏を過ごしたいと感じた1冊でした。

アタックライン

2023-08-18 10:28:46 | YA・児童書
全3巻
①全日本女子が中国と対戦したビデオを繰り返して見ていた美桜は、自分の通う小学校で活動するバレーチームがあることを知り入部。
しかし、ローテーションなしの小学生ルールでは、身長がない場合はレシーバーになることが多いと聞き、特訓することに。
どうすればパスが上手くできる?
弟に手伝ってもらいながら、直上パスやヘディングを練習し、始めたばかりなのにフローターサーブもマスター。

こういう刺激になってくれる部員が入るといいよね。
ちなみに美桜が応援しているのは、中国のエースよりも20㎝低いのに諦めない「石川選手」だそうですよ☀️

②練習試合に臨んだものの、緊張で全員が思ったようなプレーができず。
練習ではパワフルなスパイクを打つ大河までが、まるで力を出せない。
ママさんバレーチームにも惨敗するなかで、美桜が気づいたこととは……!
常にバレーに前向きな姿が素敵だと思います。強くなれー!
小柄といわれる石川選手だって、大河と同じ身長! と気づく場面が面白かった☺️
大河くん171㎝。6年生でそのくらいあるのはかなり大きいよね。

③小学生バレーの地区大会。1勝すれば県大会に出られるのに、最初の相手は全国レベル。しかも、自分たちのチームから出て行った選手がいて、仲間たちの思いが乱れます。
声が出せていない様子を心配したコーチが、話し合うように言ってくれる。
ミーティングでお互いに話し合うことで、お互いのことを理解できるようになるチームメイト。
越えられないと思っていた見えないラインを、美桜たちは克服できるのか?
弟の一志くんがめちゃいい奴!
背が低くともヒーローインタビューできる選手(競技人口も)増やしてほしい。
楽しいシリーズでした🏐

バレーボール本 「青春サプリ」

2022-10-05 23:42:24 | YA・児童書
「青春サプリ。自分がここにいる理由」
福井工大福井のピンチサーバー田中くん(大会では「レシーバー」と記載)の、バレーに賭ける思い。
JOCに選抜された後の兄の死、四人だけの同級生、チームを支える仕事をしながら迎えた最後の春高で(開智戦)出場。
西田先生が気にかけてくれるあたりが好き。
西田先生もVリーグ時代はほとんど試合に出るチャンスがなくて……とあったけど、バレーから離れていた時期の私でもお名前記憶に残ってる程活躍された方なんですが。(全日本にも選出されましたよ!)
物語構成上仕方ないけど、読者はその実力を知らないままなんだな、と思うとちょっとさみしい……
サントリーでは、ブラジル選手の控えに回ったというエピソード。
これはジルソン・ベルナルドです。
「(外国人選手の)お腹が痛くなった時しか出番がなかった」というのは、逆に言えば、ジルソンが不調なときはすぐスタンバイできるということではないですかね!🌠


「好きだから負けたくない」
表紙が下北沢成徳!
主人公は渡邉かやさんで、石川真佑さんも登場。
小説にバレー部が登場するの、ファンにとって嬉しいですよね💕
次はどのチームが紹介されるかな?


「みんなのために僕ができること」
東山高校のマネジャー田中心輝くんを主人公に、昨年度の春高で棄権することになった辛さと、その後の様子を描く。
試合に出ることが叶わなくとも行きたかった、憧れの東山。正セッターのケガでチャンスが回ってきたが、自分もケガをしてしまい…

「あっちもこっちもこの世はもれなく」

2022-10-03 16:27:31 | YA・児童書
「あっちもこっちもこの世はもれなく」いとうみく

公太は小学4年生。
クラスで一番背が低いけど、バレーボール選手に憧れる。
長身の友人希来里が、チームで期待されているのが羨ましい。
しかし、希来里は騎手になりたかったと知って。
4年生で150㌢ある希来里。ジョッキーになるには、もう身体的に無理なことはわかっている。
自分のなりたいものに、身体が合わないのは辛いね……
「不公平さは、だれにでも公平にある」
平等に不公平。お互いが羨ましい。
公太、ジョッキーへの夢が出てくるのかな? と思ったけど。
そんなことで悩みが解決したりはしないよね。
何が好きなのか。
これから、2人はどんどん変化していくと思うけど、フィジカルが合わなくとも好きなものは大切にしてほしい。

この2人、高校バレーをテレビで見て、翌日街探検の班で一緒になり、それで盛り上がって友達になったそう!
「野球が好きとか、サッカーが好きっていうやつはクラスにたくさんいるけど、バレーボールに興味のあるやつはいなかったから、ぼくはめちゃくちゃコーフンした」

中盤、保健の先生が昔バスケ部で、小柄な自分は田臥選手の活躍に励まされたと語る場面があるけど。
こういうの、バレーでのエピソードが語れるようになるといいよね……。(身長低くてもバレーで活躍している選手は結構いるんですが、知名度となるとやっぱり低いかなぁ)

「奈良町はじまりごはん」

2021-03-01 08:36:36 | YA・児童書
携帯の機種変更する予定なので、半分書いていた下書きを出してしまいますねー。
かなり昔に半分書いて放っておいたものもある……

★★★★★
 失意の主人公が食べ物屋さんの暖かさに救われて、その見世で働くようになる。周囲の人々との仲も深まり、様々なエピソードが語られる。そして、表紙はイシヤマアズサさん。
 というどこかで聞いたようなお料理屋さんシリーズ、第三弾ということで。
 「奈良町はじまりごはん」(スターツ出版)。
 いぬじゅんさん、介護職もの良かったので三冊一気に買ったのです。
 でも、ごめん。わたしには合わなかった……。読み終わったら、図書室に寄贈します。

 入社当日、会社が倒産してしまった。めちゃくちゃに街をさ迷い歩いた 詩織が、座り込んだベンチ。
 すぐそばの朝食屋で、食事をするように促してくれた雄也のおかげで、元気を取り戻します。
 しかも、店を手伝うという仕事まで世話してくれ、翌日から6時前に出勤するようになります。
 彼女はものすごくお節介で、困っている人を放っておくことができません。
 店に来る中学生や会社員の悩みを解決しようと奔走します。雄也からは余計なことはしないように言われるのですが……。
 
 あらすじだけ書くと、いい話でしょ。
 でもね、二話めがふっとんでいるんです。


★★★★
ってところで中断していました。まだ読み切ってない(笑)。
そして、1巻がどこかにいった気がする……

「見た目レンタルショップ 化けの皮」石川宏千花

2021-02-24 21:46:41 | YA・児童書
自分ではない誰かに、なってみたい。
「見た目」をレンタルする店を始めた庵路。彼は祖父から「狐使い」の血を受け継ぎ、四匹の狐を使役しています。
単純に書けば、少年・少女・白・黒の狐。普段は人形(じんけい)をとっていますが、年若いうちはなかなか霊力が安定しないため、気を抜くと狐に戻ることも。

外見は人生を変えるのでしょうか。
半信半疑でレンタルショップに現れる人々と狐たちの物語。
シリーズ続くんですよね?

「グレーテルの白い小鳥」斉藤洋

2021-01-31 22:24:33 | YA・児童書
「アリスのうさぎ」「シンデレラのねずみ」に次ぐ、ビブリオ・ファンタジアシリーズ、第3弾。「グレーテルの白い小鳥」(偕成社)。
前の二作も読んでいるのですが、書いてなかった。
病気のため、市立図書館で「児童読書相談コーナー」を担当することになった男性(まだ若い)の視点で、風変わりな話をしていく来館者が描かれます。
「マダガスカルヘビ」は、ポテトチップの缶に入る大きさの作り物のヘビなのに、巣に戻ってきちゃうんです。
「和田トシキくんの友だち」は、病弱なトシキくんのために、彼の読みたがっている本を探しに来る「友だち」がいるんですよね。
「グリム童話」など実在の本も出てきますが、斉藤さん本人の作品もさりげなく入ってるように思います。
「白狐魔記」じゃないかな? と思うので、ちょっと手に取ってみようかと。


あと1月に読んだのは、「後宮の烏」④。様々な背景が見えてきたように思います。
寿雪を解き放ってやりたいと願う高峻たちの気持ちが⑤につながっていくのですが。

あ、笹公人の「念力恋愛」も小躍りして買ったのですが、イラストが性に合わなくて……。いや、これがマッチしていると感じる方も多いのかもしれませんが。
既読の歌を再録しているものが結構あったのと、ストーカー的愛の手紙(ショートショート)が強烈だった。

まんがは「鵺の絵師」「ブスに花束を」「焼いてるふたり」「しっぽの声」「空日屋」の新刊。
「ねこようかい」もやっと全巻! ぱふぇちゃん、めちゃかわいいーーー。私犬派なのに!
「ねこのむかしばなし」も、人に貸しまくっています。はー、2巻発売楽しみ!

「僕たちの部活動改革」神谷拓

2020-10-26 20:20:31 | YA・児童書
表紙のボールがMIKASAの古いタイプのバレーボールだ!(二十年くらい前のデザインですよ)
ってことで、バレー部がメインの部活小説(?)です。
神谷拓「僕たちの部活動改革」(かもがわ出版)。
中1の終わり、「俺」(大村タクヤ)たちバレー部メンバーは校長室に呼ばれて、廃部を告げられます。
顧問の先生が定年退職するうえ、部員が六人ぎりぎり。そのうち一人は受験目前だからと早めに引退を考えているらしい。練習場所も他の部活との兼ね合いがあって……。
そこで彼らが実行したのは、部活動を超えた「クラブチーム」としての組織。学校の体育館が使えない日は市立体育館を借りる。部費を集め、役割を決めて運営は自分たちが行う。学校とのつながりをマネジメントしてくれる顧問の先生を探す。
トレーニング方法を知るために体育の教科書を開いたり、ガイドラインを読み込んで練習計画を立てたり、自治活動を行います。
クラブチームの名前は、「南中男子バレー部・コブシーズ」。Jリーグのチーム名を参考に命名したんですが。

バレーだって、Vリーグでクラブチームありますよ……。「JTサンダーズ広島」とか「東レアローズ」とかさあ。企業名が駄目だっていうなら、「つくばサンガイア」とか「サフィルヴァ北海道」とかさあ。
……いいですよ、バレーは知名度少ないんでしょうよ。と、少しやさぐれる私なのでした。

新チーム発足後、校長が知り合いのスーパーマーケット店長を、部活の指導員にと連れてきます。
「大学までバレーをやっていた」、しかも「キャプテン」だった方だそうです。
スパルタ式の指導に疑問を感じ、どう関わってもらうべきなのか話し合うことに。

神谷さんはスポーツ科学が専門の大学教授! なんと宮城県の塩竃の中学でも実践研究をされたそうです。
活動を続けていくうちに問題が発生するのは、「場・環境」「組織・集団」「練習・試合」の場面。これを3つの積木に例えています。
ワークシートもついているので、それを使って考えてみるのもいいかも。
実際にできるかどうかは状況によるかもしれませんが、部活動の在り方を考えるきっかけとして使ってみてほしいです。

「ケーキ王子の名推理5」

2020-10-25 15:36:51 | YA・児童書
これ、読んじゃうんだよなあ。
前巻でイケメンの最上くんからアプリコットのケーキをプレゼントされて「告白」を受けた未羽。
なかなか自分の想いに気づかなかった彼が、このあとどうなるか気になっていました。
うーん、こういうラブコメって、付き合うまでのあれこれが楽しいと思うので、これから先の展開が心配だったのですよね。
いや、でも、楽しかったです。
漣に想いを寄せる社長令嬢葵さんのハロウィンパーティーに参加して……というエピソードが好きです。頬が緩む(笑)。
林檎飴の本来の食べ方、目から鱗でした。(本番ではカットして食べるそうです。確かに、果実に到達するまで時間かかるもんね)
阪神ファンの未羽の家族と野球観戦に行く場面と、具合悪くなった未羽を送っていく場面の最上くんも、初々しくてナイスですよー!